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無料の電子契約プラットフォームが登場

一生無料の電子契約プラットフォームがもうすぐ始まります。

e-sign(イーサイン)。僕もずいぶん前に事前登録を済ませていましたが、プレスリリース等の情報によると、いよいよ今月下旬頃にスタートするとのこと。

脱ハンコ文化

「脱ハンコ文化」というフレーズを頻繁に聞くようになりました。ちょうど世の中が紙の文書から卒業しつつあるこのタイミングで、電子契約サービスが新たに「無料で」提供されるわけです。簡単にいうと「 xID(クロスID)」というデジタル身分証アプリのアカウントを作成したユーザが、ネット上で契約書の締結などができる、というしくみです。

なぜ無料?

こんな便利なシステムを「一生無料」で使えるというのですから「何か裏があるのでは?」と気になるところです。電子契約のしくみは無償提供することでユーザを拡大し、マネタイズはAPIライセンスで行うということみたいですね。詳しくは公式の解説がでています。

契約書の電子化はすでにすすんでいる

電子契約というと、何度紹介したかわからないクラウドサインが有名です。引き続きおすすめなのですが、こちらは企業向けの有償サービスとなります(無料でお試しはできます)。どのように使い分けがすすむか、楽しみなところです。

クラウドサインは電子契約としての使い勝手にかなりこだわった設計がされており、ようするにデザインや使用感が良く、はじめてでもほとんど迷うことなく使えます。この「デザインがいい」「使用感がいい」という印象をつくるのに、どれだけの努力とコストが投入されているかは想像するしかありませんが、大変なエネルギーであるに違いありません。

無料サービスはどうしても、このホスピタリティ部分に弱点がでてきそうな気がしますが、e-signはどうでしょうか。かなり意欲的な試みのようですし、あくまでも期待を込めて今後も注目し続けたいと思います。

電子化は加速する

ともあれこれで契約の電子化(脱ハンコ文化)への加速は約束されたといえます。望んだようなきっかけではありませんでしたが、テレワーク、ビデオ会議など、「まあ、いつかそのうち」なんて思っていた進化が、否が応でも現実に次々と適用させられていきます。

契約書を電子化した場合の書き方

契約書にはふつう、末尾に次のような文を書くことで、契約の署名と保管方法を示します。

本契約の成立を証するため、本書2通を作成し、甲乙署名押印のうえ各自その1通を保有する。

あなたも見たことがありますよね? これは紙の契約書をつくって、ハンコを押して、お互いに大切にとっておきましょうね、という意味です。電子契約の場合はそのようなことはしませんので、次のように書き換えることになります。

本契約の成立を証するため、本書の電磁的記録を作成し、甲及び乙は合意の後電子署名を施し、各自その電磁的記録を保管する。

電子契約が増えていき、いつしか紙の契約書を見かけることはほとんどなくなっていくのかもしれません。


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