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2021シーズン 選手個別寸評

ご注意
・あくまで私視点での寸評です。
・監督・選手をリスペクトしており、批判的かつ攻撃的な気持ちで文書を作成していません。
・表記として昨季→2021年、今季→2022年。

評価 😆…… S 評価 (理想的な活躍)
   😃…… A 評価 (上々の出来)
   🙂…… B 評価 (悪くなく並大抵)
   😞…… C 評価 (来季こそ奮起へ)

監督

MG リカルド・ロドリゲス 😃
 トレーニングの出来や質を見て、誰でもベンチ入りや出場できるチャンスを与える素晴らしい監督であり、チームスタイルを植え付ける1年目として昨年一番の補強と言っていいだろう。選手に寄り添って伝える姿は直接見ることは出来なかったが、様々メディアや選手の声からお互いがお互いを信頼し合っているような素晴らしい関係性であった。
 今季は自身初めてACL本戦からの挑戦になるが、様々な相手と柔軟に対応できる戦い方を構築することが今後の課題だ。

リカルド・ロドリゲス監督

GK

No.1 西川周作 😃
 1年を通して調子の波はあったものの、3月には日本代表に選出されたレッズの顔。
 昨季は正確な左脚から放たれるライナー性のボールは攻撃の起点になり続けた。
 今季は下からの底上げやJ2水戸からリーグ屈指の正守護神を獲得した為、昨季以上に競争が激化する。ミスを連発して安定感がなくなるようであれば、いつでも正守護神の座は受け渡ってしまうだろう。油断は昨季以上にできない。

No.12 鈴木彩艶 😃
 飛び級で東京オリンピックのメンバーに序列を逆転させ滑り込んだ。西川のミスからチャンスを得てリーグ戦6試合に出場。19歳にして飛び抜けた実力を兼ね備え、他者を寄せ付けないセービング技術はさすがだ。
 今季は西川の牙城を崩すとともに、足元の技術の向上や経験値を蓄える一年にしたい。

No.25 塩田仁史 🙂
 昨季加入したベテランで公式戦出場は叶わなかったが、しっかりとチームをサポートし良い雰囲気を作り出した。レッズでのプレーをもっと見たかったが、昨季限りでの長いサッカー人生に終止符を打った。
 今後は浦和でゴールキーパーアシスタントコーチに就任する噂が出回っているが、これからもレッズと携わってくれたら嬉しい。

西川周作 鈴木彩艶 塩田仁史

DF

CB

No.5 槙野智章 😃
 シーズン序盤からレギュラーとしてフル稼働。ライバルが夏に加入し、スタメンを外れる日々が続いたにも関わらず、気持ちを切らす事なく重要な仕事をこなした。これは簡単なことではなく、非常に難しい事でさすがのプロ意識だと改めて感じた。
 今季は自分を必要としてくれるJ1神戸にフリー移籍するが、熱い熱量で槙野らしく戦うプレーを楽しみにしている。

No.28 アレクサンダー・ショルツ 😃
 “これがデンマークリーグMVPか”と納得するようなプレーを披露して加入後の失点数を激減させた。彼がいるだけで安心感を与える存在であった。特にビルドアップを円滑に進める為に自分で運べる能力はこれからのレッズの鍵へとなりそうだ。
 今季は優勝する為に重要なセットプレーでの得点数を向上させ、たくさんのチームから恐れられるディフェンダーに成長したい。

No.4 岩波拓也 🙂
 リーグ戦38試合中37試合に出場し、欠場した1試合はベンチ入りと怪我するとこなく1年を乗り切った。
 前半戦は新しい戦術に試行錯誤を重ね、レッズでは闘将の番号である4番に変更。評価は少し厳しい気はするが、調子の波があることや、ルヴァン杯1試合でキャプテンマークを着けてことから来季はキャプテン候補となるだけに“こんなものではないはずだ”と期待を込めてこの評価にしたい。

No.20 トーマス・デン 😞
 東京オリンピックに選ばれ、豪代表キャプテン。職業病である「グロインペイン」でリーグ戦2試合出場にとどまり、契約満了を言い渡されてしまった。チームとしては誤算であっただろうし、外国人は助っ人としての括りであるため即戦力でない限り契約を結ぶのは難しい事だ。まだ若いのでこれからに期待していたが、プロの世界は厳しい。
 今季は本人の望み通り日本でプレーすることができ、J2新潟へフリー移籍となり安堵だが、私としては残念すぎる退団になってしまった。

槙野智章 A・ショルツ 岩波拓也 T・デン

LB

No.15 明本考浩 😆
 本職はフォワードであるが左サイドバックのレギュラーに定着した。また、左アタッカーもそつなくこなすが、今季は同ポジションに新加入選手を獲得したため継続して左サイドバックでの起用が濃厚。どこでも高水準にプレーできることから監督としては重宝している。
 また一つ成長する為にも、決定的な仕事の成功率を向上させ細部にこだわってチャレンジしていってもらいたい。

No.6 山中亮輔 🙂
 正確無比なクロスは怪我明けでも精度は変わらずハイクォリティさを演出した。監督の決断からあまり長い時間でのプレーは保証されなかったが、決定的な仕事は必ずと言っていい程意識して実現させていた。
 本人はレッズでのプレーを望んでいたが、今季はJ1C大阪への移籍が決まった。レッズでは減ってしまったフリーキックを含めたゴールを決める姿を見守りたい。

No.36 福島竜弥 🙂
 昇格1年目にしてはまずまずの結果。出場したカップ戦ではアシストや起点となる仕事をし、“一花咲かせられるか”まで来た。
 出場機会を求め移籍するJ3相模原で90分もつスタミナを蓄えてコンスタントに出場し、たくさんの経験をして浦和に還元できるよう頑張ってもらいたい。

No.3 宇賀神友弥 🙂
 レッズの重要な選手の一人。スローガンである「浦和を背負う責任」を体現したと言っていいこの選手は昨季ポジション争いに苦戦したが、置き土産として天皇杯優勝に貢献した。自身が着けていた“3番”は自分と同じ経歴の選手に任せ、なんとも去り際が勇ましい。
 今季はJ3岐阜へ移籍し、柏木とともにJ2昇格を目指す。選手としてではなく、近い将来チームの“GM”として浦和に戻ってくると公言しているので信じて待ち、これからの活躍も期待したい。

明本考浩 山中亮輔 福島竜弥 宇賀神友弥

RB

No.2 酒井宏樹 😃
 連携面やコンディション不良から完璧とは言えないものの、得点数は半年で複数点取り、レベルの高さを示した。圧倒的な敏捷性はヨーロッパ仕込みで1対1は無双。
 来季は自身の目標でもあったACLの舞台に出場できる。海外で培われた“対外国人”の経験を遺憾なく発揮し、チームを引っ張っていきたい。課題としてはキャンプから仲間との連携面を向上させ、鋭いクロスからアシスト数を増やしたい。

No.8 西大伍 😃
 闘う姿勢やピッチでの熱量は若手を引っ張る存在となっていた。
 開幕前のキャンプで怪我をし、出遅れたものの安定感のあるプレーでチームを変化させた。特にスピードのある田中達也との連携は良く、相性は抜群であった。
 昨季途中に酒井、今季は新戦力が加入し強力なライバルが集い契約満了を告げられた。

酒井宏樹 西大伍

MF

LCM

No.22 阿部勇樹 🙂
 シーズン序盤はレギュラーでキャプテンとしての振る舞いや活躍は素晴らしいものだった。開幕戦から得点を奪取し少しバタついたもののチームを安定させるための良い薬となり監督からの信頼を得た。
 夏場に怪我を負ってから出場機会は失ってしまったが、最終節で“まだまだやれるだろう”と感じられるほど期待が持てた。
 浦和で長いキャリアを過ごし、海外挑戦もしたこの選手は21年いっぱいでプロ24年間の人生に幕を閉じた。お疲れ様でした。

No.29 柴戸海 😆
 開幕からは出だしに上手くハマらず、本来引っ張っていく年齢の選手がオプション起用の右サイドバックへの挑戦など苦戦を強いられた。
 しかし、終わってみればボランチの1番手。特徴である激しいボールチェックで確実に奪え、縦パスの意識や成功率が格段と成長した。
 来季は天皇杯決勝で見せたミドルシュートの枠内成功率を上げ、チーム苦しい時こそ仕留められる存在へと駆け登りたい。

阿部勇樹 柴戸海

RCM

No.17 伊藤敦樹 😆
 昨季1番のサプライズ選手。大卒選手が開幕戦からフル稼働するのはレッズの象徴となった宇賀神以来の快挙。特にシュート精度が非常に高く、ゴールの枠を必ずと言っていいほど外さない。
 来季は大学時代自身をCBへと追いやった後輩が加入するが、先輩宇賀神からもらうであろう“背番号3”を着けて絶対的な存在へと成長し、長谷部のような選手を目指し精進してもらいたい。

No.40 平野佑一 😃
 夏に加入したにも関わらずすぐさまチームの心臓として君臨し、主に縦パスを入れられるゲームメイカーとして攻撃の起点となった。
 来季は同ポジションに“リカ将の頭脳”と言われる選手が加入する。彼からたくさんのアドバイスを受け、両者共に切磋琢磨し、自身の課題とする柴戸と同様、ゴールやアシスト数にこだわっていきたい。

No.19 金子大毅 😞
 加入後は主力としての活躍を期待されていたものの同い年の大卒ルーキー“敦樹”の台頭や平野の加入により出場機会は恵まれなかった。最終節では自身の能力を最大限に発揮していたが相手にしたライバルが手強すぎた。
 来季はJ1京都にて恩師の下へ期限付き移籍し、主力での活躍が望まれる。

伊藤敦樹 平野佑一 金子大毅

LM

No.24 汰木康也 😃
 昨季はゴールアシスト数が向上し、怪我なく最低限の活躍ができた。ポゼッションができる相手に対して効果的ではあったが、できない相手に対しては守備の面での強度や足りず攻守において絶対的な存在へとなれなかった。
 自身キャリアハイの活躍をしたが、浦和が優勝するための戦力として考えられなかったのか、憧れのクラブを離れるか悩んだ末にJ1神戸への移籍を決断。プロフェッショナルな選手達と共に更なる活躍を期待したい。

No.21 大久保智明 🙂
 昨季加入し苦しんだ大卒ルーキーだが、1年を通して一番と言っていい程充実したシーズンを送った。小柄ながら強いハートを持ち、相手に対してガツガツとドリブルを仕掛ける姿勢に魅了されたサポーターはいるのではないか。
 今季は両サイドに強烈な選手が複数人加入する。ここで結果を残せられなかったらレンタルで飛ばされるのはほぼ確実。自分にしかない特徴や色を明確に示すのはもちろん、昨季挑戦した私の希望である「トップ下のポジション」も開拓できたら理想だ。

汰木康也 大久保智明

RM

No.41 関根貴大 😆
 昨季はゴールやアシストの数字としての結果がついてきてチームの絶対的な存在へと成長した。序盤は怪我で出遅れたものの、終盤では現在原口元気のポジションであるインサイドハーフでの起用も及第点の結果を出した。
 今季は自身が掲げたいACLのタイトルを奪還するのはもちろん、1年を通して怪我なく毎試合走り続ける強靭なスタミナを披露したい。またチームキャプテンの候補とされる為、背負いすぎず背中で語れるような存在へとなりたい。

No.11 田中達也 😃
 チーム戦術にフィットするのに時間がかかったが、ゴールや運動量で結果を残し、彼を使う戦術では活躍しチームに貢献した。特に彼の惜しみないスプリントは停滞気味のチームに活力を与える存在であった。
 1年で退団するのは非常に残念だが、今季は新天地であるJ1福岡で自慢のスプリントで会場を沸かせ、地元の愛するクラブで頑張ってほしい。

関根貴大 田中達也

FW

CF

No.18 小泉佳穂 😆
 開幕戦から新たな風を吹かせ、ブレイクしたと言っていい選手。「自分を知ってもらえるように」とトレードマークである金髪を活かしサポーターの心を奪った。小柄で無駄走りのしないプレイヤーだと思っていたが、チームトップクラスの運動量とボールタッチ数を記録し、ボールを奪われない技術の高さには脱帽した。
 今季は自身初めてとなる海外チームとの対戦が控えているが、今後日本代表として選ばれるにあたってACL出場経験はアドバンテージ。彼の進化には見逃せない。

No.33 江坂任 😆
 夏に加入した日本代表。デビュー後から自分の能力や実力を存分に発揮し攻撃陣を活性化させ、なくてはない存在となった。天皇杯決勝でも先制点を奪い、PKを含め大事な所でしっかりとした結果を残した。
 今季は自身2018年以来となるACL出場。チームの要として様々な経験をし、リーグ戦でも優勝するための重要なピースとして個人の出来の安定さが必要となる。これらの先にW杯出場が見えて来るので個人としても大切な1年となるだろう。

小泉佳穂 江坂任

ST

No.30 興梠慎三 😞
 昨季は鋭さが落ちてしまい、前人未到の10年連続二桁得点は叶わなかった。キーポイントの試合となったのはリーグ戦アウェイ柏戦か。ターンオーバーを敢行し先発で起用され、チャンスを演出していたが決定機をモノにする事が出来ず監督としては当時絶好調だったライバルユンカーへの信頼がより高まってしまった。
 今季はミシャ率いるJ1札幌へ単身赴任し、慣れ親しんだ戦術で復活してレッズへの帰還を待ちたい。

No.7 キャスパー・ユンカー 😃
 夏場にコンディション不良を起こし日本の気候に苦しんだが、圧倒的なスピードや決定力はさすがのノルウェーリーグ得点王&MVP。しかし、ボールを収める事やヘディングには難ありで強靭な選手がゴロゴロいるアジアの舞台では使いづらい選手になりかねない。
 今季は1年間フル稼働し90分出れるだけのスタミナを蓄え、得点王争いを展開してチームを優勝へと導いてもらいたい。

No.16 木下康介 😞
 夏に逆輸入して攻撃陣の底上げになると期待されていたが未だ謎に包まれている選手。彼には杉本が抜けた穴を埋め“theストライカー”としての活躍が期待されていたが監督の信頼は掴む事なく終わってしまった。
 あくまで補填としての加入だったかもしれないが半年契約とは考えづらく、今季J2水戸への完全移籍は良いビジネスだったかもしれない。試合に出場し自身の能力を日本で発揮できるように埼玉から応援したい。

興梠慎三 K・ユンカー 木下康介


番外編 (夏に退団した選手)

DF(RCB)
No.34 藤原優大
 🙂
 高卒ルーキーがカップ戦で開幕直後からセンターバックでフル出場することは簡単な事ではない。自分の強みを発揮するだけでも評価される年齢で素晴らしいプレーだったが、欲を言えば攻撃面でもっと顔を出したかった。
 今季もJ3相模原で移籍する福島と共に絶対的な存在へと駆けあがれ!

藤原優大

MF(OMF)
No.37 武田英寿
 😞
 プレシーズンで得点を取り活躍が期待されていたが出番が回って来ず、自分の強みを出しきれなかった。守備面での向上は感じられたが、攻撃のアクセントを加えるのはまだまだ。
 今季はレンタル先であるJ2大宮の主力としての活躍、才能開花へ自分を磨き上げて欲しい。また、距離的に近いので彼の活躍は皆で見守っていきたい。

No.13 伊藤涼太郎 😞
 彼の「活躍してやるぞ」という必死さは十分サポーターに伝わってきたが、空回り気味でリカルド監督の信頼は掴めなかった。
 彼の出場したルヴァン杯ホーム湘南戦ではトップ下のポジションで攻撃を活性化させ、相変わらず面白いプレイヤーだと感じていた。
 今季はついにJ2新潟への完全移籍が発表されてしまいレッズから離れるが、彼が活躍する事を願いたい。

武田英寿 伊藤涼太郎

FW(CF)
No.9 武藤雄樹
 😃
 昨季好調の波に乗った0トップ戦術を始めたきっかけは彼がいてくれたおかげで、得点こそなかったものの攻撃の潤滑油として活性化させ攻撃陣を引っ張った。これからの未来、世代交代を考えた時に退団するのは必然だったが、彼の不敗神話は継続したままで素晴らしい記録だった。彼の人柄の良さと熱く戦うプレーを柏で示し、愛される選手になって欲しいと願う。

FW(ST)
No.14 杉本健勇 
😞
 プレシーズンで規律違反を犯して最悪のスタートを切った。しかし開幕戦から信頼を取り戻そうと奮起していたが、思うように活躍出来ずに退団。
 今季はJ1磐田へ期限付き移籍するが、復活できるかどうかは本人の姿勢と頑張りにかかっている。地に足をつけ、ひたむきにプレーし続けてキャリアを少しでも明るくする為にジュビロの起爆剤としての活躍を期待したい。

武藤雄樹 杉本健勇

まとめ

😆 S評価
明本、柴戸、伊藤敦、関根、小泉、江坂

😃 A評価
監督、西川、鈴木、槙野、ショルツ、酒井、西、平野、汰木、田中、武藤、ユンカー

🙂 B評価
塩田、岩波、藤原、山中、福島、宇賀神、 阿部、大久保

😞 C評価
デン、金子、武田、伊藤涼、興梠、木下、 杉本
(敬略称)

全体的に高評価と言える選手が多く連ねた印象がある。

「優勝する為の入れ替えを行う」と言った強化部。
果たして優勝する為のメンバーを集めるのか注目だ。

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