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現状回復と社会変革の狭間で。

緊急事態宣言が出されて明日で1週間。そんな今、パンデミック後の世界に想いを馳せる人は多いのではないだろうか。

歴史を振り返ると、その渦中にあるときには意識が及ばなくとも、後で、そのことが時代の大きな転換点であったことに気づくことがある。

たとえば東日本大震災。地震による津波で原発のメルトダウンが起き、世界中で報道された。それに伴い現代科学技術やそれに対する行政・政策の不備が明らかになり、信用が損なわれた。

当時では、東電の責任を問うニュースが多かったように思える。そしてこのことは、現代科学と私たち人間の関係性を見直す1つの転換点となった。

そして、今回の新型コロナウイルスの拡大でも多くの変化が起きている。

在宅勤務一つをとっても、リモートワークで仕事がまわることに、社会は気づき始めた。今流行りのオンライン飲み会。私たちは外に出ずとも友人や同僚と交流できることを体感した。政府からの給付金も、蓋を開けてみればごく一部の人に限定されていた。

もう既に、私たちは体感している。

コロナショックは、既存の非生産的社会制度にトドメを刺す契機となるかもしれない。

資本主義の中では、社会的成功(大手企業就職や金銭的成功とする)から、何かあっても壊れない、より自分サイズな生活レベルの維持へと視点が移る。社会や会社に依存することのない、自らのアイデンティティの確立へ。そんなことを考える時期に来ているんじゃないかと思う。

だからこそ、人々は、おそらくコロナショックそのものではなく、その情報で疲れてるのではないかと思う。何が正しいのか、何をすればいいのかが分からない。「今年中に終わればいいな…」などと、原状回復を祈るだけになってしまっている。だって私たちは、まだ事態の渦中にいるのだから。

おそらく将来、今回のパンデミックの前と後として、今が歴史の転換点として語られることになると思う。まだまだかもしれない。しかし、私たちの日常は今この瞬間、大きく変わってきている。

表面的には悲しい出来事かもしれない。
それでも尚、それぞれの立場から、今起きていることの本質を考えてみることが、今の私たちにできることだと思う。

変化を受け入れ、波に乗る。

この時代において、私はそんな若者でいたい。

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