医師の子供が新型コロナウイルス感染症になりました

 先日、長男が新型コロナウイルス感染症になりました。長男は13歳。現在中学校1年生です。


 ちょうど、期末試験の2日目を終えて、その日、長男は自宅に帰ってきました。自宅に帰ってから翌日の試験に向けて、試験勉強をしている最中に、担任の先生から、自宅に電話があり、隣席の友人が新型コロナウイルス感染症に罹患したとの事。
 息子にその話を、妻から伝えたところ、少しのどの違和感がすると訴えてきました。


 妻は ”試験受けたくないから、言ってんじゃないの?” と、よくある母親ならではの対応だったようです。単身赴任で、クリニックのある青梅で仕事中の僕にも夜間連絡があり、喉の違和感があるとか言ってるけど、多分大丈夫と僕に伝えてきました。僕は嫌な予感がしましたが、翌日の状態を待ちました。

 翌日より、長男は38-39度の発熱と咽頭痛をうったえました。自宅に買ってあった抗原キットを、妻が使用して、朝、夕2回検査しましたが陰性でした。ちなみに、書き忘れましたが、妻も医師(眼科医)です。

 その日の夜遅く、長男に自宅(山手線のマイナー駅が最寄りです)から、クリニックのある青梅まで来てもらいPCR検査をやりました。


翌日判明した結果は 陽性。


我が家の隔離生活がはじまりました(とはいっても、僕は単身赴任のため、濃厚接触対象にはなりませんでしたが)。

長男は、初期症状で、高熱と咽頭痛が強く、飲み込むのがとにかく辛かったようです。声も出せない状態で、LINEでやりとりをしていました。我が家は、都会の小さなマンションで、子供は2人いますが、子供部屋は2人でひとつです。そのため、僕と妻のベッドルームを長男に明け渡し、次男と妻は一緒にいました。

但し、本来であれば、陽性者以外の濃厚接触者も、別々の部屋で生活していただく方がベターです。というのも、濃厚接触者の中で、さらに陽性者が出現した場合、残った濃厚接触者の方の隔離期間が延長してしまうからです。外来で受診された患者さんに、この点をよくお話ししていましたが、都会の狭い住居環境ではこの点が難しいことが身をもってわかりました。

僕は、青梅でクリニックの診療を続けながら、診療が終わると、自宅に、食料や薬を届けました。この点は医療者の家族は恵まれています・・・、但し、僕は、片道、車で1時間半を往復しなければならないので結構大変です。診療もコロナウイル感染の患者が増加してきている中で、ヘトヘトになった状態で車の運転をしていると眠気が襲ってきます。そのため、あまりに眠い日は、電車で帰りましたが、これもしんどい。電車の乗り換えなどで、片道約2時間かかってしまいます。しかも、自宅はコロナ感染患者と濃厚接触者のわが家なので、いつものように自宅でゆっくりもできず、自宅に入る前に、N95マスクを装着して自宅内に入り、息子の顔をチラッと見て、必要物品を置いてくるだけで5分もしないで、またクリニックに帰る毎日でした。

 長男には初めはちょっと甘く、僕がこれまで好きだった、漫画を数冊与えました。体が辛いときは、クーラーの効いた部屋でゴロゴロが一番です。

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食事はなかなか喉を通りませんが、水分、糖分、塩分を意識して摂取するように本人に伝え、スポーツドリンクや、ヨーグルト、果物などを摂取していました。4日間発熱が37.5〜39度を持続しましたが、4日目の夕にはだいぶ楽になってきたようです。

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症状が良くなるにつれて、息子の要求が生意気になってきたので、漫画は終了。ここから先は文学作品を与えました。何はともあれ、げんきになってよかったですが。

このような状況になる可能性が今は、どの家庭にもあります。もし可能であれば、自宅に手袋(ニトリルのものが使いやすいです)と、N95マスクがあると、かなり二次感染が防御できます。解熱剤はアセトアミノフェンが小児〜高齢者まで幅広く使えます。ロキソニンは、小児には使用はお勧めできません。

その他必要なものを、東京都のホームページよりリンクを貼っておきます

陽性者・濃厚接触のまとめ(国立病院機構近畿中央呼吸器センター 倉原優先生のまとめたものです)

https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20220723-00306843?fbclid=IwAR1_sq630FA3x9dkUJHKCSjyaiNeH_vCRnr9JhUaJMLoHli73zFVHOCJk-c

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