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JC論:JC活動を企業の発展に役立てる考え方

JCはビジネスに役立たない?」でJC活動は日常業務には役に立たないが、企業の発展には役に立つという話をしました。では、JC活動を企業の発展に役立てるためには、実際にどのような考え方が必要でしょうか?

マネジメントを学ぶ

日常業務で最も学べないものは何でしょうか?それはマネジメントです。経営層の方であればそんなの毎日やってるよ、と思うかもしれませんが、それはマネジメントのほんの一部でしかありません。マネジメントは、①目標を設定し、②目標に沿って組織を構築・運営し、③成果を評価しフィードバックすることです。日常業務ではこのうちほとんど運営しか行っていません。①と③についてもゼロベースということはほとんどなく、ある程度ルーチン化されているはずです。そうでなければ効率が悪すぎます。つまり経営者であってもマネジメントの全体を体験することはできないのです。

一方、JC活動は①~③のほとんどすべてをゼロベースでやります。継続事業であっても「何年も同じポジションでやっている」人はいないはずです。しかもメンバーの能力やモチベーションは様々である上に、その把握すらできていない状態で遂行されます。そんな中で起こる様々な問題や、それを乗り越えるためのうまいやり方は、マネジメントを学ぶ上で非常に良い教材になります。何しろ、企業であれば従業員は不服があっても実施しますが、JCメンバーは不服があればやらないからです。

だから、ここで学んだマネジメントは企業活動に応用できます。JCで起こる問題は企業内でもよく起こっているはずですし、マネジメントのうまいやり方は企業でももちろん通用します。

新しい情報を取り入れる

JCは単年度制なので、その時代のトレンドを取り入れたセミナーや事業を実施します。皆が理解できないほど新しくもなく、時代遅れというほど古くもありません。JCでやっていれば会社に取り入れるのに良いタイミングです。もちろん会社でとっくの昔にやっているよ、という場合もあるでしょうが、そうでないものもあるはずです。これはうちの会社では…と思ったら時代遅れになります。JCで取り上げられるぐらいであれば、どこの会社もそのうちやるようになります。

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Wikipedia 普及学 で言えば、アーリーアダプターの後期あたりでJCで取り上げられる場合が多いと思います。他社に後れを取らないためには重要なタイミングですね。

異なるものを繋げる

現代において自社ですべてのことを行うのは効率的ではなく、コラボレーションが重要だということはよく言われていますが、いきなりコラボレーションをやるといってもそう簡単にはいきません。まず企業内部の誰かと企業外部の誰かを繋ぐことから、コラボレーションは始まります。

JCには、様々な業種や経験を持つ人材が集まっています。JCの人材と、企業内部の人材や取引先、旧知の友人など自分が従来持つネットワークの人材をどうつなげるかがポイントです。一人親方のような場合でも、本当に自分一人だけで事業を行っていることは稀でしょう。必ず取引先や顧客などと一緒に仕事をしていると思います。そういう人と、JCの誰かを繋ぐのです。

普通に仕事をしていたら、通常利害関係のある人以外のネットワークはほとんど広がりません。だからこそ、利害関係のない状態で繋げてくれる人材には非常に価値があります。そして、そこから何らかのコラボレーションが生まれればさらに企業の発展に繋がります。JC活動を企業の発展に役立てている人にはこの思考を持つ人が多いと思います。

信頼を得る

JCでは、メンバー同士が実によくお互いを見ています。何が得意で何が不得意なのか、正直なのか嘘つきなのか、責任ある行動を行っているか、酒癖男癖女癖ギャンブル等々の悪癖、みんなよく見て、知っています。この評価は地域社会の中でのあなたの信頼に直結しています。JCなら新しい取引先がどうなのか、同業のメンバーに必ず聞くはずです。その時に、あなたの評価がダイレクトに伝えられます。これは卒業してからもほとんど一生変わりません。

あなたのLOMのシニアと現役の名簿を見てください、そして、あなたの住んでいる地域の企業数を考えてみてください。大体2割ぐらいカバーされていたら、必ずJCでのあなたの評価は地域全体の評価になります。評価が良ければ企業の発展に繋がるでしょうし、悪ければじり貧になるでしょう。

別に理事長とか何かの役職をやったとか、そういうことは問題ではありません。JCの役職になど、ほとんど価値はありません。重要なことは与えられた立場で何をしたのか、態度はどうだったのか、ということです。そこで得られた信頼は、企業の発展に繋がるということです。

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