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JC論:JCはビジネスに役立たない?

なぜ今ビジネスの機会なのか」で、JCとビジネスの関係について説明しました。先輩方と話していると不思議なほど「JCはビジネスに役立つ」派と、「JCはビジネスに役立たない」派に分かれます。業種によるかといえば、そうでもありません。宗教家でJCをビジネスに役立ている人もいます。この議論は「大学教育はビジネスに役立つ」派と、「大学教育はビジネスに役立たない」派の分裂によく似ています。

発想の問題

役立つ派と役立たたない派の両者で違う活動を見ているわけではありません。どちらもJC活動であり、どちらも大学教育を見ています。しかし、考え方が違うのです。役立つ派は、ビジネスという言葉で企業の発展を考えており、役立たない派は、ビジネスという言葉で日常業務を考えています。実際には、JC活動や大学教育は企業の発展の役にたつ事はあっても、日常業務にはほとんど役立ちません。この認識の違いが分裂を生んでいます。

もちろん、企業の発展の役にも立たない、と言い切る人もいるにはいます。しかし、そういう人に「では何でもいいので、今まで外部から持ってきたもので企業の発展の役に立ったことを教えてください」と聞くと、たいてい答えられません。そういう人は、かどうかに関わらずそもそも外部から何かを持ってきて企業を発展させよう、という発想がないからです。

企業の発展とは

そもそも、企業はどういうときに発展するのでしょうか?それは①既存市場全体が拡大しているか、②既存市場のシェアが上がるか、③別の市場に参入するか、④新しい市場を作るかの、どれかです。①の場合はとりあえず目の前の業務をこなせば発展しますが、②は競争に勝つ要因を作らなければなりませんし、③には少なくとも新しい業務体系を築く必要があります、④は製品・サービスから新しくしなければなりません。市場が成熟化している現代において、「今手元にある以上のもの」を外部から取り込むか、創り出さなければ企業は発展しません

昨今は少し変わってきましたが、高校の教育までで重点を置いているのは、正しい(であろう)答えを得る能力ですが、大学教育で重点を置いているのは、新しいものを取り込む能力です。大学院レベルになると、新しいものを創り出す能力を磨きます。JC活動でも、新しいものを取り込んだり、創り出したりする活動を行っています。

大学教育やJC活動が役に立つのは、新しいものを取り込んだり、創り出したりする時であり、正しい(であろう)ことを実施できればよい日常業務ではありません。だから日常業務の役には立たなくても、企業の発展の役に立つのです。

次に

JCを企業の発展に役立てる思考法



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