別行動やれんのか!? ~ダスクモーン私的カードレビュー白編~
序文
やあみんな、武えのきだ。
今日は9月27日に発売されるMagic: The Gatheringの新セット「ダスクモーン」のカードレビューの白編をやっていきたいと考えている。と言っても全てのカードをレビューするのはとても無理なので、特に注目するカード、あるいはつっこまずにいられないカードを中心にレビューすることになるだろう。
取り掛かりがプレリリースを明後日9月20日に控えた今日になってしまったことについては本当に申し訳なく思うが、私のカードレビューなどどちらにせよ何の役にも立たないので安心してほしい。暇つぶし程度に楽しんで頂ければとても嬉しい。
それでは始めていこう。
目次
カードレビュー
ミストムーアの大主
ダスクモーンの目玉であろう大主サイクルのトップを飾るのがこのミストムーアの大主である。
このサイクルは既に「永遠の策謀家、ズアー」や「豆の木をのぼれ」、「リッチの騎士の征服」などとのシナジーが発見されており、ダスクモーン発売直後から使い倒されることはもはや間違いの無い未来であると言える。
単体で見た場合でも、戦場に残った場合の制圧力は素晴らしい。除去耐性が無いのは残念だが、出た際に2/1飛行のトークンを2体出しているので最低限の仕事はしていると見ていいだろう。兆候コストで出すことを考えた時、現代マジックの4マナのアクションとしてはちょっと弱めであるものの、時間さえ稼げばフィニッシャーが出てくるのでコントロールデッキと相性が良いし、飛行トークンが2体出てくるのでアグロデッキの最後の押し込みに使うこともできるだろう。1枚でパーマネントが3つもでてくるカードが弱いわけは無いのである。
このようにカードとして見た場合は非常に強いミストムーアの大主だが、どうしても言っておきたいことが一つだけある。イラストに描かれている大主がいかにも貧相でちっとも威厳を感じられないのである。頭に鹿の角のような形のオーラ? みたいなものが見えるが、それもディズニーランドで仕方なく頭飾りをつけさせられている週末のお父さん感があって、どこか物悲しい。他の大主はカッコ良いのに、このカードだけ何故? と思わずにはいられないのである。
人形作家の店/陶磁器ギャラリー
イラストがホラー感満載で素敵である。
前回のブルームバロウは可憐なイラストのカードが多くコンバットさせるのに若干のためらいがあったが、このカードから出てくるトークンなら何の迷いもなくコンバットさせられるし生贄に捧げられる。むしろ捧げさせてくれ。怖いので。
カードとしては人形作家の店のドアから開いていくことになると思う。
一番効率良く使う方法は
1ターン:1マナクリーチャーをプレイ
2ターン:人形作家の家をプレイ、1マナクリーチャーでアタック、トークン生成
という流れだが、ちょっと悠長な気がしてならない。少なくとも後手でこのムーブをする気になれない。
トークンを横並べしてじわじわと盤面を制圧するデッキに合うカードだと思うが、それにしてはトークン生成のためにアタックしなければならないのがちぐはぐな気がしてしまう。今のところ、私の評価は高くない。
放浪する救い手
人気キャラクター放浪皇の新カードである。イラストも美麗かつ勇壮であり、イラスト目当てで購入するプレイヤーもいるだろう。
カードとして見た場合、強いことしか書いてないのに何故かどこかちぐはぐな気がしてしまう。召集を生かすためにはアンタップ状態のクリーチャーを用意しておく必要があるが、横並びデッキは基本的にアタックしていきたいデッキであるため、それだけアンタップ状態のクリーチャーを用意できる状況は上機嫌の解体を撃った直後くらいだろう。そしてその状況ならイーオスの遍歴の騎士を出したいところだ。瞬速を生かすにしても5マナを構えるのは重すぎる。
総じて能力は高いのだが、採用したいデッキが見当たらない。偏差値は高いのに就職先が決まらない就活生を見ているようで、胸がしめつけられるような思いだ。
ところでストーリーを読んで無いのでわからないのだが、放浪皇はプレインズウォーカーの灯を失ったはずであり、それにともない不安定なプレインズウォーク能力も解消された認識であるが、なぜまだ放浪しているのだろうか? 趣味なの?
けだものの友、トビー
デメリット持ちとはいえ、3マナで5/5相当の高コスパカード。
このカードを使用するデッキはクリーチャーを序盤から展開するデッキだろうから、デメリットはあまり問題にならないだろう。
ダスクモーンはモダンホラーの世界観だったはずだが、このカードのイラストはどことなく往年のディズニー映画を彷彿とさせる仕上がりであり、ほっこりする。
亡者の踊り手
ETB能力(戦場に出た際に誘発する能力)と、エンチャントが出た時および部屋を完全に開放した際に誘発するトークン生成能力がどちらも非常に優秀。出た際にドア解放のコストを踏み倒しながら3/1飛行トークンを出されたら、私なら泣きながら投了する。
イラストも可憐で特にコメントすべきことが無い良カードである。カード名がちょっと地味なくらいかな。
別行動
個人的に問題のカード。このカードにコメントしたくてこの記事を書き始めたといっても過言ではない。
このカードは強すぎる!白にばかりパワーカードを渡すな! という意見がXで散見された(少なくとも私の観測範囲では)のだが、そこまでのカードだとは私は思わない。もちろん弱くは無いのだが、ある程度状況やデッキを選ぶカードであると見ている。あらゆるデッキに入るカードではない。
まず盤面にクリーチャーを出さないタイプのコントロールデッキで使えるかはかなり怪しい。全体除去として運用できる状況が少ないはずだ。
基本的に相手クリーチャーのタップ・アンタップが全て揃っていることは、実際にはほぼ無い。速攻クリーチャーが多く入っているデッキなら話は別だが、そうでないなら召喚酔いしたクリーチャーがアンタップ状態で突っ立っているものである。数が多い方か、マナコストが大きい強いクリーチャーか、どちらかを戦場に残してしまうのである。これでは全体除去として信用がおけない。
採用するのはトークンを継続的に並べて盤面を維持するタイプのコントロールデッキになるだろうと思う。これなら攻撃をトークンで緩和しつつ、別行動である程度盤面を流し、もう1アクションする(人参ケーキを出すなど)ことも可能だろうと思う。
結論としては、やれることはやれるだろうが、まあほどほどだろうなという印象である。間違ってたら謝罪します。
尻込みする優等生
リミテッドでうまく使えば強いかな? という感じのカード。構築では正直厳しめ。この手のカウンターを他に引き継ぐタイプのクリーチャーはあんまり活躍できない印象。除去が強いよ除去が。
不安げな表情は世界観に合っていてとても良いし、突き当りの窓から見える青い空も抜け感があってGood!
疲れてきたのでこの辺は駆け足で行きます。
希望の力線
正直、個人的にはデッキに入れたくないカード。
もちろんシナジーがあるデッキでうまく回れば恐ろしく強いが、ちょっとオーバーキルカードな印象がぬぐえない。
力線は後引きしたときのリスクがある分、もっと劇的な効果であってほしいと思います。
未確認浮遊船
除去内包型機体。
今回エンチャントがやけくそな強化を受けているため、置物対策がメインから積まれることが増えるのは想像に難くない。そのため、この未確認浮遊船も「とりあえず除去っとく?」的な感じでカジュアルに除去されるケースが多いんじゃないかと思う。パワーが低いのも悪印象。リミテッド向きかな。
永劫の無垢
最近白に配られているパワー2以下のクリーチャーに反応する誘発能力持ち。
トークンデッキで世話人の才能と枠を争うことになるか。こちらは除去耐性があるが、向こうは全体強化の必殺技があるので微差でこちらの旗色が悪いかなという気はする。
イラストはすごくかわいいので誰か使ってあげてください。
秘密のアーケード/埃被った応接室
ボロス召集で皆様イヤというほど思い知らされている通り、召集は極めて強い能力なので、すべてのクリーチャー呪文に召集を付与する絢爛たる劇場は凄く強そう。きっと誰かが強い使い方を考案してくれるはず!(他人任せ)
終わりに
というわけでダスクモーン私的カードレビューの白編を終えさせて頂く。
この手の記事を書くのは初めてだったが、想像以上に時間がかかるのに驚いた。11枚しか紹介していないにも関わらず、ここまで書くのに1時間30分ほどかかっている。ただ、私としても非常に楽しい時間だったので今後も継続してやっていきたい。
それじゃあ、また。
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