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カードと文字とフレーバー

この記事は『FUN Part2 Advent Calendar 2020』の18日目の記事です。

昨日の記事は、seachickenさんの「電動バイクを購入した所感.」でした。
電気バイクいいですね!冬使えないからガソリン原付我慢してたんですが、コスパ最強だし・・・いいなぁ・・・

自己紹介

こんにちは。未来の大学4年目、北の国のデータサイエンス等を勉強をしているフクロウです。趣味でUnityのカジュアルゲームも作っている弱小プログラマーです。

へんなの

▲「フエルマータ」というゲームです。よろしくお願いいたします
一応スマホからもできるっぽいのでぜひ遊んでください

書けと言われたので書いた。反省している。

※今回は技術系の話はしません。そっちが聞きたい方はUnity1weekの紹介をしたスライドを過去に作ったのでぜひご覧ください(2019年年末のもの)

▲1年前のプレゼン資料 次回のunity1weekは来週12/21~からあるので是非

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というのも、この記事の執筆前にTwitterアンケートをとってみました。
「技術系の話を聞きたい人が多いかな」と思い、昨年書けなかった1weekの宣伝でも書こうかどうしようか、まぁ一応アンケートをとるだけとってみました。

・・・結果は『カードゲームの話』とのことでした。
というわけで今回は、自分の好きなもの「カードゲーム」について、趣味全開で話します。

自分語りのガラク

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僕の趣味は、トレーディングカードゲーム(TCG)です。大好きです。

過去に、とあるゲーム制作者コミュニティで、「自己紹介で技術以外の紹介もしていいよ」って言われたので、「ゲーム制作者にとって、ここが素晴らしいカードゲーム!」というスライドを作って紹介したりしました。

▲当時の資料 ゲーム制作者の皆様に紙(TCG)の営業

カードゲーム?ゲームはなんか難しそう・・・

カードゲームは非常に様々な要素が絡み合っているのが面白く、僕自身もいまだに研究途中の身です。カードゲーム自体の面白さ、プレイヤーの使う戦術の移り変わり、それによって起きる中古価格変動、カードの増加による相互作用の変化、コミュニティによる新たな遊びの創発・・・本当にカードゲームを考えたリチャード・ガーフィールド氏は天才だと思います。

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ただ、これを見ている多くの方は、カードゲームはやったことがないと思いますし、ゲームの面白さは実際に手に取ってもらわないとわからないと思います。

そこで、カードゲームを知らない皆さんを”沼”に落とすため、今回は、
フレーバーテキスト
について語っていきます。今回は、いったんゲームの難しいことは忘れて、美術と国語の授業みたいなものだと思ってください。

もしゲームの面白さを知りたい!という方は、上のスライドも見てくださいると大変喜びます。ですが、今回はカードの上の小さなストーリーに焦点を当てていきます。

実物提示教育(Show and Tell)

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「百聞は一見に如かず」、ということで早速カードを見てみましょう。

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とてもかわいいキャラクターですね。この子の名前は「白銀のシュシュ」といいます。大体上の方に書かれているのが名前です。

それで、今回は『フレーバーテキスト』についてしゃべるといいました。フレーバーテキストというのは、下の図の赤枠のところのことです。大体の場合、ちょっとフォントが変わって小さく書かれています。

フレイバーテキスト

この文章は、特にゲーム中は一切使わないものです。一見不要なものに見えますが、カードの雰囲気やカードゲーム全体の世界観を表すためにある『物語』のような文章、これをフレーバーテキストといいます。

このフレーバーテキストは時として非常に面白く、ただの世界観を表すだけではない趣深いものがあります。例えば、「白銀のシュシュ」だと、

どこにも繋がっていないと思っている、
そんなみんながどこかで繋がっているから、生きていける。

このセリフは、デュエルマスターズの「ダイナモ」という種族が、協力しあって生きているのを表しているとともに、名作小説の一文のようではっとさせるような、詩的な文章だと感じます。


さらに、もう一つ例を。個人的に一番好きなフレーバーテキストが、この「総動員地区」というカードです。情景としては、マジック・ザ・ギャザリング最大の敵に、いがみ合っていた町中の人々が、手を取り合って団結をするシーンです。

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時として、人が手にできる最強の武器は、もう一人の手である。

本当に読んだときに鳥肌が立ちました。『互いに協力する』という言葉をいかに使わずしてそれを示すのか、見事にやってのける素晴らしい文だと思います。

このように、鮮やかなイラストと素敵な文章が、カードという小さな世界の中でうまく表現されている。そんなところが、僕がカードゲームに魅了された要因の一つで、本当に素晴らしい内容がカード1枚1枚に詰まっています。

いろんなカードゲームのフレーバーテキスト

さて、フレーバーテキストがどういうものか分かったところで、ここからは、様々なカードゲームを横断して、楽しいフレーバーテキストたちを見ていきましょう。

ここからは僕の感想・解釈も交えますが、基本的にどのように思うかは皆さんの自由なので、好きにフレーバーテキストを味わってください。

リザードン(ポケモンカードゲーム)

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どんなことがあっても ふたりの 
きずながあれば 乗り越えられる。これからも ずっと ずっと。

こういうバディものに、オタクは弱いんです。(僕もです。)
ポケモンとの友情をうまく表現した文章だと思います。

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ポケモンカードは書き下ろしイラストが多く、イラスト間の緩いつながりがあったりするのも素敵なところですね。このリザードンも実は少年との関係が成長とともにうまく描かれているシリーズになっています。


ユキノメコ(ポケモンカードゲーム)

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春が来てしまったから さようなら。

雪女の悲しい別れ際のように、(おそらく)ユキノメコの悲恋のさまを描くシンプルなテキストなのがいいですね。地味にゲーム中で使える技も、『つれだつ(一緒に行く様)』、『ゆきのしずく』なのも、意味深で素敵です。


ボルメテウス・ホワイトドラゴン(デュエルマスターズ)

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気高き怒りに触れる者、百万回死んでもおかしくない。

ドラゴンの恐ろしさとその強さを表した名文。ボルメテウスホワイトドラゴンの名前を知っている人は、その強さに恥じないテキストだとわかるはず。少年たちの永遠の相棒であり、思い出の中の最強ドラゴンです。


アクアン(デュエルマスターズ)

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にひひひ。中立が一番儲かるのさ。

アクアンのずる賢い姿を現しながら、どこか「確かにそうかも・・・」と思わせるような一枚。おいしいところだけ持っていくやつ、どっちの味方もしないやつがいたら、たぶんそいつがアクアンです。

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▲アクアン、今では息子(コアクアン)もいます

学校男(デュエルマスターズ)

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その身を犠牲にしても護るべきものがある。
そのことを、誰しもいつかは学ぶ。

学校×ヘドロ怪人という異色の組み合わせを、文章でうまくまとめ上げた1枚。デュエルマスターズはかっこいいドラゴンが注目されますが、こういう味わい深いフレーバーテキストのカードも多いのが一興。


ファイレクシア流再利用(Magic: The Gathering)

(イラストはホラーテイストなので載せません、各自でggろう)

死は労働をやめる理由にはならん。

裁量労働制ならぬ、再利用労働制。死亡すらも労働からの解放を許してくれない、とんでもないブラックっぷりが出ている1枚。忙しいときはこれを思い出して、「あれよりはまだマシ」ってつぶやくようにしています。


最後の言葉(Magic: The Gathering)

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いつか、誰かが私を打ち負かすだろう。
だがそれは今日ではないし、お前にでもない。

最高にかっこいいセリフの1枚。『最後の言葉』という名前が、「お前の最後だ!この野郎!」といわんばかりの名訳。いつか負けるということを理解して、それでも今は、という思いがたまりません。これを言われて負けてみたい。(願望)


意志の力(Magic: The Gathering)

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「私の運命は私が決める。」

Magic界でも有名でなカードの、かっこいいセリフの一枚。「意志の力」という名前・相手のやることを打ち消す能力と相まって最高です。

あヴぉbヴぁあe

ちなみに、今年出たイラスト違い版のフレーバーテキストが、

へたくそ。(英:Amateur.)

なのも話題を呼びました。こっちも面白くて好きですね。気に障ることがあったら、「へたくそ。」って言いながら意志の力を発動させて、相手を打ち消して黙らせましょう。


全知(Magic: The Gathering)

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「かつては最大の目標として想い描いていた事も、まだその片鱗しか
 窺い知ることのできない未来への第一歩に過ぎなかった。」
 ――― ジェイス・ベレレン.

Magic世界の広大さを表しながら、自分の無力さを思い知り、学びを続けるようなさまが見られる一枚。勉強しているとしみじみとこのフレーバーテキストをかみしめる瞬間があります。

喋っているジェイス・ベレレンというキャラは、近年のMagicの主人公的存在なので、ぜひ気になった方はMagicのストーリー沼におこしください。

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▲ジェイス・ベレレンさん。こう見えてもまだまだ青年なんです

お前の失敗から学ぶのも悪くはないが、
他の誰かの失敗から学んだ方がよっぽどいい。 ---ジェイス・ベレレン


記事の終わり

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「君が死んだ後、誰かが君の物語を思い出すだろうか?」
 ――― 由来不詳.

「この記事が終わった後、誰かがカードゲームを始めるだろうか?」

というわけで、ここまで趣味全開でカードゲームのフレーバーテキスト紹介を行ってきました。ここまで4000字にわたって私の趣味に付き合っていただいた皆様、本当にありがとうございました。

本当は遊戯王とかヴァンガードとかバトスピとかWixossとか・・・フレーバーテキスト紹介をしたかったんですが、さすがに長すぎかなと・・・

もし気に入ったカードゲームがあったらぜひとも調べてみてください。人生の教訓になるようなことや、世界観を知っているとなおグッとくるセリフもたくさんあります。何もゲームで勝つだけがカードゲームじゃありません。

本当にその・・・カードゲームは自分が卒業研究にしちゃうくらい大好きなことなので、本当にいくらでも語れるんです・・・もっとストーリー詳細とかゲームのこととか話したいですが、その辺は皆様各自で調べてもらえればいいと思います・・・

ちなみに、ゲームへも興味を持ってくれた方は、ポケモンカードが始めやすくておすすめです。弊学にもプレイヤーが多いので、ぜひやりましょう。

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▲ポケモンカード500円デッキ、迷ったら好きなポケモン全部買おう

というわけで長々と語ってきましたが、これでこの記事はおしまいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!!!

一生、カードゲームします! - しっしー(竹フクロウ)

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追記:2022/12/19 補足記事

こちらの記事に引用していただきました。ありがとうございます。
リンク先ではTCGの「イラストの良さ」「イラストとストーリー」について語っていただいているので、ぜひご覧ください!

明日のお知らせ

明日は19日目、fewlessさんの『僕と結衣とLIVE2D』とのことです。
かわいいLIVE2Dモデルの話みたいですよ!

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