📕小説(ショート)【モノローグ】 787
もしかしてあの方の人生に寄り添えるかもしれないなんて、どうしてそんな突拍子もないことを本気で考えてしまったのかしら。
有頂天になる様は、さぞかし滑稽に映ったでしょうね。
眩しかったのですよ。
好きなこと、好きなもの、好きな方のことを、何の衒いもなく
「好きです」
と言う素直さが。
懸命に責任を果たそうと奔走する姿が。
悔しいときに隠しもせずに泣ける強さが。
ええ、弱さではなく強さです。
泣けるほど激しく想いを注いでいるという証拠ではないですか。
ただひとつ、胸が苦し