『君と遊ぶ条件』#1【短編小説】
放課後、イモ女に呼び出された。
屋上にいたイモ女……佐藤広美(さとうひろみ)は、うつむいてモジモジしている。
典型的な地味女だ。高校生なのに全く化粧してないし、髪も昭和って感じのおさげで、仕上げにダサい丸メガネを付けている。勉強は出来るけど、それ以外に特筆すべき点は一つもない。
それでも僕はいつもの笑顔で、佐藤に話しかける。
「ごめんね佐藤さん、生徒会の集まりで遅くなったんだ。待っていてくれてありがとう」
こんな陰キャ相手でも、丁寧に接しなくてはいけない。どこから信