見出し画像

楽しいフリをしてみる。

東京が生活の拠点になってから、6年が経つ。
その間に地元はあらゆる形で変容し、帰省するたびに知らない街になっていく寂しさを感じていた。(一方で、その真新しさを見つける事も嫌いではなのだが。)

こないだ見たネットニュースに、「ニデック京都タワー」という名前に変更になるとかかれてあった。ちょうど今日かららしい。

名前は所詮名前だ。呼び名が変わっても見た目は変わらないし、変わっても呼び名が変わらないこともある。僕のスマホに入っているTwitterは今でも「ツイッター」だし、うっかりアップロードしてしまったとしても多分今までの呼び方で使い続けると思う。

「東京スカイツリー」はとても良い名前だと思う。特徴的で、近代的で、庶民的なネーミングは、下町にもスッと馴染んでいく魅力がある。
確かあれが完成したのは中学生の頃だった。高校生の頃まだ新品の匂いかした展望台に上がって、ワクワクしたのを覚えている。地上で間近に聳えるスカイツリーをてっぺんまで見上げようとして、ひっくり返りそうになったのを覚えている。

こないだ久しぶりにスカイツリーまで遊びに出かけた。相変わらず広場にはいろんな国籍・年代の人か、空高くの、霞んでぎりぎり見えない頂上部分を見上げていた。ひっくり返りそうになっていた子供もいた。
みんな楽しそうだった。悲しげにタワーを見上げている人は1人もいなかった。

“楽しいから上を見上げる”、というのもあるが、”上を見上げていると自然に楽しくなってくる”というのもある。

嘘でもフリでも笑ってみる。とにかく何かやってみる。以前は半信半疑だったが”言霊”と言うのはどうやら確かにあるみたいで、根拠や理屈があとからついてくることは、大人の世界の中ではわりと常識らしい。
“アホ”なフリして聞いてみる。ということを仕事でよくやる。「アホだね」とばかにされることも勿論あるが、そのフリがいい結果を招くこともある。
最初は嘘でも、真似事でも、結果的に笑っていれば、何かのきっかけになれば、その嘘は最初から嘘ではなかったのだ。

と、いうのがここ6年で知ったちょっとしたライフハックの1つだが、次はそろそろこれをちゃんと伝授できるようになりたい。これからどういう出会いがあるのか、妙にそわそわす季節になった。

とはいえ今日から4月だなんて。エイプリールフールとはいえ、嘘も大概にして欲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?