『「童貞男子」はなぜ童貞を死守するのか!? ~佐々木希レベルじゃなきゃ勃たないって・・・マジかよ!』を読んで


現代ビジネスに連載中の二村ヒトシさんと川崎貴子さんの

「美女社長とAV監督のスナック人生相談」

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45467 

を読んで、facebookに投稿したものからプライバシーに関わる部分を削り編集したものです。

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この新聞記者Tさんの話を読んでいるうちに、彼は2つのフェティッシュに取り憑かれているんじゃないかと推測します。

一つは「顔」というフェティッシュです。

一般に「面食い」と言われる好みですが、脚フェチとか足フェチの違いとかおっぱいフェチと一括りにしてはならないとかまぁ色々ありますが、顔フェチ幾つもの組み合わせで成立しているフェチなので捉えられにくいのです。

髪の生え際から額の形、眉の長さや濃さ、目の形や瞳の色、一重まぶたか二重まぶた、鼻の形や長さ、唇の形や厚さ、様々なパーツを組合わせから偶然発生した顔。

そのなかに好みのパーツが紛れ込んでいるので、男性は無意識に「この人の顔には好感が持てるな」と感じます。

その組み合わせの大まかなすり合わせの頂点が、その地域や時代によって「美人」となっているに過ぎず、現在では男性が好む女性の顔と女性が好む女性の顔が一致しないことも知られています。
ボクが好む美人バランスとあなたのそれは数値化できます。

突然ですが、男性は数値化が大好きです。

自動車のカタログには数字がたくさん書いてあります。
実際の数字とは若干異なっていたとしても、パワーやトルクなどの数字などと価格という数字を比較して車を購入することは男性にとって常識であり、女性の「ねぇこの車のこの色がいいわ」とか「丸っこい車より四角いほうがいいわ」とか「なんだ顔つきが怒ってるみたいで好きになれない」といった官能的な評価は、別の次元のお話です。

フェラーリのサウンドノートという官能的な話にすら、12気筒という数字が付随するほどです。


さて風俗店のwebページに掲載されている画像とバスト、ウエスト、ヒップ、身長、体重だけで興奮できる男たちがいることはご存じですか?

なぁにたとえ事実と異なっていたとしても問題ありません。計測時のものです。え?修正してる?あなたおかしなことをおっしゃる。アイドルのウエストや体重がプロフィールと常に一致しているべきだという人を私は知りませんねぇ。AKB48の島田晴香さんを御覧な…

すみません、脱線グセは治りません。

女性からしてみれば気持ち悪いと感じる、男性が頭から爪先まで視線を送ってしまうアレは、ボクはスキャニング行為と密かに呼んでいます。

ボクにその視点を与えてくれた長谷川博史さんには、今でも感謝しています。

新聞記者Tさんは、頭のなかで数値化されている美人像のフェティッシュに取り憑かれている男性です。しかし正直過ぎます。

それが社内での評価に繋がっているようだと気づいているにもかかわらずです。



そしてもう一つ、これは厄介でそして呪物という意味でのフェティッシュです。

「処女」

男性のみならず社会全体を覆う「処女信仰」は、儀式として成立していた過去があり、処女の生け贄や巫女が何の疑いもなく物語の中に取り入れられています。

しかし過去のシャーマンは処女ではないことがほとんどなのです。

男性のごく一部が「初体験は処女がいい。経験者に教わるのはなんだか許せない」という感覚を持っているらしいですよ。

女性から何かを教えてもらうことに問題でもありますか?

しかし現実に「キミがすべての点においてオレより劣ってるから好きになった」と言った男性を目の当たりにした時。

それから「ボクは相手をリスペクトしてないと好きになれないな」と言った時に「女みたいなこと言うんですね」と返された時に、なるほどこれが「男」ってやつかと感じました。

相手の上位に立ちたがるマウンティングだと感じました。

最近仕入れた知識ですが、アメリカでは「mansplaining(マンスプレイニング)」というワードがあるそうです。

https://cakes.mu/posts/11021

ああ、こうやってリンクを貼って解説したがる根性をお許し下さい。

二村監督は新聞記者Tに「合コンのセッティングをしようか?」と提案しますが、二村監督ですら彼の望みは叶えることが出来ません。

実際に初体験がAVだったという女性は居ますが、すでに過去の話であり新聞記者Tさんの対象ではありません。

現代の男性は、配偶者にたいしてそこまで「処女」「非処女」であることを求めないでしょう?(間違っていたらゴメンナサイ)

自分の童貞と処女を等価に求めることは、一見イコールのように見えますが、女性からしたら「ゴメンそこまで考えたことないわ」というか比べる価値もありません。

女性自身の体感としても客観的にみても証明してみせることが出来ない「童貞宣言」を信じろと言ったってミス・マープルに生暖かく微笑まれて終わりです。

しかし「処女」と性交することで、自分を変えようと強く願う男がいたとします。

貴族社会や武家社会なら、彼が「処女」と性交することで「一人前の男になった」と相手が対応を変えてくれるので、儀式として成立しますが、さて現代社会にそういうことは起こるでしょうか?

もし個人的に「大人になった」と思えたなら個人的な儀式は成功し、その者は明日への新しい一歩を踏み出すことが出来るでしょう。それはそれでおめでとうかな?ボクにはちょっとわかんない感覚だけど。

でもなにも変化しなかったとしたら…

彼は「儀式のやり方を間違えたのかもしれない」とか「あの女処女だと言っていたが嘘かもしれない」と疑心に駆られるかもしれません。そうなったら彼は儀式を成功に導くまで処女と交わろうとするのではないでしょうか?

ボクが「処女」という呪物(フェティッシュ)に対して、「怖い」と感じるのは、変身魔法を信じているのと同じだからです。

そんな魔法ないのに…



失礼を承知で言えば、彼は大変謙虚そうに見えながら成功者の証としてトロフィーワイフを欲しがっているようにしか見えません。

彼がインタビューをして感銘を受けている起業家たちの配偶者には美人にカテゴライズされる人が多いのでしょうね。
でも苦労している時代からお互い支えあいながら、器量の良し悪し関係なく現在に至る夫婦だってたくさんいると思いますよ。

しかし彼は成功したがっています。自分の描いている理想どおりに軌道修正しようしようともがいています。

彼は自分の取り分を一ミリ、1gたりとも減らしたくない!頑なに訴えていますが、それで成立する交渉はあるでしょうか?
相手がこうしたいと言ったときに、自分にとって都合のいい時だけ「いいよ」と応えそれ以外の時には「ボクはこうしたいから」とはねつける人は男女問わず自分勝手な人と理解されてしまいます。

少なくとも男性同士であれば「あいつはああいう奴だけど、いいとこもあるんだぜ」という庇い方も無くはないですが、自分勝手だと判断されてしまっては男性同士の庇い合いグループにも入れなくなってしまいます。
(男性同士の庇い合いが常に美しいとは言いませんよ)

あんなに有名だった俳優が年老い財力も影響力が無くなった途端、取り巻きが離れていき孤独に死んだというエピソードは、そういう庇い合いの輪にも入れてなかったのかもしれないな、と感じさせるものがありました。


相手の言い分につきあうことで初めて見えてくるものがある。
嫌なこともあるかもしれません、でもいろんな視点を教え教えられるからこそミニュケーションは楽しいのではないでしょうか?


新聞記者Tさんの生涯賃金はきっとボクより上なのですから、譲る部分もいっぱいあると思います。頑張ってください。(外向けな結び)

追記:このシリーズ第三回目で新聞記者Tさんは会話のロールプレイで少し軌道修正できはじめたようです。

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