見出し画像

Bの顔 後編

前回は主にトニックウォーターの事について書きました。

結果、ジンそれぞれに合ったトニックを使うのが良いという事になりました

ですが実際はトニックの種類を何種も扱うのは難しいもので、当時扱っていたジンが30種近くあり、それに合ったトニックを見つけるのも難しい…

僕なりの答えは、トニックをブレンドするという所に行きつきました。

使うのはフィーバーツリーとシュエップス、それにソーダ
ブレンドしなくても良いのですが、トニックをメジャーで計って注ぐのも微妙だし、手数がかなり多くなってしまうので、仕込みは大変だけどオペレーションは簡単になります。そしてロスがゼロになります。

ジンが引き立つブレンドの比率を何パターンも試しまくり
結果、フィーバーツリーが1、シュエップスが1にソーダが0.5がほぼ全てのジンの味わいを引き立たせる結果になりました。

まず、トニック2種を1:1で合わせ大きいペットボトルに入れて冷凍庫で凍らせます。
大体シャーベット状になってるくらいです、そこにガス圧を上げたソーダを分量分いれ、カーボネーターを使い炭酸化します。
一日寝かせ、1杯分120ml×2の240mlをボトルに入れ、打栓機で蓋を閉めて完成。
完成まで3日くらいかかりますw

実際、結構な労力ですよね。
炭酸化ってコツがいるので中々難しいんですよ。
冷えてれば冷えてるほど炭酸は液体に入りやすく、エアレーションさせないと入らない。つまり炭酸ガスを注入しながらめちゃめちゃ振らないといけないんです。これが結構大変。
でも、こうすると一般のトニックよりガス圧の高いトニックを作ることができます。
お酒ってアルコール度数が高ければ高いほど、炭酸を吸収するんですよ。
また温度が低いほど炭酸が溶け込みやすいので冷凍のジンを使っている場合
ただのトニックと同じくらいのガス圧を出そうとすると、通常よりかなり圧を上げないと実現できないんですね。

トニックをブレンドして作ってるなんて多分日本中探してもうちだけだったと思います。
カクテルによって色々ガスを使いっ分けてたので、ソーダ用のガス、ビール用、トニック用とカーボネーションシェーカー(カクテルを直接炭酸化する特殊なシェーカー)用に分岐させたガスが一本、エスプーマー用の亜酸化窒素ガス、ニトロコールドブリューコーヒーカクテル用に窒素と二酸化炭素を混ぜた混合ガス、ガスじゃないけど液体窒素とまぁ何種も常備してましたw

そんなこだわりからそこのお店でしか飲めないジントニックが出来上がったとさ。。。

おしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?