プロデューサーに必要な力ってなんだ?という話

この記事は、Craft Eggアドベントカレンダー17日目の投稿です。


はじめに

数年前に、主に育成を目的に「プロデューサーという役職に必要な力を言語化したい」という話が社内で湧き上がり、まずは当時プロデューサーを務めていた2名で「プロデューサーに必要な力とはなんだろう」というのを言語化してみよう、という会が開かれました。

お互いタイプが違う2人ながら意外と共通点も多く、個人的には面白いと感じた部分も多かったので今回はその内容について触れていきつつ、プロデューサーに必要な力ってなんだ?を紐解いていければと思います。

実施方法

・インタビュアー(広報メンバー)から質問を送ってもらい、2名のプロデューサーが事前に回答
・ミーティングでお互いの回答をすり合わせつつ、議論
・最終的に「これは必要だよね!」を決めて、今後の育成に活かす

という流れです。

インタビュアーからの質問

①「これがないとだめ!」と思うスキルや素質
②「これがあったら強いね!」と思うスキルや素質
③その中でも一番大事なのは?

④自分を一言で表すと、どんなプロデューサー?
⑤相手を一言で表すと、どんなプロデューサー?

(④⑤は今回の主旨からズレるのと、なんとなく恥ずかしいので割愛します。笑)

本題に入る前に

偉そうなことを書いていきますが、大前提として強みや理想のプロデューサー像は、人それぞれだと思ってます。どの役職においても「その人らしさ」があるべきだと思いますし、人によって導き出す答えが違って当たり前だと思います。

ただ、自分たちはどういうプロデューサー像を理想として仕事をしているかを言語化し、共通項を見出す目的で実施をしましたので、その点踏まえてご覧いただければと思います。


各質問とプロデューサーの回答

①「これがないとだめ!」と思うスキルや素質

プロデューサー A
●軸(なにがしたいか)
●責任感
●ユーザーファースト

プロデューサー B
●自分の意志、スタンス
●決めきる力
●他者へのリスペクト(メンバー&ユーザー)

1つ目に関してはお互い特に重要だと考えていて、「何がしたいか」「なぜそうしたいのか」を組織のリーダーとして芯を持って決め、自分の言葉で話すことは必須だと思います。正論に逃げたり、周囲の意見に右往左往するようでは、その意思決定について自分の言葉でメンバーに話せないと思います。

2つ目の「決断力・責任感」についてもただ決めるのではなく、1つ目の軸・スタンスを持った上での決断である必要があるという議論でした。

お互いの3つ目は、「ユーザーファースト」「みんなでつくる」を掲げている弊社の色が出ているなと強く感じました。

②「これがあったら強いね!」と思うスキルや素質

プロデューサー A
●浅くても広い知識 or 狭くても深い知識

プロデューサー B
●バランス感覚 または誰にも負けない突出した何か
●発信力

もっとお互いで違う回答が出るかなと思ったのですが、意外と近しい答えでした。議論の中では「自走力」というキーワードも出てきており、バランス型か強み特化型、どちらのタイプでも自ら考え、自ら行動を起こすことが大事という結論でした。

発信力については、「プロデューサーがどういう基準で意思決定をしているか」「プロデューサーが何を考え、どのように戦略を組んでいるか」をチームメンバーに知ってもらうことが、プロジェクト運営を円滑にする手段として有効だという考えです。

③その中でも一番大事なのは?

プロデューサー A
・頼り頼られ力(信頼関係)
・責任感

プロデューサーB
・ビジョン、スタンス
・決める力

一番と言いつつ、それぞれ2つ出してしまってますが・・・笑

わりと回答が違うように見えますが、責任感≒決めることだよねという結論になりました。プロデューサーAは特にメンバーを巻き込む力が強みで、プロデューサーBは推進型のプロデューサーなので、そういった違いも出ていそうです。

まとめ

・軸、スタンスを持つ
・責任感と決断力
・ユーザーファースト(主にスタンスの性質の話)

一見、書くと当たり前のようなことかもしれません。ですが、逆に言うと「当たり前のことをいかに当たり前にできるか」がプロデューサーとして必要な力ではないか、とも思います。

最初に理想を描いても、全て順風満帆に進むとは限りません。(むしろそうじゃないほうが圧倒的に多い)

もちろん予定していた全てが滞りなくできればそれに越したことはありません。

しかし、例えば
・予算の都合上、全てに対してコストをかけられない
・期日から逆算して、集中するべき箇所を決める必要がある
・市場環境が変わり、今まで作っていたものでは通用しない
などといった事態が発生したときに、意を決して何かを捨てる判断をする必要が出ます。

何かを捨てる判断をすることは、とてもプレッシャーですし、何より怖いです。手数が多いほうがなんとなく気が楽ですし、後々で「捨ててはいけなかったのでは?」という疑心暗鬼にも陥るかもしれません。

ですがそういった恐怖心を抱えながらも、強い意志と責任感を持って、船頭として舵を切る方向を決めることも大事なプロデューサーの仕事だと思います。(これはプロデューサーに限らず、何かしらの決定権を持った役職であれば大なり小なり経験することだと思います。)

プレッシャーも重く、責任重大ですが、その分良い結果が出た時の感動もひとしおです。プロデューサーという役職のツラいところでもありますが、同時に醍醐味だとも言えます。

最後に

そもそも僕らがこれを十二分に備えているかというとそういうわけでもないと思いますし、先に書いたように、上に書いた要素はあくまでも上記のプロデューサー2名の共通見解であり、これが全てではありません。会社によってもプロデューサーに期待する役割や性質があると思いますし、人それぞれで理想とするプロデューサー像はあると思います

とはいえ基本的にはプロデューサーは、決断と責任がセットでついてくる役職だと思います。何かを決断するときに、簡単には流されない軸やスタンス、そして責任を担う人間としてのマインドは間違いなく必要だと思います

最後になりますが、これを読んだ方が「こういうことを意識して仕事をしてみよう」と思うきっかけになりましたら幸いです。

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