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My Findings in exploring Lake tourism in 余呉湖 / Shiga, Japan #4

ヨーロッパでの湖を巡る旅が終わり、日本に帰って来ました。

今回訪れたのは滋賀県北部、長浜市にある「余呉湖」という湖です。別名“鏡湖”ともいわれ、風のない日の湖面には四季折々の景色が映し出され、風光明媚な場所として知られています。数年前には写真家の別所隆弘さんが「日本のウユニ」と形容したツイートが話題になりました。

今回のコラムではこの余呉湖をレイクツーリズムの観点から見た感想を書き記していきます。

(2) 余呉湖・湖畔のマップ

アクセス:JR余呉駅より徒歩5分
繁華街:余呉町川並エリアに民家やカフェ、レストランが集中
観光関連施設:湖畔の上部に集中
宿泊施設:徳山鮓がレストラン兼ホテルを営業。近くにコテージヴィラ

(1) 余呉湖の概要・魅力コンテンツ


余呉湖の主なコンテンツアトラクションとしては以下が挙げられます。

歴史・文化:伝記(羽衣伝説、菊石姫伝説)、賤ヶ岳の戦い関連、俳句
自然風景:四季折々の景色が映し出される湖面、余呉川堤の桜
自然アクティビティ:賤ヶ岳ハイキング、健康マラソン、ワカサギ釣り
ご当地グルメ:ワカサギ、菊水飴 (水飴)、高級和食店「徳山鮓」の発酵料理

「羽衣伝説」や「菊石姫伝説」などの歴史・文化
近くの賤ヶ岳ハイキングや桜、湖面の自然関連

この2つの分野が余呉観光における2大巨頭的コンテンツ。

その他、僕が訪れた日は撮影目的でコスプレやモデルの方も散見されました。自然風景と共に「写真」という切り口で訪れる方も一定数いるそう。

(2) 観光開発の歴史

余呉湖は1971年に滋賀県の余呉湖総合開発事業により、湖周辺に国民宿舎、野外活動センター、湖岸緑地、遊歩道などが作られたのをキッカケに観光開発がスタート。

その後、余呉湖の特産品や農産品を販売している余呉湖観光館や余呉町自然休養村管理センター、ワカサギ釣場など余呉湖散策の起点が作られます。

今は建設当時のまま。といった感じで、リノベされることもなくたたずんでいる様子でした。昭和バブルのまま取り残された観光地という印象。

ただ、長浜市の余呉湖畔の公有地に、豪華なキャンプが楽しめる「グランピング施設」と公園を官民一体で整備する構想があるらしく新たな開発も見込まれる。最近は琵琶湖岸でもグランピング開発が盛んで、余呉湖でも実現すると、地域再興の狼煙を上げる形になりそう。

特にラグジュアリー層は高級和食店「徳山鮓」と相性が良い。

参考URL:https://www.chunichi.co.jp/article/637304

(3)レイクツーリズムの可能性

<ワカサギ釣り>

ワカサギ釣りは地元民や経験者が多い印象。もっとライト層向けに整備して気軽に楽しめるものに出来れば、観光収入も大きくなりそう。

■冬は屋外は寒くて耐えられない
⇢奥部にあるような防寒できる屋内で釣れるドームが必要。山中湖や諏訪湖ではわかさぎ釣りの「寒い」「トイレが困る」等あらゆる問題を解決したドーム船が整備されている。前述のようなプチラグジュアリーをセグメントにするのであれば、プライベート利用も見込まれる。

■釣り竿など準備が面倒くさい
⇢ビジターセンターにて、釣具の販売があるが高い。竿1.500円、仕掛け400円程、赤虫・サシ200円程なので一日体験セットみたいなものを用意して手頃な価格で楽しめるように。

■釣ったワカサギを食べれる流れ
⇢近くの舟屋というレストランで釣ったワカサギを調理してくれるみたいだが、あまり知られていない様子。もって帰っての調理は手間なので、サッと揚げてくれて食べれるサービスはもっと分かりやすくしないと。

<花見・キャンプスペースの開放>

管理する人員がいないからか、環境保全のためにとりあえず禁止にしとく。という意図が感じられる看板。奥の桜並木は春になると本当に美しい。だからこそこのスペースを有効活用しないのは勿体ないなと思う。

ここで桜並木や湖を見ながらキャンプやバーベキューができると、とても楽しそう…。

(4) 余呉湖まとめ

もともと滋賀北部地域が少子高齢社会の影響を特に強く受けている過疎地域でもある。余呉湖畔もホテルが潰れたり、空き家が増えていたりとその波は確実に侵食している。あと10, 20年したらおそらく人口も減り、建物も老朽化し街自体が衰退の一途をたどるだろう。

同時に、レイクツーリズムの観点では様々なアトラクションがあり、可能性を秘めていると感じた。しっかりとした観光開発やデスティネーションマネジメントが出来ると、また以前の昭和バブル時期のように盛り上がる土地になれると思う。

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