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喪主やってみました

12月31日、父の様子を見に行ったら、浴室の浴槽内で死亡しているのを発見しました。
検死の結果、ヒートショックだったようです。
私にとっては、初めての喪主としての葬儀。
というわけで、どんな感じで物事が進んだのかを記録して共有します。

まず警察に電話

発見した時、まず警察に電話しました。
「事故か事件か?」と訊かれたので、「事故だと思う」と話して、父が浴槽内で死亡している旨を伝えたら、警察の方で救急隊の手配をしてくれました。
救急から電話があって、浴室から引き上げて、心臓マッサージをして欲しいと言われたのですが、顔が水に浸かっている状態で死亡は確実ですし、それなりに大きい身体なので、難しいと伝えました。
お風呂の栓を抜くにも、まずは身体を引き上げないと、抜けません。
そこで、救急隊の到着を待つことになりました。

救急隊到着

救急隊が到着して、状況を確認してもらいました。
死後硬直を確認し、既に死亡していることを確認。
色々と質問され、それに回答している内に、警察の方が来ました。
それで、救急隊としてはできることはない、という事で帰られました。

警察の現場検証

千葉北警察署の刑事さんと鑑識の方々が来て、現場検証がすぐに始まりました。
このように病院で死んだのでなければ、警察が事件性がないか確認するために調査するそうです。
色々と質問されて、それに答えて、あとは警察が現場検証するということで、帰宅して良いですよ、と言われて帰宅しました。
遺体の引き渡しは、警察が医師に依頼して検死してからという事でした。

葬儀社の選定

帰って、まず最初にやったのは、葬儀社の選定です。
Google検索で「家族葬」で探して、口コミが良いところを選びました。
現在は、家族葬が主流になってきているので、平均単価が下がっていることもあり、大手はオプションで稼ぐという手法になってきているのは知っていたので、大手は避けて、中小で探しました。
私が選んだのは、近所にあるユウキ式典さん。
こちらは、自分のところで式場を持ってるのではなく、公営の斎場を利用することで費用を抑えるようにしている業者さんです。
元々は、大手葬儀社の方だったそうですが、高額な葬儀代にしてふっかける営業スタイルが嫌で辞めて、14年前に独立されたそうです。
ネットの検索で依頼されたのは珍しいとのことでした。
殆どは、紹介とかリピート利用なのだそうです。
電話で一通りの流れを教えて頂きました。
遺体の引き取りも詳しくて、担当の警察署が千葉北警察署である旨を伝えたら、「あそこは、夜に引き渡しというのは無いので、明日1日以降になると思いますよ」と教えて頂き、警察から連絡があったら、現地集合で遺体を引き取ってもらうことになりました。

刑事さんから電話

刑事さんから何回か電話があり、追加の質問。
父の本籍地とか、病歴とか、かかりつけの病院とか、借金があったかどうかとか。

身内への連絡

とりあえず、身内、親戚に連絡。

遺体引き渡し

年が明けて、1月1日の朝に刑事さんから電話。
検死の結果、病死と判断。ヒートショックじゃないかと。
ユウキ式典さんに電話して、遺体引き渡しの件を伝えたら、刑事さんに連絡してくれて、後の手配は全部やってくれました。
死体検案書という医師の書いた書類がないと、役所に死亡届や火葬許可書をもらえないのですが、年始ということもあり、1月3日以降になるとの事。
遺体は、ユウキ式典さんが用意してくれた霊安室に運んでもらいました。

葬儀打ち合わせ

そのまま、自宅に来てもらって、ユウキ式典さんと葬儀の打ち合わせ。
初めての葬儀なので、右も左も分からない。
色々と教えて頂きました。

  • 現在は、家族葬が主流。お通夜をやらなくても良い。告別式だけで良い。

  • 自治体が運営している斎場に付属の会場を使うと安い。

  • でも、数人でやる家族葬が主流になる前の会場が殆どなので、100人規模で入れる会場が殆ど。だから、会場費はそれなりに掛かる。

  • この年末は死亡者が多く、千葉市斎場は一週間待ちの状況。

  • 喪主の私が習志野市民なので、習志野市・船橋市・八千代市・鎌ヶ谷市の四市で運営している「しおかぜホール茜浜」と「馬込斎場」が使えるが、改装工事中で満杯で無理。

  • お坊さんも、コロナ禍で死亡者が多いので、この近辺のお寺のお坊さんをつかまえるのは中々難しい。

中々にシビアな状況。
そこで、以下のように決めました。

  • 千葉市斎場でやる。

  • 予約して葬儀は一週間後。

  • 千葉市斎場の霊安室が埋まっているため、空くまで民間の霊安室(1日1万円)を使い、空いたら移動してもらう。

  • うちの家は曹洞宗だと生前から聞いていたので、ユウキ式典さんにお願いして曹洞宗のお坊さんを手配してもらう。今回は、八王子のお寺にお願いしました。

葬儀費用

葬儀費用は、「この金額でやりたいです」という予算ありきで決めるやり方と、積み上げ方式と、両方対応頂けるとのこと。
私は、積み上げ方式にしました。
祭壇をどうするかで、金額が大きく変わります。
千葉市斎場のデフォルトで用意してある祭壇を使うと無料です。
お花で祭壇をつくると、その分お金が掛かります。
私の場合は、お花の祭壇にしました。

  • 千葉市斎場の会場費 … 12万円

  • 葬儀費用 … 40万円

  • 棺桶代金 … 11,000円

  • 死に化粧 … 22,000円

  • お寺さんへの支払い … 12万円(戒名、初七日法要含む)

  • 火葬している間の食事代 … 3万円

  • 香典返し … 数万円

大手でやったら、3倍ぐらい費用が掛かってたと思います。
ユウキ式典さんに、ホント、感謝です。

死体検案書

病院で死亡すると死亡診断書ですが、自宅で一人で死んでしまったため「死体検案書」を医師に書いてもらって、それを役所に提出します。
さすがにお正月なので、1月4日にもらえるということに。
ユウキ式典さんによると、お医者さんはちょこちょこと死体検案書で書き間違えることがあるそうで、それで役所に行ったり来たりもあるので、確認したいので病院で待ち合せましょう、という事に。
死体検案書の作成費用は、2万円ちょっとでした。

妻さんコロナ感染

そうしたら、1月2日に妻さんが発熱して抗体検査キットを使ったら、コロナに感染していることが判明!
まぁ、年末年始に介護してた妻さんのご両親がコロナに感染したからねぇ…
年末に、悪性リンパ腫の放射線治療が終わったばかりで免疫力が下がっているので、めちゃくちゃ心配しました。

私も「濃厚接触者」ということで、外に出るわけには行かなくなりました。
その事情を伝えたら、ユウキ式典さんが病院に行って死体検案書を取ってきてくれて、役所にも死亡届や火葬許可書の提出もやってくれました。
本当にありがたかったです。

葬儀は誰が出席する?

うちは、家庭環境が複雑だったこともあり、葬儀に出席するかどうかを確認するために連絡を。
父はお世辞にも家族を大事にした人ではないし、自分のやりたいように生きてきた人なので、ここぞとばかりに、父に対する恨みつらみを私に言われても…という感じで、もう自分が諦観の境地に至らないと、淡々粛々と進められません…
「死んじゃったんだから、ノーサイドで良いじゃん」とはいかないようです。
父の老後の面倒見てきたの、私じゃんよ…何もしなかったくせに、何で葬式の参列について文句言うんだか…
叔母に連絡したら、「酷い父親だったのに、何でそこまでするの?火葬だけで済ませたら?」と色々と言われて、「叔母さんが亡くなったら、私がちゃんと葬式を出しますから」と話して何とか収めました。
結局、うちの妻さん+娘二人と、妻さんの妹さん、埼玉に住んでいる従兄、そして私の計6名で参加が決定。
親戚にも嫌な想いをさせた父だったので、従兄が参列してくれたのは、ありがたかったです。
兄弟については、自分の父親の葬儀ぐらい来いよ、とは思うのですが、まぁ、しょうがない。
徳を積む、修行だと思ってひたすら淡々粛々と進める。

戒名どうする?

戒名をつけるかどうか、これまた悩みます。
戒名、お金でランクが決まるそうです。
私は、一番下のランクの「信士」ですが、つけてあげることにしました。
これで2万円。
それで、お寺のお坊さんから、電話が来て、父がどんな人だったかのインタビュー。
それで、お坊さんと談笑しながら、いろいろ質問に答えて、話を終えました。

戒名のランク

  • 院居士・院大姉

  • 院信士・院信女

  • 居士・大姉

  • 信士・信女

娘たちもコロナに感染

お正月休みが終わり、仕事も始まり、てんやわんや。
妻さんに加えて、娘たちもコロナに感染。
もう大変。

最後のご挨拶?

死後7日間は、この世に留まって、あちこちに会いに行くと言われているそうで、あれこれ、こんなことがあったとか兄弟・親戚から報告が。
うちの猫たちは、虚空の一点を見つめてるし、落ちるはずがないものが落ちるとか…
一切無視。
子どもの頃から、父のせいで散々苦労させられて、それで自分で働いて高校も大学も出て経済的費用負担はさせなかったし、老後の面倒も見たし、葬儀もちゃんとやるんだから、もういいでしょ?
生きてる人間は、働いて生きていかなくちゃいけないのです。

最後の夜

「最後の夜は、一緒に過ごした方がいいですよ」とユウキ式典さんにアドバイスを頂き、気が進まないながらも、最後の夜を一緒に千葉市斎場で過ごすことにしました。
千葉市斎場が予約でいっぱいだったので葬儀は1月11日に。
そのおかげで、コロナ感染から回復して、家族が参列できたので、「人間万事塞翁が馬」って感じです。
私は、幸いなことに、感染しませんでした。
10日の夕方に千葉市斎場に入り、遺族控室で泊まって一夜を過ごすことに。
会場の祭壇を見たら、立派でびっくりしました。
本当に、ユウキ式典さんに感謝です。
家族ぐるみでお付き合いしている山上蒲鉾店さんからお花を贈って頂き、それもあって、もう立派なものです。

葬儀

お坊さんご到着

お坊さんが10時に来場されたので、お坊さんの控室に行ってご挨拶。
お布施もそこで渡し、戒名についての説明を受けました。

葬儀

初七日を過ぎてしまっているとのことで、初七日も含めて、お経を読んでもらったので、時間は長くなりました。

火葬

葬儀が終わったら、そのまま火葬場に。同じ敷地内なので、すぐでした。

食事

火葬している間、お食事。
従兄に会うのも久しぶりだったので、参列のお礼を述べつつ、あれやこれやとお話しながら。

収骨

館内放送で呼び出しがあり、火葬が終わったので、収骨へ。
妻さんの妹さんの夫さんが、5年前にサーフィン中に亡くなったときも、千葉市斎場で火葬だったので、彼のことを思い出しながら、父の骨を骨壺に収めました。
二人で箸で一つの骨をつまんで、骨壺に入れる作業だったのを、改めて思い出しました。

祭壇設置

葬儀が終わったら、それで終わり、というわけではなく、ユウキ式典さんが自宅に来てくれて、祭壇の設置をしてくれました。一通りの備品も用意してくれて、ありがたかったです。

四十九日どうする?

次に、四十九日をどうするか?の話で、一応やることに。
またお寺さんの手配をお願いして、それまでに、位牌をつくる打ち合わせを。
まぁ、昨今の位牌事情を教えて頂き、複数の位牌が入るものをお願いすることに。
ユウキ式典さんに「宗派がどうこうより、気持ちが大事」とアドバイスを頂き、私も特別こだわりがないので、後々、他の方が亡くなった際に、まとめて入れて供養できるように、ということで。

相続放棄手続き

父に借金が残っているかもしれないので、相続放棄手続きを弁護士に依頼することに。自分でできないわけではないのですが、忙しいので、任せられることはどんどん任せてしまわないと、お金を節約して労力で疲弊してたら、意味がないので。
ここで、また、揉める。
相続放棄をすると、順繰りに他の親族に相続権が行くので、迷惑を掛けないように、相続放棄する旨を連絡して、他の親族の相続放棄手続きの費用もこちらで負担する旨を連絡。

散骨どうする?

生前から、父に死んだら海に散骨してくれと言われていたので、ユウキ式典さんに、業者の紹介を依頼。その間にも、仕事はどんどん入る。
きっと、良い供養をちゃんとやったからよね…とか思いつつも、こんなに費用負担させられて、大変ですよ、葬儀費用ぐらい残して死んでくださいよ、と思ったり。
四十九日が終わったら、お墓に入れるそうで、散骨の場合も四十九日以降との事。

妻さんのお父さんが亡くなる

2月5日の朝4時に連絡があって、1月末に入院していた妻さんのお父さんの容態が急変したので、すぐ来てくださいとのことで、病院に行きましたが、間に合わず。
ということで、今日は、また葬儀の打ち合わせ。
続くときは、続くのね…
今回は、最成病院で亡くなったので、死亡診断書などは、すぐに出て、スムーズに。逆にスムーズ過ぎて、看護師さんに「いつ葬儀屋さんは遺体を引き取りにきますか?」と質問される。
これ、何も考えてなくて、その場で質問されると、「どうしよう!」ってなるかも。
ある程度の年齢に達したり、病で入院した場合には、万が一のために葬儀会社は調べておいて、何かあったときのためのお付き合いはしておいた方が良いのかもしれない。
今回は、既に、自分の父の葬儀でユウキ式典さんとの付き合いがあるので、助かった。
朝の5時前だったけど、電話をして、遺体の引き取りをお願いする。
看護師さんに「こんな早朝に電話しても良いのでしょうか?」と訊いたら、大丈夫との事。
葬儀屋さんは、24時間体制みたい。

電話したら、車の手配などで朝8時ぐらいになりそうと言われたのだけど、早まって6:30に来てくれた。
霊安室は、やっぱり公営の斎場のところは満室であるため、鎌ヶ谷にある民間の霊安室にもっていってもらった。
自宅に一旦連れて行かなくていいのか?と妻さんたちは言ってたけど、自宅で遺体と過ごす方が悲しみが一気に押し寄せるだろうと思って、霊安室にもっていってもらう。
お母さんは、暫く日にちが過ぎてから、亡くなったお父さんに再会する方がいいだろう。

お母さんを一人にするとまずいので、家に連れ帰って、朝食を食べて、ひと眠り。
ユウキ式典さんが10時にいらっしゃって、葬儀の打ち合わせ。
長い一日だった…

お位牌購入

お位牌を購入。
「回出(くりだし)位牌」と呼ばれる、札板が8~10枚入る位牌です。
亡くなった方の位牌について、札だけ彫ってもらえば、まとめて入れられるものです。
一番前には、直近に亡くなった方の札が来るようにします。
法事の時は、対象の方の札を前にすればOK。
ユウキ式典さん経由で購入して65,000円でした。

四十九法要

2月10日に父の四十九日法要を自宅で執り行いました。
費用は3万円。

妻さんのお父さんの葬儀

妻さんのお父さんの葬儀は、2月15日でした。
やっぱり順番待ち。
1回経験しているので滞りなく終わらせることができました。
会場は、習志野市の「しおかぜホール茜浜」です。
目の前に海が見える新しい広い葬儀場で、素敵な場所でした。
ユウキ式典さんのおかげで、今回も費用はリーズナブルな価格で済みました。

裁判所に相続放棄手続きが殺到して遅延

3月に入り、そろそろ相続放棄手続きの完了かなとおもいきや、弁護士事務所から連絡があり、裁判所に相続放棄手続きが殺到しているそうで、遅延するとのこと。
やっぱり、今の日本の状況だと、マイナスを残して亡くなる方は多いんですね…

妻さんのお父さんの四十九日法要

3月19日に妻さんのお父さんの四十九日法要を執り行いました。
私以外は、全員女性。
唯一の男性だから、頑張って長生きしなくちゃね、という話に。

姪の結婚式

以前から決まっていた姪の結婚式が3月26日にありました。
妻さんのお父さんの四十九日法要の翌週ということで、お父さん、中止にならないようにしたのかな、などみんなで話してました。
良い結婚式でした!
私は、20代の頃、土日に結婚式場でアルバイトをしていたので、多数の結婚式を見てきました。
その中でも、上位に入るんじゃないかな。
今の結婚式って、リアルタイムで撮影した動画を速攻で編集して披露宴の最後に流すのね。
びっくりしました。
5年前にサーフィン中に亡くなった姪の父が生きて参加できていたらなぁ…と思うと、胸に来るものがありました。

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