2024年1月~3月期について


え~と、何を観てたんだっけ?

 まずはドラマから。
 入れるべきか入れぬべきか……『王様戦隊キングオージャー』!
 その他の皆勤賞は『相棒』と『おっさんずラブReturns』。
 ストーリーが把握できる程度には追いかけていたのは『君が心をくれたから』と『院内警察』。
 たまたま何回か見た『正直不動産2』と『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』。
 『仮面ライダーガッチャード』は、録画してあるものを時間がある時にまとめて視聴。
 以上は、私が面白かったもの。

 『光る君へ』と『大奥』と、たまたま見た日テレの復讐がどうしたこうしたという深夜ドラマは作風が合わなくて脱落。
 他?……うぅ、記憶が……。

 正直、このころは『王様戦隊キングオージャー』に熱中していた時期だったので、許容範囲が通常より狭かったし厳しかった気がする。

 次はアニメ。
 『薬屋のひとりごと』は家族ぐるみでガチ勢なので、毎週録画して視聴。
 『葬送のフリーレン』は原作未読だけど、毎週オンタイム視聴。
 『マッシュル-MASHLE-』は原作を連載中からのファンなので、もちろん毎週録画して視聴。
 主に見ていたのはこんなところ。他の作品も観たいが、時間がいくらあっても足りない。

面白かったドラマについて

 『相棒』はさすがの安定感。亀山君の影響なのか何なのか、人情派な展開が多かった気がする。長期シリーズならではの、過去の事件に関わった人が再出演するエピソードは良かった。
 しかし、次のシリーズ以降への伏線が敷かれているものの、『相棒』らしく論理的に回収されるのかが気になるところ。右京さんも他の警視庁や警察庁上層部も、本来なら定年退職していておかしくない年頃の方々が多いので、近いうちに杉下右京最後の事件的なエピソードで最終回を迎えそう。

 『おっさんずラブReturns』は、『おっさんずラブ』の正統続編。実は放送当日まで続編が作られていたことを知らなかったw
 色々あって、ようやく二人で生活できるようになった春田と牧の新婚生活がメインストーリーだが、黒沼部長や隣に住む謎の二人組、天空不動産の面々など、周囲の人物たちとのアレコレも絡んできて、前作からさらに視野が広がっている感じがする。
 ぶっ飛んでいる設定やネジが外れてるコメディも、話の流れにきちんと収まるようになっていて、最終的に優しい気持ちになれるので良い作品だなあと思う。

 『君が心をくれたから』は、とにかく永野芽郁ちゃんの演技がスゴイ。
 永野芽郁ちゃん演じる雨ちゃんが、山田裕貴君演じる太陽君と出会った高校時代と、その10年後の今とを交互に見せられることで、雨ちゃんが選んだ過酷な道に涙せずにはいられない……という恋愛もの。
 その過酷な道と言うのは、太陽君を生き返らせる代わりに、雨ちゃんの五感、すなわち味覚・嗅覚・触覚・視覚・聴覚が一つずつ失われていくというもの。それも、謎の美中年に事前に何の五感がいつの何時ごろに失われるかを告げられ、彼が渡したスマートウォッチぽい装置にリアルタイムに表示されるというハードスタイル。
 五感が刺激されることによって生まれる思い、即ち心を失っていくという条件を、雨ちゃんは受け入れる。
 そして、五感を一つ失うたびに、もうその感覚がない状態で生きているという演技が本当にスゴイ。すさまじい。
 太陽君も実は色々と訳アリだけども、これは予測の範囲内。ただ、やはり山田裕貴君がすばらしい。
 雨ちゃんと太陽君がどうなるのか、というより永野芽郁ちゃんと山田裕貴君の芝居が見たさに視聴していた感じ。

 『院内警察』は、〈病院の中の警察〉という設定に惹かれた。病院の中で起こるトラブルや謎を究明していく日常系ミステリーかな?と思って見出したら、イケメンの天才外科医の不穏なふるまいとか、恋人の死の謎を追いかけ出したりとか、大病院の中の不正を暴き出したりしたので、逆に徐々に興味を失い……。もうそういうの、お腹いっぱいなんだよう。
 ただ、役者さんが良かった。
 まず、主役の桐谷健太さんがめっちゃカッコイイ。普段は飄々というか、ダルそうにしてるところも、捜査や推理の場面でちょっとだけキリッとするところも、恋人に対する思いがにじむところも、全部ステキだった。
 次に、憧れの病院事務職をゲットしたと思いきや、院内警察に回されてしまったという長濱ねるちゃん。最初こそやりたい仕事ができずにうだうだグダグダしているものの、主人公に感化されたというか何というか、持ち前の色々が発揮されて、最終的にはかなり優秀な助手になっていく。ポンコツ過ぎる助手は見る側のストレスになるので、そういう点での心配は徐々になくなっていったので良かった。クルクル変わる表情も面白かわいかった。
 ミステリアスなイケメン天才外科医の瀬戸康史さんはさすがの貫録で、こういう話に定番の〈クールなようで熱い〉〈実は自分も独自に行動していた〉というベタ王道なキャラを説得力とリアリティで演じていた。
 あ~あ、これが巨悪を暴いてやる系の展開じゃなかったら、もっと前のめりになれたのになあ。

 『正直不動産2』は、山下智久さん演じる主人公が、お稲荷さんの神力によって嘘がつけなくなり、正直にしゃべってしまう不動産営業の話。
 お客様の要望をめぐるアレコレがメインで、そこに不動産にまつわる豆知識が紹介されたりして、勉強にもなったりする。
 そして新キャラとしてディーン・フジオカさんが加入!役どころは、かつては山本智久さんの会社にいた伝説のトップ営業で、成績トップになるためなら何でもするという、悪魔に魂を売ったかのような振る舞いをするダークキャラ。彼が倉科カナさんがいる不動産会社に入社し、巨大プロジェクトのリーダーのポジションを巡って倉科カナさんと成績を競い合うというスリリングな展開に。
 他にもたくさんの魅力的なキャラが登場しますが、ちょっとこちらの都合で追いかけることができませんでした。
 何かの機会にゆっくりと全話視聴できたらいいなあ。

 『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』は、原田泰三さん演じる主人公が、ふとしたことで感覚や認識を古い物から現代の最新版へとアップデートしていく話。
 ……というと、いかにも昭和な価値観のオジサンが、脚立担いだミニスカ女子社員にまくしたてられてぐうの音も出ないという展開になり、視聴者もスカッとするみたいなものを想像してしまうが、それは平成の話。成敗するのではなく、アップデートするというのがいかにも令和である。
 アップデートを手伝ってくれるのは、主人公がこれまたふとしたことで出会ったゲイの若者。彼と年の離れた友だちとなることで、主人公の認識も視野も少しずつ変わっていく。
 しかし、本当に少しずつなので、毎回ごとに必ず地雷を踏む。その地雷は家族だったり、友だちとなった若者の恋愛事情だったりと、様々である。しかしその地雷は、視聴者側の足元にたくさん埋まっているものでもあるので、視聴者もまた主人公と同じように様々に考えさせられる。毎回毎回、大げさでも声高でもなく、何かと戦うわけでもないけれど、伝えたいことを丁寧に描いている作劇に非常に好感が持てる。
 個人的には、主人公が昔お世話になった先輩の古株社員の話が好きである。古株社員は昭和でも問題になりそうなくらい態度が横柄で、ハラスメントのデパートみたいな言動をしてあちこち飛ばされているのだが、本人にそういう自覚はなく、結局主人公の部署にしばらくとどまることになる。もちろん主人公の部下たちにも嫌われている。そんな時、とあるトラブルの対処に自ら動き、何と過去の飲みにケーションの人脈を使って解決してしまう。
 主人公は古株社員の行動力や人脈を作る力に改めて敬意を表しつつも、彼の力がきちんと会社に認められるように、感覚や認識を現代の物にアップデートしてほしいと丁寧に諭す。こういう温かさがいいんだよなあ。
 録画事情の関係で主にオンタイム視聴だったのだが、ドラマが始まるまでの時間をいかにして潰すかが悩ましく、ついつい見逃してしまった。
 こちらも機会があったら全話視聴をしたい。

 『仮面ライダーガッチャード』は、久々に学園もの。基本的に主人公がポジティブキャラなので、テイストは明るく元気。
 しかし、そこは仮面ライダーなので、しっちゃかめっちゃかなコメディを見せられた後に、重すぎるシリアス展開を放り込まれたりする。
 そして、個人的には〈敵側に変態が出て来てからが本筋〉と思っているので、グリオン様(敵の中ボス)が出てきた時には「ついに変態が出て来たぞ!」と喜んでしまった。
 そしてここにきて、哀愁が漂って色香が増したミナト先生!
 明らかに関係性にヒビが入ってきてしまった冥黒の三姉妹!
 さあ、春からどうなるのか、楽しみで仕方ない!

 『王様戦隊キングオージャー』については、順を追ってnoteにて盛大にネタバレしながら感想を書いているので、良かったらご覧ください。

脱落したドラマ

 『光る君へ』については、noteにてそれなりにネタバレしつつ感想と脱落した理由を書いているので、気が向いた折にお立ち寄りください。

 『大奥』は、全部のシリーズを余さず見ているので、かなり期待を込めて前のめりに観たけども……う~ん。
 設定の詰めが甘かったなあ。初回からして、ただ単に大奥に上がるのではなく、御台所=徳川宗家の正室として迎えられる公家の姫君が、事前情報を何も入れてないってどういうこと?最低限のことさえ教えてもらえないくらい公家の立場が弱いのであれば、そういう描写を入れてくれぇ。
 視聴者と同じ目線で、と制作側が思っていたのであれば、視聴者目線って視聴者と同じくらい情報を持ってないって意味じゃねえぞって言いたい。
 幕閣への御台所のお披露目の場面でも、大奥じゃない場所とはいえ、御台所と家臣がそんなに近くで気軽に口をきいていいのかとか、大奥の幹部が外部と接触する権限を持つとはいえ、そんなにちょくちょく大奥から出て幕閣の城内の部屋に出入りしていいのかとか、いろいろ引っかかってしまった。
 その他、キャラクターが物語のために動かされている感じがして、せっかくいい役者さんをそろえているのにもったいなかった。画面から放たれるキラメキは圧倒的だったし、栗山千明さんが栗山千明さんで栗山千明さんだった。え?何言ってるか分からない?つまり栗山千明さん最高!

面白かったアニメ

 『薬屋のひとりごと』は、原作通りに話を展開すれば何も失敗しない。ただし、心配だったのは壬氏様をいかに美しく描けるか?ということ。この作品のキモの一つはそれなので。
 心配はやや当たってしまった。最初期の壬氏様の作画が、やや(割と?)崩れてしまっていたのだ。数話後にはキッチリ持ち直していた。以後、壬氏様の作画管理は徹底されており、その辺でのストレスはなくなった。
 壬氏様の作画のクオリティが安定したことで、作品全体の作画のクオリティも安定した。ただ、引き絵の動画と作画に若干の不自然さがあり、次のクールではそこいら辺も修正できるといいかなあと思う。
 声優さんのキャスティングはバッチリで、演技も何も言うことがない。
 原作が長期なので、是非関係各所には息長く頑張ってもらいたい。

 『葬送のフリーレン』は、原作読もうかなと思っているうちにアニメが始まった。そしていまだに未読。もちろんちゃんと読む!多分!
 「剣と魔法のファンタジー世界で、エルフが亡くなった仲間との思い出をたどりながら旅をする」というのはありそうでなかった設定なので、それだけで期待値が高かった。
 いざ始まった初回を見てみると……期待通り、いや期待以上!
 フリーレンとヒンメル、ハイター、アイゼンとの旅の様子や旅を終えた後、ヒンメルの葬儀までを丁寧に描くことで、フリーレンが旅に出る理由の説得力が増す。旅の途中でハイターが引き取って育てていたフェルン、アイゼンの弟子シュタルクとを仲間に加える。二人と旅をすることでヒンメルたちの思いを知ったり、自分の心の変化を知ったりするフリーレン。
 この世界には人類やその他の種族とは相いれない存在として、魔物や魔族がいる。ヒンメルたちはこれらの親玉である魔王を倒した英雄一行である。
 魔王は倒されたが、魔物や魔族がそれで一斉に滅びはせず、世界のあちこちに生き残っている。それらと遭遇し、倒す場面がまた躍動的で秀逸なのである。
 作品の構成もメインの作画も動画も素晴らしい出来栄えだが、ほんのわずかながら、引きの作画と動画が雑な部分がある。他の部分が良くできてる分だけ、悪目立ちしてしまう。大体フリーレンたちが街の中を歩いている所だった気がするので、いっそ街の風景を止め絵で次々と見せて、会話で進めても良かったのでは……などと視聴しながら考えてしまった。
 このクオリティを維持していけば、令和を代表する傑作になるだろう。

 『マッシュル-MASHLE-』は今作が2期目。前期も毎回視聴後はシュークリームが食べたくなるという謎の洗脳をかけて来ていたが、今期もバンバン洗脳してくるし、今期OPは局を越え国境を越えて世界中でヒットしている。世界中のシュークリームの売り上げが上がったかどうかは分からない。
 本編も原作同様というか原作以上にエッジが効いた演出をしていて、感心したり笑ったりと忙しい。そしてタルタルソースが欲しくなる。
 相変わらず主人公のマッシュは無茶苦茶だし、友人たちのクセは強いし、彼の前に立ちはだかるキャラたちもマッシュに負けず劣らず個性が強い。
 個人的には、マーガレットさんのアイシャドウのボカシ加減へのこだわりを高く評価したい。ベタ塗りなのかボカすのかで、マーガレットさんの印象がわずかながら変わるのだ。
 EDが本編の世界観をまったく無視して、ED曲に合わせて首都高を車やバイクで駆け抜けるキャラクターたちというのがまたこの作品らしくてよい。そしてその映像がオシャレでカッコいい。
 間違いなく令和のシュークリームの売り上げを押し上げている。

 春は『鬼滅の刃』の新作放送があるし、『烏は主を選ばない』も始まったことですし、『特捜9』も新シリーズが始動しました。テレ朝の刑事ものは特撮系の俳優さんや監督さんが関わることがあるので、楽しみです。

 ではでは~\(^o^)/

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