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【7月】鹿島アントラーズ定例報告

ーここはとある路地裏にある秘密結社。そこでは今日も月一での定例報告の会議が行われているのでした…

定例報告

ボス
では、今月も定例会議を始めていこうと思う。特派員、今月の鹿島アントラーズについての報告をよろしく頼む。

特派員
はい、まず最初に今月の試合結果と主なトピックスをご覧ください。

鹿島アントラーズ 7月の試合結果
・7/4 J1-2 川崎F戦(A) ●1-2
・7/8 J1-3 札幌戦(H) ●0-2
・7/12 J1-4 浦和戦(A) ●0-1
・7/18 J1-5 横浜FM戦(H) ○4-2
・7/22 J1-6 湘南戦(A) ●0-1
・7/26 J1-7 FC東京戦(H) △2-2
鹿島アントラーズ 7月の主なトピックス
・上田綺世が湘南戦で全治約1か月の負傷
・練習試合で内田篤人がボランチとしてプレー
・収容人数上限5000人は8月末まで継続
・クラウドファンディングで目標金額の1億円達成

ボス
7月は1勝1分4敗、現在最下位タイだと…。どういうことだ、これは!

特派員
はい、我々としても監督交代でスタイルが大きく変わったこともありまして、多少の苦戦は予想していましたが…。正直ここまで結果が出ないのは予想外でした。

結果の出ない理由とは

ボス
予想外だと!やはりそんなに今の鹿島は悪いのか!?

特派員
いえ、勝てなかった試合も内容が極端に悪いと思われる試合は一つもなく、むしろ全て勝てると思われる試合でした。

ボス
だが、結果として勝てていないではないか!ザーゴは何と言っているんだ!?

特派員
「チャンスを多く作ることは出来ているが、それを決め切ることが出来ていない。そうした中でミスやセットプレーから失点しまっている。」というような発言が多く見受けられます。

ボス
そう聞くと悪いわけではないように聞こえるな…。実際のところ、どうなのだ?特派員は試合を全て見てきたのだろう?

特派員
私もザーゴの意見に概ね同意です。いくつもチャンスがあるのに決められず、逆に一発でやられてしまって、試合を苦しくしてしまう。ザーゴも頭を抱えたくなるでしょう。

ボス
むう…。だが、このままでいいとは到底思えんぞ。勝てていないのだから、他にも少なからず理由があるのではないか?

特派員
はい、理由はいくつかあると思われるのですが、やはり組み立て、ビルドアップの部分は大きな問題ではないかと。現状、相手がしっかり対策できている時間はビルドアップがあまり効果的ではありません。

ボス
せっかく重視してやってきていると聞いているのに、それでは意味がないではないか!何が上手くいかない原因なんだ!

特派員
パスミスだったり、パスの質が物足りないのもそうですが、やはりボールを上手いこと運んだり、相手を引き付けてからパスを出すということがまだまだなのではないかと…。確実に進歩はしていると思うのですが、前の選手がボールを受けても、時間もスペースもないといったことが散見されています。

ボス
そもそもビルドアップはそこまでこだわる必要があるのか?前に蹴っ飛ばして、そこから一気にプレスを仕掛けてカウンター食らわせている方が、チャンスは多く造れているし、相手も嫌がっているではないか?

特派員
そうですね、ただザーゴはあくまでビルドアップは丁寧にやりたいようです。

ボス
だからそれはなぜなんだ!?

特派員
ロングボールを蹴っているだけではいずれ相手に引いて守られた時にどうにもならなくなるから、というのもありますが、おそらくザーゴはペース配分を気にしているのではないかと思われます。

ボス
ペース配分?それはどういうことだ?

特派員
ロングボールを蹴ることは、ショートパスに比べればボールを失う確率が高いです。ボールを失えば、当然奪い返しに行く局面が発生します。その局面では体力の消耗は免れないでしょう。ザーゴはそうした状況をこの夏場の連戦の中でむやみに増やしたくはないのではないでしょうか。

ボス
なるほど、90分持たずに最後の30分はずっとガス欠でした、では意味がないということか…。

特派員
あとは、ザーゴの好みもあるかと…。コメントを聞いてると、ボールを持ち続けて攻撃するスタイルをかなり好んでいるように感じられますし…。

ボス
うーむ、ただこの成績では成長を我慢強く見守っていられる余裕はないぞ。特派員よ、どのように提言する?

特派員
一般的になってしまいますが、バランスが大事なのではないかと。今のスタイルが間違っているとは思わないので、継続しつつどこかで割り切っていければよいのではないかと。チャンスが決められない、ワンチャンスを決められてしまうことを嘆く前に、もっと自分たちの時間を長くして決めるまでチャンスを作り続け、ワンチャンスすら与えなくすればいいと。

7月のチームMVP

ボス
なるほど、まだまだ時間が必要だが、決してお先真っ暗ではないということだな。では、特派員よ。今月一番良かった選手を一人挙げてくれたまえ。

特派員
はい、私が挙げるのは広瀬陸斗です。

ボス
新加入の右サイドバックだな。7月は6試合すべて出場、うち5試合先発フル出場で2アシスト。たしかに成績としては悪くないな。

特派員
はい、2つのアシストはいずれもクロスなのですが、彼の供給するクロスの質は素晴らしいものがあります。アシスト以外にも攻撃参加からのクロスでチャンスに絡むシーンが多く見られました。

ボス
そうか、その他にあるか?

特派員
クロスなどチャンスに絡むシーンもそうですが、先程も触れたビルドアップでも彼の貢献度は高いと思います。ボールの預けどころにもなりますし、彼はプレッシャーが掛かっていてもボールを失うことはありません。

ボス
守備面はどうだ?わしは守備が出来ないサイドバックは認めないタチでな。

特派員
無理に奪おうとしてファウルになってしまい、ピンチを与えるシーンは改善の必要がありますが、穴になっていることはありません。1対1も結構勝っていますし、タスクは果たしてくれていると言っていいかと。

新外国人どうよ

ボス
そうか、ところでエヴェラウドとファン・アラーノについてはどうだ?2人には仕事をしてもらわないと困るからな。気になっているのだ。

特派員
はい、徐々にチームにフィットしてきていますし、良くなっている印象は受けます。俗に言うハズレという感じではないかと。

ボス
うむ、それはよかった。何試合か見た中で、彼らについて分かってきたことも多いのではないか?

特派員
はい、エヴェラウドは前を向いた時にパワーを発揮できるアタッカーのようです。フィジカルや空中戦も強いですし、スピードもあります。シュートも強烈です。ゴールが奪えたことで調子もかなり上がってきました。

ボス
その他のプレーについてはどうだ?

特派員
守備のポジショニングはかなり怪しいので、2列目で使う際は良さとのトレードオフを考えたほうがよさそうです。また、相手を背負った時のプレーは苦手なようです。あと、結構フェイントやシュートまでのモーションが大きいのですが、あまり成功率が高くないのがタマにキズかなとは…。

ボス
器用なタイプではなさそうか。アラーノはどうだ?

特派員
ザーゴはかなり辛抱強く使い続けたと思います。そのかいあって、良さが出てきました。スピードがありますし、攻守の切り替えはチームでもトップレベルです。プレースキックの精度も悪くない。

ボス
逆にウィークポイントはどうだ?

特派員
高い位置でゴールに絡む仕事を好むようで、低い位置で試合を組み立てるのは苦手そうです。ビルドアップにチームが苦しんでいたので、組み立ててくれると助かったのですが、そこは噛み合わせが悪かったのだと。あと、プレッシャーを受けると弱いのか、パスやシュートの精度が雑になるシーンが散見されますね。

ボス
結局のところ、特派員は二人をどう見る?

特派員
良い選手だとは思います。ただ…。

ボス
ただ…?

特派員
エヴェラウドをポストプレイヤー、アラーノをゲームメーカーとして獲得してきたのかもしれませんが、二人ともそのようなプレーはあまり得意ではありません。もし、そうしたプレイヤーがチームに欠けていると考えられているのなら、その穴は埋まっていないのではないかと…。

ボス
思っていたのと違う!というやつか。まあ、それは鈴木満が連れてきた選手で何人も見てきたからな。慣れておる。いい選手なら、彼らの良さを活かしていくしかないからな。

総括

ボス
話が長くなったな。では、そろそろ総括といこうではないか。

特派員
はい、7月の結果は到底満足できるものではありませんし、これが続くようだといかに降格がないとはいえ、かなり厳しい評価をしなければなりません。

ただ、その中身は決して悪いものではないですし、FC東京戦で逆転されても追いつけたように、チームが成長しているのは間違いありません

ボス
そうか、では8月の展望も頼む。

特派員
まず、必要なのは結果です。一刻も早く、下位から抜け出す必要があります。成長し続けなければなりませんし、もっと自分たちの得意な展開に持ち込む努力をしなければなりません

あとは、7月であまり起用されなかった選手たちも上手くチームに取り込んでいきたいですね。8月は9試合ありますし、ルヴァンカップもありますので。彼らの良さが出つつ、チームに溶け込んでいかないと、今重用されているだけでは厳しいのは目に見えています。

ボス
たしかに。奈良竜樹や関川郁万、小泉慶など使われていない面々もそうだし、内田篤人や和泉竜司など出場時間を減らしてしまった面々もいるからな。彼らにも当然チャンスはあるだろう。

特派員、ご苦労だった。引き続き、調査にあたってくれたまえ。


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