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今、あえて日本の死因別死亡者数を調べてみた

新型コロナウイルスが怖すぎて、臆病な僕にとって落ち着かない日々が続いています。正直、毎日が不安です。

そこで「あえて」この脅威をデータ「だけ」でとらえなおしたらどう見えるのかやってみました。まぶしい時にサングラスをかけてその場をしのぐかのように、怖い情報に別のフィルターをかけてみようと。そもそも人はどんな原因でどれくらい亡くなられているのか、今このタイミングでたしかめてみたくなったのです。

コロナで何名が犠牲になったか

まず、新型コロナウイルスが原因でどれくらいの犠牲者が出てしまったのでしょうか? 東洋経済オンラインの「新型コロナウイルス国内感染の状況」によれば、2月27日から4月7日までに累計80名の方が亡くなっています。約1ヵ月強で80名も亡くなったことがわかります。もしこのペースで人が死んだら、1年後には960人になってしまいます。感染拡大がすすめば、もっと増えるでしょう。

すでに怖くなってきましたが、ひとまずコロナによる死亡者数は「年間960人」ペースである、と仮定します(あくまでも便宜上の仮定です)。そうしておいて、他の死因別死亡者数も探して相対的に俯瞰したいと思います。

死亡原因1位はがん

平成30年の厚生労働省による統計によれば、日本人の死因は、1位が悪性新生物(がん)です。2位が心疾患、3位が老衰、4位が脳血管疾患、5位が肺炎となっていました。がんで亡くなる方が最も多い、ということですね。なるほど。

では人数はどうでしょうか? がんで1年間に亡くなる人の数は、
・・・37万3547人です。

え? 桁を間違えてないか? 37万人も? がんだけで? そんなに死んだら日本から人間がいなくなっちゃうんじゃないかと思うくらいびっくりしました。もちろん東京都だけで1千万人くらい人口があるのでいなくなりはしませんが。

それにしても、年間で37万人ということは、1日あたりに換算すると1023人です。がんで毎日1000人死んでるだと? 僕には感覚的にどうしてもピンとこないのです。どこかで計算を間違えたのかも知れない。心配になって国立がん研究センターのサイトもみましたが、やはり「2018年にがんで死亡した人は373,584人」という記載がみつかりました。他にもいろいろ検索してみましたが、やっぱり同様の数字(37万人)が出てきます。そして37万3584人を365日で割り算すると、やはり1日1023人になってしまう。(そういえば毎日1,000円貯金したら、1年後には36万5千円になりますね。)多すぎるけれど事実のようです。僕は自分の無知が恥ずかしい。

毎日何人亡くなっているのか

これだけでもずいぶんと多く感じましたが、37万人はがんだけの年間死亡者数なので、心疾患、老衰、脳血管疾患、肺炎で亡くなる方のも同様に調べてみました。すると、心疾患20万8210人、老衰10万9606人、脳血管疾患10万8165人、肺炎9万4654人・・・いやはや、信じられない数字が並びます(手指が震えてきた)。

それぞれ1日あたりの人数も計算してみたら、以下のようになりました。

1位 がん 37万3547人 ・・・1日あたり1023人 
2位 心疾患 20万8210人 ・・・1日あたり570人 
3位 老衰 10万9606人 ・・・1日あたり300人 
4位 脳血管疾患 10万8165人・・・ 1日あたり296人 
5位 肺炎 9万4654人 ・・・1日あたり259人 

心臓病でも年間20万人以上亡くなられている・・・。肺炎だけでも9万人以上・・・。トップ5位までだけで、あわせて年間死亡者数は89万4182人にもなります。ざっと1日あたり2450人。そんなに人って亡くなっているんだ。なんでだ? もはや自分が生きているのが不思議になってくるレベルです。脱線しますが、ということは日本の医療は、これらを日々受け止めてくれているのです。そう考えると頭が下がるとしか言いようもありません。しかも死因は他にもたくさんあるので、これでもまだ全部ではありません。

たとえば交通事故死を調べると年間4596人、転倒・転落などによる不慮の死はなんと9645人(!)でした。ようは、道でつまずいたり、階段からころげたりして「打ちどころが悪くて・・・」みたいな状況で亡くなる方が、年間に1万人近くもいることになります。交通事故の倍以上も転倒等で亡くなられているとは。これも全然知らなかった。

インフルエンザの超過死亡は年1万人

1万人で思い出しましたが、インフルエンザの「超過死亡」概念(厳密にはインフルだけで死んだわけじゃないけど、インフルでなければ持ちこたえたというようなケース)も、およそ「年間1万人」と推計されています。インフルエンザで年間1万人も! それも、タミフルやリレンザという「治療薬」があり、「ワクチン」も毎年ありながらの、そのうえでの1万人ですからね。

・交通事故で無くなる方 年間4596人
・転んだりして亡くなる方 年間9645人
・インフルエンザをこじらせて亡くなる方 年間約1万人

だったらなんなの?

さて、あなたもそろそろ「だったらなんなの?」って思うと思います。実は僕もそうなのです。他が多いからなんなのか? 少ないからどうなのか? 人の死は多寡によらず、つらく悲しいものです。個人がいくら統計を比較したところで、それは変わりません。

僕もこの数字をどう思えばよいのか、本当はわからないのです。

ただ、個人には耐えられないことが、社会には耐えられることがあります。人の死はその典型かもしれません。身近な人が亡くなれば、0.01%の確率で起きたことでも本人と家族にとっては100%以上の悲劇です。それなのに社会はそれに耐え、乗り越えることができる。非情かもしれないけれど、そんな強さもある社会だからこそ、守れるものもあるのかもしれない。だから僕という個人がどんなに感情的であるときも、社会はどこか冷静で論理的である必要があると思います。

個人は耐えられないが、社会は耐えうること

繰り返しになりますが、コロナでこれまでに80名もの方が亡くなられました。間違いなく悲劇であり脅威です。命はすべてに優先します。ずいぶん偉そうなことをいっている僕だって、もし自分や身内に感染したら? きっとなにも考えられないでしょう。統計がどうした、比較したって何の意味もない、と。理屈じゃ人は救えない。

ただそれでも、「社会は」統計的なものさしを捨ててはいけないのではないでしょうか。あえて非情(?)な統計に目を向け、人間の感覚だけではとらえられない側面を、社会には常に点検していてほしい気がするのです。

年1万人の死に耐えてきた社会

治療薬もワクチンもすでに存在するインフルエンザによって、年間約1万人もの方が亡くなっているということは、私たちが必ずしも統計のみによって脅威の大きさを感じ取れているわけではないらしいこと、そしてある部分では脅威を受け入れていることのあらわれです。(たとえば毎日毎日、インフルエンザの感染者数や、クラスターの発生が報じられることはないでしょう。)主語を社会に置き換えたとき、死への反応は、個人にとってのそれとは違う文脈のなかにつれていかれるのです。

じゃあ今後、コロナをどう扱うべきなのか? 相対的に数が少ないから気にしなくてもよいのか? もちろん違います。むしろ徹底的に撲滅してほしいです。「まだ序の口」といわれている今のうちに、積極的な対策をとらなければなりません。最初の仮定にもどれば、今はコロナによる死亡者数は「年間960人」となるペースです。もし10倍になれば、コロナもまた今のインフルエンザと同じくらいの死亡者数になるのです。非常事態もロックダウンも、きっと正しい対策でしょう。

あと一歩ロジカルに

しかしその「対策」は、これからも十分にロジカルであってほしいと思います。すでに社会は、学校をなくし、仕事をなくし、旅行を、イベントをなくし、アートをなくしました。それは差別をうみだし、分断を、家庭内暴力をうみだし、おそらくは今後貧困をうみだし、多くの自殺者をうみだすかもしれません。それは絶対に不可避だったのでしょうか。せめて買い占めや、感染者への非難や、医療者への心無い批判といった、社会不安をもう少しおさえることはできないでしょうか。私たちの社会には、少しだけ、ロジカルな視点が足りないような気がします。

皆さま、どうぞ十分な心のケアを。
そして一日も早い収束と経済の回復を心から願っています。


追伸

申し遅れましたが、私は契約書の専門家として平成15年から行政書士をしている竹永 大(たけながひろし)といいます。「契約書でビジネスを守ろう!」という感じで、誰もが契約書を身近に感じられるような情報発信を目指しています。そこで、ビジネスを守るための契約書ひな型、テンプレートを発信するためにnoteをはじめました。

noteのほうはまだまだ初心者ですが、おかげさまで開始から80日ほどですでに8万人以上の方にご覧いただくことができました(2020/5/20現在)。実際にこれまでの経験から、実績が多数出ているひな型、書式テンプレートを公開していきます。何かの折には参考になさってください。

これからも中小企業やスモールビジネス向けに契約書のひな型や重要な情報を公開していきます。よかったらまた見に来て下さい。あなたとあなたのビジネスを守る手段になれば幸いです。

あと、Twitterもやっていますのでよかったら見に来てください。@takecyan

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1973年東京生まれ。平成15年から契約書専門の行政書士。著書2冊「わかる!使える!契約書の基本」(PHPビジネス新書)「契約書の読み方・作り方」(日本能率協会マネジメントセンター)。ホームページ https://www.thebestagreement.com/
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