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歴史に思いを馳せて、現世に形造るということ

高座郡寒川町。私の住む駅から相模線で3つ行った先の駅で10分かからないで行ける町。頻繁に足を運ぶようになったのは今の仕事で農地転用の手続きを担当するようになってからだ。寒川といったら寒川神社。八方除の守護神が祀られ、あらゆる方角から訪れる厄災を祓ってくれるようです。前回訪れたのはコロナ前だから、かれこれ4年以上は行って無いな。近場で規模感もあって趣があり好きな神社です。有名なだけに七五三をここでやっている知り合いが何人かいるが、土日は集団祈祷の列で激込みになるようです。そして初詣。人生で一度行ったがめちゃめちゃ混むから2度と行かない。他にも寒川には寒川中央公園や寒川水道記念館、最近ではHAYASHIウォーターパークさむかわもできて、子供連れでも楽しめるスポットが充実してきている。そんな寒川は実は遺跡の数が多く、青森県の有名な三内丸山遺跡と並ぶぐらい、縄文土器の発掘が多いところらしい。

これは釣手土器と呼ばれている縄文土器で、寒川町の指定重要文化財に登録されている。今は文化財学習センターに展示されているようです。釣手土器は器の中で火を起こし、照明として使われていたといわれているようです。この写真の釣手土器はレプリカで、今回寒川町の町おこしに一役を買おうとしている、クライアントの方が、市に頼み込んで、重要文化財の持ち出しを許可させて作らせたものらしい。茅ヶ崎で有名な酒蔵と縄文文化をコラボさせて、新しい日本酒の製造が進んでいて、その売り出しをするにあたって酒類販売業免許が必要になるということで我々にご相談いただいたという流れだ。許認可取得という点では、その事業の背景に何があるかは全く関係なく、粛々と要件整理をして導けば取得出来るのだが、この方は日本酒の販売はあくまで手段の一つで、寒川町の素晴らしい歴史的背景を使って、もっと街のことを知ってもらうためにPRをして、街全体を盛り上げていきたいという思いが強く、今回お酒を売るに至った背景も、物語を聞かされているような感じで、とてもワクワクするものでした。我々行政書士は仕事を仕事としてこなすだけだと、ただの代書屋さん。プロフェッショナルとしてはその当たり前を圧倒的知識量とミスなく仕事をすることは大事であるが、それだけだと、その許認可を取得に至る背景を見落とすことになります。クライアントが物語を語ってくれれば、様々な可能性を引き出せる。常にそのスタートに立てる仕事の仕方を意識したい。

ちなみにこれは釣手土器をイメージしたゆるキャラ「つりてくん」、、、キモかわなのか?いやキモいだけなような。
縄文犬は可愛いけど。
寒川町のブランド構築も長い道のりになりそうですね。

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