たけち博幸 質疑抜粋 大阪市 令和5年9~12月定例会常任委員会(都市経済) 09月21日-01号
◆たけち博幸委員 大阪維新の会のたけちでございます。
私からは、議案第130号、令和5年度一般会計補正予算(第4回)、この案のうち、空飛ぶクルマ万博会場外のポート整備事業に関して御質問をさせていただきたいと思います。
皆様御存じのとおり、空飛ぶクルマは万博のコンセプトでございます未来社会の実験場、これを体現する代表的なプロジェクトでございまして、将来、空飛ぶクルマが市民生活の利便性の向上にもつながるということから、ぜひ万博時には実現していただきたいと考えておるところでございます。
先日の2025大阪・関西万博推進特別委員会で、我が会派のわしみ委員から、大阪港地区の中央突堤が会場外ポート予定地として決定した経緯や、ポートの整備・運営を行う事業者公募を開始したことについての質疑を行ったところでございます。
私のほうからは、中央突堤での会場外ポート事業者公募を行うことに至った経緯と、私の地元此花区の会場外ポート候補地でございます桜島地区の状況について、併せて確認させてください。
◎井上経済戦略局産業振興部事業創出担当課長 お答えいたします。
万博での空飛ぶクルマの2地点間運航の実現に向け、国、博覧会協会、運航事業者、大阪府、本市等が参加する第2回大阪・関西万博空飛ぶクルマ準備会議が8月7日に開催され、株式会社SkyDriveが中央突堤での運航意思を示されました。
このことを踏まえまして、大阪市として中央突堤を会場外ポート予定地とし先行的にポート整備を進めていくことを決定しまして、9月8日から会場外ポートとなる中央突堤の整備、維持管理・運営を行う事業者を公募型プロポーザル方式にて募集を開始したところでございます。
また、桜島地区につきましては、本年3月に大阪府からポート候補地として発表され、その後、第2回準備会議におきまして、日本航空株式会社が桜島地区を会場外ポート候補地として引き続き具体的な検討を進めていくこととされております。以上でございます。
◆たけち博幸委員 ありがとうございます。万博での空飛ぶクルマの実現に向けて進捗していることが分かりました。
今回の空飛ぶクルマの会場外ポート整備に向けた補正予算2億7,800万円という大きな金額でございます。やはり万博の期間だけ一過性の事業で終わらせるのではなく、その後の大阪での事業継続に向けた取組が特に重要だと考えておりますが、今回、中央突堤の会場外ポートとして、公募を行われている事業の期間についてお教えいただけますでしょうか。
また、万博時に向けた整備ということで、当然のこと万博開催に間に合わせる必要があるわけでございますが、今後の事業者決定と整備のスケジュールについて、併せて教えてください。
◎井上経済戦略局産業振興部事業創出担当課長 お答えいたします。
事業期間につきましては、大阪での商用運航の早期実現に向け万博閉幕後も継続し、機体開発、事業化に向けた実証実験フィールド等が必要と考え令和8年度末までとし、その間の土地の使用料等については無償としております。さらに事業者からの提案がありましたら、最長令和9年度末まで更新することを可能としております。
今後、12月7日まで事業者による応募提案を受け付けました後、外部の有識者による審査を経て、年内をめどに事業者を決定し、速やかに本市から土地の使用許可等を行う予定でございます。その後、事業者において整備等の工事が行われ、万博開幕前の令和7年3月末までに事業実施に必要な整備を完了することとしております。以上でございます。
◆たけち博幸委員 ありがとうございます。事業の期間、また、事業者決定と整備に向けたスケジュールについては理解いたしました。
ただいま御答弁いただきましたとおり、中央突堤のポートについては、事業者からの提案があれば最長で令和9年度末まで更新、事業継続が可能であるということが分かりました。
今回の整備、万博時だけの一過性のものでないことが分かったわけでございますが、行政として力を入れて事業の支援を行うわけですから、特に周辺地域の発展はもとより、まちの活性化、そして、大阪のさらなるにぎわいづくりに寄与するなど、魅力ある拠点となることが求められると考えております。
そこで、ポート事業者を選定するに当たり、将来的な事業の継続性や魅力ある拠点といった点について、大阪市としてどのような提案を求め、審査に当たりどのように評価されていくのか、お聞きさせてください。
◎井上経済戦略局産業振興部事業創出担当課長 お答えいたします。
本市が求める主な提案内容といたしましては、全体事業方針、旅客施設の整備運営、安全保安対策、環境対策、社会受容性の向上、周辺地域との連携としております。
委員御指摘の将来的な事業の継続性につきましては、全体事業方針の項目におきまして、大阪での事業展開、商用運航を見据えた事業方針を、また、魅力ある拠点となっているかにつきましては、周辺地域との連携の項目におきまして、周辺地域の発展・活性化への貢献について提案を求め審査することとしております。以上でございます。
◆たけち博幸委員 ありがとうございます。将来的な事業展開とともに周辺地域の発展・活性化に寄与する提案なども求められるということでございました。
専門的な観点はもとより、大阪の成長、発展を望む市民感覚も併せ持ちながらしっかりと審査していただきたいと考えております。
次に、会場外ポート整備経費について、詳しくお聞きさせてください。
先ほども御説明がございましたように、今回市としては、土地使用料を無償とする以外にもポート運営事業者への補助として2億7,800万円の補正予算を計上するわけでございます。改めて今回補正予算を提案する趣旨と補正予算の内容について確認させてください。
◎井上経済戦略局産業振興部事業創出担当課長 お答えいたします。
万博時の2地点間運航とその後の商用運航の実現のためには、会場外ポートの整備、運営を行う事業者の選定は必須となりますが、万博時におけるポート運営の収益性等を勘案し、事業者公募の開始に合わせて、本市として事業者に対する財政支援を行うため、本市会において予算の提案を行うものでございます。
補正予算の内容につきましては、いずれもポート事業者に対する補助でございますが、会場外ポートとして最低限必要となる空飛ぶクルマが離発着する場所である離着陸帯等の整備を含む整地、舗装経費といたしまして上限7,500万円、機体の組立て整備や夜間駐機を行う格納庫のリース、レンタル、仮設に要する経費としまして1基につき上限7,500万円の2基分、機体を充電する電源関係設備のリース、レンタル、仮設に要する経費としまして、1基につき上限2,625万円の2基分を計上しております。
補助率につきましては、ポート事業者の収益性を勘案し、いずれも補助対象経費の4分の3を上限としております。
補助の対象期間といたしましては、整地、舗装経費につきましては万博開幕前に整備完了が必要であることから、事業者決定後の令和6年1月から令和7年3月までとし、格納庫と電源関係設備につきましては、万博前の試験飛行等の準備を開始する令和7年1月から万博終了後の令和7年11月までとしております。以上でございます。
◆たけち博幸委員 ありがとうございます。しっかりと収益性をも勘案しながら事業者補助を行うことは理解いたしました。
今回のポート整備含め空飛ぶクルマの実証実験等については、大阪の未来、ひいては日本の未来社会の実現に寄与するものだと考えております。だからこそ、まずは大阪全体の成長を掲げて大阪府市がしっかり連携しながら取り組んでいく必要があるかと思いますが、現在、大阪府と連携して取り組まれている事業、特に今回のポート整備に関する事業について教えていただけますでしょうか。
◎井上経済戦略局産業振興部事業創出担当課長 お答えいたします。
大阪府におきましては、ポート整備に関して、万博後の活用も見据え、事業者が離着陸場等の拠点を整備する場合に、今年度と来年度の2か年で1か所当たり上限5,000万円の補助を実施されるとお聞きしております。今後とも大阪府と連携して取組を進めてまいります。以上でございます。
◆たけち博幸委員 万博での空飛ぶクルマの実現に向けて府市がしっかり連携し、万博後の事業継続も見据えた事業者のサポートに取り組んでいっていただきたいと思います。
空飛ぶクルマの実現は、プロジェクトとしては大きな挑戦であり、会場外ポート候補地のうち、ポート事業者を公募によって選定するのは今回の中央突堤が初めてとなるだけに、市民の関心も高く、将来的な展開も期待できる事業であると考えております。
万博での2地点間運航の実現に向けて着実に進めていくために、進捗管理をしっかり行っていただきたいと考えております。そのためには、国、博覧会協会など関係先との連携がやはり重要になってくるわけでございますが、今後、どのように取り組んでいくのか教えてください。
◎米倉経済戦略局イノベーション担当部長 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、空飛ぶクルマのポート事業者公募、これは初めての取組でありますことから、関係局と連携をしながら進めておりまして、まずは、事業者の選定をしっかり行ってまいります。
ポート事業者決定後につきましては、大阪・関西万博空飛ぶクルマ準備会議におけます会場外ポートに係る諸条件等の検討や議論も踏まえて進行管理を行いながら、国、博覧会協会、大阪府とも連携をし、万博での空飛ぶクルマの2地点間運航、その後の商用運航の実現に向けて取り組んでまいります。よろしくお願いをいたします。
◆たけち博幸委員 ありがとうございました。
空飛ぶクルマの実現に向けては、機体の開発や運航事業者による運航計画等の準備と並行しながらポートの整備を同時進行で進めていく必要がございます。万博まであと570日、様々な課題もあるかと思いますが、多くの方々に夢を描いていただいた事業の一つでもございます。この万博を契機に実現を目指し、協会はもとより、国や大阪府ともしっかり連携して取り組んでいただきたいと考えております。
中央突堤が単なる万博会場のポートを結ぶ2地点間運航の発着地となるだけでなく、会場外でも空飛ぶクルマを身近に感じてもらい、未来に向かって夢のある希望あふれるポートとして、子供たちも含め、見に来られた市民の方々の記憶に残るような拠点、場所となるよう、事業者の選定はしっかり行っていただきますようお願いいたします。
万博を契機に未来社会を体験してもらい、大阪発の取組として空飛ぶクルマが発展し、そして、身近で手軽な空の移動手段となるきっかけになるよう心から期待しております。
以上で私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。