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【変幻の仮面環境】130人規模海外大会準優勝×2 ロストヌメルゴン【全文無料】

※注意※
この記事は海外環境(変幻の仮面環境)での考察です。
各対面での戦い方の部分では、ナイトワンダラー環境での考察も少しだけ書いています。

はじめに

みなさん、こんばんは。
京都でポケモンカードをやってますタケ(X: @KUASPokeBattle)と申します。
Pokémon Battle Parkという130人くらいのプレイヤーが参加する海外のオンライン大会で準優勝を二回獲得した、ロストヌメルゴンというデッキについて解説してみようと思い、この記事を執筆しました。

7/12の大会は131人中予選一位通過

日本のカードプールはもうすぐステラミラクルへと移行する中で、自分の中で構築経緯などを整理しておきたいと思って書いたものなので、特に有料部分などはありません。
この記事いいな~と思ってもらえたら、X(Twitter)でリポストしてもらえるととても嬉しいです。


そもそも、ロストヌメルゴンってどんなデッキ?

ロストヌメルゴンというデッキは、キュワワーの安定した展開力とウッウ・ヤミラミといった小回りが利く小型アタッカー、そしてミラージュゲートのエネ加速といったロスト軸の力を借りてヌメルゴンの展開を目指すデッキになります。
ヌメルゴンVstarの耐久力を活かして相手の打点を抑えつつ、こちらは200点の高打点を相手に打ち続ける、というのが主な勝ち方になります。

モイストスターが本当に強い

ただ、パオジアンやタケルライコオーガポンといった青天井系のデッキには自慢の耐久も意味をなさないため、このような相手には普通のロストバレット(青ロスト)として、主にザマゼンタやガチグマ、かがやくゲッコウガを使いこなしながら戦っていくことになります。
このため、ロストヌメルゴンというデッキの構築は

  • どこまでヌメルゴンの展開を重視するか

  • どこまで青ロストに近づけるか

この二点が重要になってきます。

ロストヌメルゴンの構築の自由度は高く、その自由枠を環境と相談しながら決定していくところにロストヌメルゴンというデッキの面白さが詰まっています。

ロストヌメルゴンの強み

さて、ロストヌメルゴンというデッキの強さはどのような部分にあるのでしょうか。
私が思うに、

  • 明確な不利対面が存在しないこと

  • 明確な有利対面が存在すること

この2点なのではないかと考えます。

明確な不利対面が存在しない

これはロストヌメルゴンのみならずロストというデッキに言えることだと思いますが、環境に存在するほとんどのデッキと(事故らない限り)良い勝負が出来ます。
また、ロストヌメルゴンならではの強みとして、中打点のデッキにはヌメルゴン、高打点のデッキにはザマゼンタなど非エクのアタッカー、と打ち分けが出来ることがあり、この特長がこのデッキの対応可能範囲を押し広げています。
特に、私が今回使ったロストヌメルゴンは、マシマシラの採用によって従来のロストバレットが苦手とするドラパルトexに対しても勝ちやすく、他の環境デッキや他のロスト系デッキと比べて幅広いデッキに対応できると考えています。
なお、ナイトワンダラー以降のコントロール系デッキは明確な不利対面に含まれます。クセロシキを許すな・・・

明確な有利対面が存在する

ヌメルゴンというカードの特性上、ヌメルゴンが展開できればそのまま勝てるという対面がそこそこ存在します。
(古代、未来、おまつりおんどなど)
特に決勝まで十数戦ある中~大型大会の場合、明確な有利対面があることは予選抜けの可能性を引き上げてくれます。

デッキ解説

前置きが長くなってしまいましたが、今回オンライン大会で使ったデッキを紹介します。
カイ→ナンジャモ、ジャミングタワー→ボウルタウンが6月大会と7月大会での変更点になります。

Pokémon Battle Park, July 12
Pokémon Battle Park, June 21

ポケモン

・キュワワー 4枚
出来るだけキュワワースタートしたいので4投。
3投だと一枚サイド落ちしてしまったときミラージュゲートの宣言が間に合わないことがあるため、4枚必須だと考えています。

・ヌメルゴンV-Vstar 2枚
このデッキの核。
ヌメルゴンの有無で有利不利が逆転する対面が多いため、出したい対面でサイド落ちが起きないようにするため2-2での採用です。

・ザマゼンタ 1枚
貴重な非エクの高打点枠。
ガチグマと役割が被るため抜いても良いのですが、変幻の仮面環境で猛威を振るっているライコポンに安定して勝つために一枚採用。

・ガチグマ 1枚
ロスト系のデッキに革命をもたらした一枚。
終盤にネスト一枚から飛んでくる240があり得ないほど強いということに加えて、パオジアンやルギアに入っているテツノカイナを打ち返して一方的なゲーム展開になってしまうのを防ぐことが出来るのも高評価。
ロストヌメルゴンにはほぼ必須の一枚だと思います。

また、シークレットボックス、スイーパー×2採用のおかげで
ミラージュゲート2回+手張り
で、5エネでブラッドムーン宣言ができる場面がたまにあります。
パオジアン、ルギア相手の貴重な勝ち筋のうちの一つなので、「たまに5エネ付けてブラッドムーンを宣言することもある」ということを頭の中に入れておくと勝てる試合が少しだけ増えます。

・ヤミラミ 1枚
令和のインチキカード代表格。
このカードのせいでジラーチ登場までいったいどれだけのデッキが泣かされてきたのであろう・・・
ヌメルゴンVstarの200という中途半端な打点をサイドまでつなげてくれる大変優秀なポケモン。
マシマシラとの相性も非常に良く、2投でもいいのですが、必要になるのが中盤以降でそこまでにヒスイのヘビーボールに触れている可能性が高いので1枚採用です。

・テツノツツミ 1枚
主にハバタクカミの解除に使いますが、それ以外にもレジドラゴ戦でレジドラゴVstarが動けないターンを作る、カビゴン戦でネジキと合わせてヌメ単騎の盤面を作るといった場面で活躍してくれます。

また、ガチグマ、ヤミラミとの相性が良く、ヤミラミでいい感じにダメカンをばら撒いておいて、相手の控えのどのポケモンもHPが240以下という状況を作り出してからハイパーブロアー→ブラッドムーンでトドメ、という動きが結構強いです。
後攻1ターン目のおとぼけスピットを相手の嫌なところに当てるときにも大活躍します。
自由枠寄りのカードですが、あると非常に便利です。

・ウッウ 1枚
特にサーナイト、ドラパルトでアンフェアスタンプの採用が増えており、下手に小突いた結果アンフェアで事故って終了、ということが多く一枚に減らしています。
そうは言っても後1おとぼけで終わるゲームを拾えること、ツツジを食らった返しのターンで強い動きが出来ない時にウッウで小突いておく、といった動きが出来ることなどから1枚は入れる必要があると考えています。

・マシマシラ 1枚
このカードがあるか無いかで対ドラパルトexの有利不利が逆転する一枚。
他にもサーナイト、レジドラゴ、ロストバレットなど使う対面は結構あるが、使わない対面は本当に使わないので自由枠。
変幻の仮面~ナイトワンダラーまでの環境なら必要だと思います。

・かがやくゲッコウガ
これ一枚でドローソースになり、トラッシュにエネを送りさらに釣り竿でそれを山に戻すことで手札にダブついたエネルギーをミラージュゲートで付けられるようにし、マナフィを採用していない/サイド落ちしてしまった対面には月光手裏剣をお見舞いし…
ロストに愛されたカード。このカードのおかげで釣り竿が終盤の山を強くする札になってくれます。

サポート

・アクロマの実験 4枚
4投必須、ロストの心臓。

・ナンジャモ or カイ 1枚
個人的な考えですが、ロスト系のデッキにはアクロマが5枚以上必要だと考えています。
当然不正をしようということではなく、ロストを安定して回すにはアクロマ4+アクロマのようなはたらきをするカード1~2枚が必要なのではないかということです。
アクロマを打つというアクションを100としたとき、カイなら60~80くらいの仕事をしてくれます。ナンジャモも序盤に使えば80くらいの仕事はしてくれます。(ただ事故気味の相手を助けてしまうケースが多いですが)
他にはポケギア3.0がこの5枚目のアクロマにあたるカードですが、ポケギアはアクロマが当たらなければ弱く、その結果が0か100かになってしまうので、ポケギア採用よりはサポートを増やしたほうが良いかな~と思っています。ただポケストップ+手帳採用で山をガンガン掘っていくタイプのロスト系デッキならポケギアは絶対に必要だと思います。

余談ですが、Dレギュ末期のロストカイオーガに入っていたとりつかいは、この5枚目のアクロマにとても近い役割を果たすカードだったのではないかなと思います。再録してくれ!!

・ボスの指令 1枚
中盤以降なら割といつ引けても嬉しいのですが、序盤はアクロマを打ちたいので一枚採用。

・ツツジ 1枚
ロストに送る試合も多く、採用を迷うことも多かったのですが、このカードがあるだけで自分のプレイに「手札干渉で相手を動けなくして勝つ」という選択肢を作っておくことが出来るため採用。
後述のネジキの採用理由もそうなのですが、複数の試合展開を考えることが出来るというのはロストというデッキの大きな強みだと考えます。

・ネジキ 1枚
シークレットボックスやハイパーボールのコストとしてヌメルゴンVを切り、ヌメルゴンVstarをサーチ、ネジキからアイアンローリング!
…と出来れば良いのですが、ここまでの動きが出来ることは滅多にないです。
ロストバレットやウガツホムラといった中盤からヌメルゴンVを飛ばせる火力を出せるデッキに対して、ヌメルゴンVを置くのが間に合わなかった時に使います。
また、終盤、相手がツツジを打ちつつ自分のヤミラミを倒してくるという動きに対して、返しのターンもう一度ロストマインを打つハードルを下げるというのも重要な使い方です。
ツツジと同じくそこまで使わないのですが、このカードがデッキに入っていることによって、考えられる試合展開の幅を増やすことが出来るという部分を評価して採用しています。

グッズ

・ミラージュゲート 4枚

・ネストボール 4枚

・仲良しポフィン 2枚
ポフィンを初手に持ってくることが出来なくてもアクロマ+ネストで割とデッキを回すことは出来るので、自分の中ではネストの5,6枚目という認識です。
初手に引ければ先行2ターン目の月光手裏剣など上振れを掴むことも出来るので、2枚は必要ではないかと考えています。

・ポケモンいれかえ 4枚
いれかえカートは採用せず、ポケモン入れ替えのみ四枚採用です。
入れ替えの枚数を心許なく感じることも多いのですが、ロストスイーパーを少し厚めに採用してロスト7枚までの道を増やしていることもあり、少なすぎると感じたことはそこまで多くないです。
いれかえカートはヌメルゴンVstarを一旦ベンチに下げて花選びでロストを溜める動きが出来なくなること、マシマシラで場のダメカンをある程度打ち返せること、サーナイト対面で相手のマシマシラの技で混乱になったとき入れ替えカートだと混乱を解除できないことから採用していません。

・すごいつりざお 3枚
3枚だとすこし少ないのですが、場の展開・手札干渉の復帰といった場面ですごいつりざおの存在がノイズになってしまうことから4枚はやや多いと考えて3枚です。

・カウンターキャッチャー 2枚
主にルギアやパオジアンといったアグロ系のデッキに対処することを考えて二枚採用です。カイとの相性が非常に良く、カイを実質的にボスの指令として使えます。
ACE SPECをシークレットボックスにする場合、一枚以上は必要です。

・ヒスイのヘビーボール 1枚
なんだかんだ必要な一枚。
特定の対面においてサイド落ちしているか否かで有利不利の状況が逆転してしまうカード(例:対ドラパルトにおけるマシマシラ、対サーナイトにおけるヤミラミなど)を救出するために必要。
各対面ごとのキーカードがサイド落ちしているか、そしてその場合ヒスイのヘビーボールがサイド落ちしているかどうかは最初に確認しておきましょう(よく忘れる)。

・ハイパーボール 1枚
ヌメルゴンVstarを立てるために一枚採用。
終盤の手札圧縮にも役立つ。
シークレットボックスからヌメルゴンを立てるときに重宝する。ヌメルゴンVstarを使う対面ではハイパーボールがサイド落ちしていないかは確認しておいた方が良いです。

・𝑨𝑪𝑬 𝑺𝑷𝑬𝑪 シークレットボックス
デッキの安定性を底上げしてくれる一枚。初手事故からのトップでシークレットボックスが沁みる・・・・・・・
シークレットボックスの強みはいつ引いても嬉しいところにあります。常に腐らない。
その時一番欲しいカードに化けてくれるので、シークレットボックスを採用していると「何もできないターン」がかなり減ってくれます。また、緊急ボード+スイーパー+何かスタジアム(スイーパーのコスト用)の組み合わせでサーチすることで、前のポケモンを入れ替えながらロストを二枚溜め、さらにアクロマを打つことが出来ます。この動きが本当に強い!
ただ、ACE SPECならではのインチキのような動きが出来るカードではなく、もっとヌメルゴンと相性の良いACE SPECが出てきたら、もしくは環境からロストスイーパーが減ってきたらACE SPEC枠を変更しても良いかな~とは思います。

・ロストスイーパー 2枚
前述したシークレットボックスでの強力な動きを達成するため、また安定してロスト7枚に到達するためにスイーパーは二枚採用しています。一枚でも十分ですが、二枚あるとロスト7枚がとても達成しやすいです。

ポケモンのどうぐ

・緊急ボード 1枚
シークレットボックスとの相性の良さと、スイーパーでロストする対象として優れているので一枚採用です。

スタジアム

・ジャミングタワー or ボウルタウン 1枚
ジャミングタワーは初手に張りたいカードです。うまく初手に来てくれればサーナイトやドラパルト、リザードンといった二進化主軸のデッキの展開を止めることが可能です。シークレットボックスでスタジアムをサーチできるので結構初手に展開できることが多いです。ただ初手に来なければそこまで使えないことから7月大会ではボウルタウンに変更しています。

・シンオウ神殿
ルギアに勝つためには絶対に必要なカードです。ルギアを切るなら不要ですが、他にもリザードン相手にロストマインを無理やり通したりするのに必要なので採用しています。
使わない対面はロストスイーパーの的に出来るのでそこまで邪魔ではないかな~と感じます。

エネルギー

水3 - 鋼3 - 超2 - 悪1 - ジェット1
エネルギーは多すぎると展開の邪魔になり、少なすぎるとかくしふだのコストが不足してしまうので配分は難しいですね・・・
今のところこの配分がちょうどいいかな?と思います。
ただジェットはもう少し増やしたいです。

各対面の動き方

VSサーナイトex 微不利

環境デッキの中で一番きつい・・・
ロストとサーナイトは常にTier.1を争い続けた犬猿の仲、それゆえにサーナイトのロストに対する殺意は片時も緩んでいないと感じます。
全力で迎え撃ちましょう。

基本的な戦い方としては、
ヌメルゴンVstarで攻撃→ロストマイン複数回宣言
となります。毎ターン降り注ぐナンジャモを乗り越えてこの動きが出来れば、勝つ可能性も十分あります。

以下、変幻の仮面環境における自分の中での細かいサーナイト対策ポイントになります(ほぼ自分用のメモ、長いです)。

  • キュワワーの展開を2体以下に抑えることが出来ていれば、こちら側が相手のアドレナブレインをアドレナブレインで打ち返せるので相手のサイドを取るペースをある程度遅らせることが可能です。

アドレナブレイン・テニスの王者を目指せ!
  • また、アンフェアスタンプを避けるために、ヌメルゴンの準備が出来てないうちは下手にウッウの技宣言をしないほうが良いでしょう。(ただしキルリアが2体以下、その片方にボスの指令を打てる時など、相手の展開を著しく妨害できるならアンフェア覚悟でおとぼけスピットを打ったほうが良い場面もあります。)

  • スイーパー2投+シークレットボックス採用のおかげで割と先行2ターン目に手裏剣を決められることも多いので、そのようなチャンスは見逃さないようにしたいです。

  • クレッフィを出された場合、手張りでヌメルゴンを育てに行く(ふりをする)ことで相手が結構焦ってくれます。

  • 終盤は強い山を作るために、特にネジキがサイド落ちしていない場合は積極的に釣り竿を使って山にエネルギーを戻しておきましょう。

  • 超エネルギー2枚がどちらともサイド落ちしていない場合、キュワワーやゲッコウガの逃げエネを超エネルギーにしておくと、ナンジャモの返しにアクロマ、ツツジだけでなくネジキも解決札になります。

  • アドレナブレインの30点と合わせてロストマインの150点でマナフィ+キルリアを一気に取れることを覚えておくと、サイド進行の調節に役立ちます。

  • 相手がハバタクカミで攻撃してきた場合、あえてハバタクカミを取らずにサイドを進めることで、サケブシッポの技でヌメルゴンを倒すのに必要なエネルギーをトラッシュに落とさせない、ということが可能です。

最近のサーナイトにはゴージャスマント/ヒーローマントが入っていないため、相手目線でヌメルゴンを突破するにはサケブシッポがほぼ必須になってきます。
そのためマナフィが刺さらないこともないのですが、マナフィを出したためにアドレナブレインの的を増やしてしまったり、カウンターキャッチャー+ナンジャモでバトル場に縛られたりといったことが起きがちです。
この対面、難しすぎる!!!!!!!!!

VSレジドラゴVSTAR 五分~微不利

ヌメルゴンを使わない対面になります。
理想の動きとしては、
マシマシラの準備をしつつ、カウンターキャッチャーで緑オーガポンorレジドラゴVをザマゼンタで攻撃し、最後はザマゼンタの代わりにガチグマでサイドを取り切る
となりますが、プランBとして、レジドラゴにテツノツツミの冷却ジェットを当て続け、相手の入れ替え札を全て切らせるという勝ち筋もあります。

ナイトワンダラー環境のレジドラゴはプライムキャッチャー+キャンセルコロン+トライフロストというロストに対する強烈な一撃が存在しますが、この動きに貴重な入れ替え札を一枚使ってしまっているので、この後冷却ジェットによるロックが結構決まってくれます。

VSルギアVSTAR 五分~微不利

この惑星《ほし》の全てを賭けたじゃんけんに勝ち、先行を取りましょう。
こちらが先行を取れた場合、もしくは相手が先行二ターン目で最速展開が出来なかった場合、割と何とかなります。
相手のごっつぁんプリファイに対して、神殿+ガチグマでうまくカウンターを決めることが出来れば、ガチグマを超えるのに相手は結構苦労します。他にも、ザマゼンタで相手のネオラントVを取る、ウッウでチラーミィを倒しつつヌメルゴンを育て、次のターンにヌメルゴンを押し付ける、など、相手が100点の動き(先1ハイボアーケアーケ+チラーミィ展開)を出来ない限り勝ち筋は残っています。
また、相手がアーケオスを一体しか展開できなかった場合、アーケオスが無くなると相手目線でヌメルゴンを超えるのが非常に難しくなるので、この場合最優先でアーケオスを取りましょう。

Pokemon Battle Park Jul 12
BO3の準決勝最終戦、魂の一コマ
先2で展開できなかったルギアに5エネブラッドムーン

VSドラパルト 微有利

とにかくマシマシラが強い対面です。ファントムダイブでヌメルゴンに乗ったダメカンを相手に移動させることで、多くの場合ファントムダイブを二発耐えることが出来ます。残りHPぎりぎりで発動するモイストスターは最強です。
他にも、ベンチの小型ポケモンに乗っているダメカンを相手に移すことで相手のサイド進行を遅らせることが出来ます。
ダメカンの載せ替え先ですが、僕はたいてい
・マナフィに載せ替え→ドロンチに月光手裏剣を通す
・ピジョットに載せ替え→HP240以下にしておいて、ブラッドムーン圏内
この二枚のどちらかに載せています。

VSリザードン 微有利

出来るだけサイドを先行しないようにすることが重要です。
サイドを2枚取っている状態だと
カウンターキャッチャー+ボス+負けん気ハチマキ
で無傷のヌメルゴンが取られてしまうので、自分の残りサイドが4枚以下になったらヌメルゴンは取られる可能性があると考えましょう。
モイストスターを一回挟みつつ、リザードンexを一回倒してさらにもう一度アイアンローリングで200点、という動きができれば非常に良いです。

ナイトワンダラー環境のリザードンはヨノワールによって打点調整が可能になりましたが、相手が1枚サイド先行している状態では、サマヨール自爆でもカウンターキャッチャーを発動できないためヌメルゴンを突破するのは難しいですヨノワール対策に自由枠の一枚をデヴォリューションに変えても良いかもしれません。

VSパオジアンex 微不利

このデッキもヌメルゴンを使わないです。
環境デッキの中ではかなり厳しい寄りのデッキ。
そうは言っても、序盤の月光手裏剣で展開阻止、中盤のザマゼンタで相手がサイドを2-2-2で取る動きを阻止、終盤のツツジからの捲りなど、できることは結構あります。
特にザマゼンタは重要で、こちらは相手のex,Vを倒せる220打点を出せるけれども相手はごっつぁんプリファイで取りきれないHP130、という特長がパオジアン対面で大活躍してくれます。

ナイトワンダラー環境ではキチキギスexが採用され始め、終盤ツツジからの捲りがうまくいかないようになってしまったためより厳しい対面になってしまいました。手札干渉などを合わせて、どこかでサイドを2枚取らせないターンを作るというというのが鍵になります。

VSミライドンex 微不利

一見勝てなさそうに見える対面ですが、ごっつぁんプリファイの返しのターンでブラッドムーンをテツノカイナに当てることができれば、相手はガチグマを乗り越えるのに結構苦労することになります。
特に、テツノカイナに付いているヘビーバトンを剥がせるかどうかというのは重要で、ヘビーバトンを剥がせるとライチュウの打点が不足するといったことがよく起こってくれます。
手札干渉にも割と弱く、終盤ボスが引けずにごっつぁんが打てないこともちょくちょくあるため、ツツジは大事にしましょう。

ツツジを打つ時のロスト使い、大抵こんな感じ

VSライコオーガポン 有利

ヌメルゴンを使わない対面です。
ザマゼンタがとにかく偉く、カウンターキャッチャーで緑オーガポンを呼び出し、かたきうちを当てることができれば、あとは2回ガチグマの技宣言をするだけで勝てます。
相手に一回の攻撃でサイドを複数枚取る手段が無いので、自分サイド6-相手サイド3という状況までなら
かたきうち→かたきうち→ブラッドムーン
で追いつけます。焦らず手札を整えましょう。
序盤余裕があればイキリンコにウッウの110点を当てておけるとその後の展開が楽になります。

VS未来(テツノカイナex) 有利

こちらはヌメルゴンが必須の対面になります。
理想の流れは、
キュワワー×2 + ゲッコウガ1 + ヌメルゴンV
という盤面でロストを7枚まで溜めておき(これ以上ポケモンを出しすぎない)、後はヌメルゴンVstarで攻撃、という感じです。
キュワワーが一体ミライドン(アクセルピーク)で落ちることを考えると、残りの二体をごっつぁんで取られても相手はサイドを取り切ることができず、相手はヌメルゴン単騎の状態を乗り越えなければならなくなります。
相手がヌメルゴンVを先に取ってきたならばネジキで再展開を目指しましょう。
ヌメルゴンVstarの200打点が本当に偉く、テツノカイナ/テツノカシラを倒し切らない打点であるため相手のカウンターキャッチャーが発動できず、アイアンローリングの80軽減解除がかなり難しくなります。
ex3体に200点のダメージを与えられたら、後はロストマインでサイド6枚取りで終了。ごっつぁんです!!!

VS古代(古代バレット、ターボトドロクツキ、キバLOなど) 微有利

ターボツキ以外の対面はとにかく最優先でヌメルゴンの展開を目指しましょう。
キバLOを除く古代系統のデッキは大抵トドロクツキexが入っていますが、一度ヌメルゴンを立てることができれば、くるいえぐるの返しにロストマインor月光手裏剣を打てばサイドレースは十分追いつけます。
ロストスイーパーが非常に重要な対面になります。トドロクツキexのためにスイーパーを温存できるとgood。
トドロクツキexを主軸としたターボツキ相手の場合、ヌメルゴンは立てずザマゼンタを主軸に戦うことになります。イキリンコexやミュウexが出てきたらターボツキである可能性大です。

VSディアルガ 五分〜微不利

ヌメルゴンは立てない対面です。
スタークロノス後に余裕があるならヌメルゴンを出せると強いですが、相手が上振れると80軽減付きのヌメルゴンも余裕で吹き飛ばされてしまうので安心はできないです。
デッキの特性上、マナフィと二体以上のメタングをベンチに置く必要があるため、ヤミラミ+ゲッコウガでこれらのポケモンを取ってサイドを進めていきましょう。
水エネルギーが入っていてベンチ狙撃が可能なタイプだと勝つのは少し難しいです・・・ディアルガ戦は相手の上振れを割り切る心の構えが必要ですね。

VSカビゴン 微不利

サーナイトの次か同じくらい苦しい対面です・・・
割とどのデッキにも言えることですが、カビゴン対面はいかに早くロトムを落とせるかにかかっています。
カビゴンというデッキはドローをロトムに頼り切っているため、ロトムが居なくなると、カビゴン側はやがて手札が詰まってきます。重要なのは早めにロトムを落とせると、盤面の再展開のために貴重な数ターンを使わせることが可能になる点です。この間にさらにサイドを進めることができます。
ボスの指令でロトムを前に出し、とおせんぼを解除して緊急ボードで逃げ、ミラージュゲートを使ってヌメルゴンにエネ加速、ジャミングタワーでロトムVについているお守りを無効化…というあまりに要求値が高すぎる動きもシークレットボックス一枚で実現できます。

他にも、テツノツツミが非常に強く使えることは強調しておきたいです。ハンディサーキュレーター付きのカビゴンに技を当てたくない時、相手の盤面にカビゴンが1体しかおらずハイパーブロアーでとおせんぼを解除できる時、バトル場のミミッキュをどかしたい時…など、使えるタイミングは結構あります。使った後はビワで落とされる前に釣竿を使って山に戻しておきましょう。

カビゴン対面を重く見るならボスの指令を2枚に増やすと勝ちやすくなります。が、ナイトワンダラーの環境のカビゴンはクセロシキが入っているためロストで勝つのは不可能に近いかも・・・・・・

個人的な意見ですが、コントロールを対策するにはコントロールを使ってみるのが一番だと考えています。コントロールを実際に使ってみれば意外と脆い部分も見えてきたりします。また、コントロールを使うことで自分のプレイ、構築に「相手をコントロールして勝つ」という勝ち筋を増やすことができます。これはかなり重要な視点です。
ポケカの大会ではコントロール系のデッキは敬遠される傾向にありますが、プレイヤーの成長の機会を妨げるよくない風潮だな〜と思います。

大会の振り返り

大会のマッチアップはこんな感じでした。

Pokémon Battle Park, July 12
Pokémon Battle Park, June 21

8戦目以降は本戦(BO3)になります。
6月の大会ではマッチアップに助けられた感がありますが、7月の大会では割と不利対面も勝ち進めているかな〜と思います。もちろん自分が上振れを掴めたことも大きいです。
両大会ともに優勝をサーナイトに阻まれてしまったのが悔しいですね・・・6月大会の方は最後のターン、相手が出したボウルタウンを使えばヤミラミを出せる、ということに気づかなかったプレイングミスで一試合落としてしまったのが本当に悔しいです。
7月大会の決勝は割と自分が事故気味でしたが、サーナイトに勝てるよう、構築をもう少し練れたのではないかな・・・という気はしています。

特に6月大会の決勝で当たったサーナイト使いの方は本当にプレイが上手く、レベルの差を実感しましたね・・・その後Twitterに上げた準優勝のResultにコメントをいただき、本当に嬉しかったです。

優勝できなかったのは悔しいですが、CL札幌と同じ環境で、CL札幌で自分が握って0-3してしまったデッキを、構築とプレイングの質を上げることでここまでの結果に繋げることができたのはとても嬉しいです。
ヌメルゴン、ありがとう!

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。
2023シーズンの後半はCL、シティともにロストヌメルゴンで出場したこともあり、ロストヌメルゴンは自分の中で思い入れの強いデッキでした。
(変幻の仮面環境において、ですが)自分の中で、ロストヌメルゴンというデッキを正解のデッキにできたのではないかと思っています。
海外環境ではまだまだ変幻の仮面環境が続くので、PTCGLをやっている方はぜひロストヌメルゴンを試してみてください。

最後になりましたが、
ロストヌメルゴン研究家の皆様、そして僕のロストヌメルゴンと対戦いただいた全てのポケモントレーナーに感謝します。
ありがとうございました。

では、またどこかで。

2024.07.18
タケ

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