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インド映画日記 ~きっと、何かある~

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2022年1月以降、インドで観た映画や、スマホが自動的に集めて来るネット上の映画関連ニュースを読んで思ったことをまとめたマガジン。
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記事一覧

竹美映画評99 傷と苦痛が切り開くあっぱれクィア人生! 『Chitranganga』(2012年、…

今回の映画は、ベンガル映画界で活躍したRituporno Ghoshという映画監督の作品。ベンガル映画…

竹美映画評85 神経衰弱ぎりぎりの弱者たち『Bhoothakaalam』(2022年、インド(マラ…

(2023年6月23日:タイトル追記。観て直ぐ書いたので、何度か読み直すうちに、本作に出て来て…

竹美映画評97 サブコンテクストも美味。インドホラーの新しい傑作 ”Bramayugam”(…

そのうちマジで『ホラー映画で巡るインドの旅』という本を書きたいという企画を持っている。需…

映画から眺めるインド社会②:みんなで見られる夢

2/2加筆 一昨年前、「ボリウッドの曲がり角」問題について何度か考えた。 しかし、じきに『パ…

映画から眺めるインド社会①:若い男たちの就職先

最近、『ハヌマーン』というテルグ語のスーパーヒーロー映画がヒットしている。 正直言って、…

竹美映画評95 有害な男性性をデトックスするプラバース 『Salaar: Part 1 – Ceasef…

南インドアクション映画に結構前から飽きていたのだが、二か月も映画館に行けなくて寂しかった…

竹美映画評90 見たか!グローバルサウスの盟主の力を!! 『The Vaccine War』(2023年、インド、ヒンディー語)

何度か取り上げてきたヒンディー語の映画監督ヴィヴェク・アグニホトリ監督最新作、『The Vaccine War』を観た。 「英語字幕アリ」と映画の最初に出たのに、インドあるあるで、作中字幕が表示されなかった。字幕ありと書いてないのに英語字幕を出す作品もあるので本当によく分からない。 よって話の詳細が分からないところもあるが、スリリングかつ面白く観ることができた。 判る限りで解説してみる。 あらすじ 2020年1月、中国の武漢で新種のウイルスが発見され、瞬く間にインド

竹美書評 監督Vivek Agnihotri著『Urban Naxals: making of Buddha in a traffic jam…

前回は、ボリウッドでアグニホトリ監督がキャンセルカルチャーを体験した映画作品『Buddha in …

竹美映画評89 インド・パヨクの黄昏 『Buddha in a traffic jam』(2014年、インド、…

※一部加筆 アンチボリウッドの旗手として日々舌鋒鋭くボリウッドやリベラル系メディアを非難…

竹美映画評88 家族主義と息子 ”रॉकी और रानी की प्रेम कहान…

ボリウッドのラスボス、カラン・ジョハルが監督として帰って来たァ! しかも、カランにとって…

苦手な部分を突き刺してくる本 池亀彩著『インド残酷物語 世界一たくましい民』集英…

2021年に出版された池亀彩『インド残酷物語』を購入せずに、同年12月インドに移住したことを猛…

インドでベランダ菜園を

日本にいた頃、園芸が好きでベランダで野菜も育てていた。 インドに来てからは家のベランダが…

竹美映画評84 スローモーションの威厳『Adipurush』(2023年、インド(ヒンディー語…

日本ではプラバースファンが毎日息も絶え絶えのようなツイートをしており、インドでは賛否両論…

竹美映画評83 インド男が自立するとき 『Chandigarh Kare Aashiqui』(2021年、インド(ヒンディー語))

(故に、が多いなwそれから、文法的におかしいところがあるのでさすがに修正します。6月7日) 2021年末にインドに来たばっかりの頃にやっていた映画。内容は(もうこれネタバレじゃないよね)、トランス女性に恋してしまったインド男がどう自らを見直していくかというお話。アユは、頭髪の少ない男、ED、同性愛者男性、声だけ女性のテレフォンサービス男、詐欺師のピアニスト等、現代インド男性をコミカルかつ共感できるように描いて来た。 尚、タイトルにある通り、舞台は北インドはチャンディーガルと