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Trash???


学生1
学生2

開幕 
舞台中央には机と椅子。時間的には昼休み。

学生1漫画読んでる。
学生2ビニール袋持って上手から登場。

学生2 あぁ~疲れた。ったく、なんで購買は一階なんだよ。

学生1 エレベーターは?

学生2 故障中。冗談じゃないよ全く。ほら、アンパンとお茶

学生1 お、サンキュー。いくらだった?

学生2 んーと、185円

学生1 はいはい。お釣りある?

学生2 あー、200円でいいよ

学生1 俺が言うセリフだなそれは

学生2 いいだろ別に!!俺が言っても!!!

学生1 急に大きな声を出すなよ!びっくりするだろうが!!(お金渡す)

学生2 そんなに怒らんでも・・・あれ、俺の漫画は?

学生1 漫画?

学生2 そうそう、ここらへんに置いといたやつ。あっれー、どこやったっけな?

学生1 あ、もしかしてこれのこと?(読んでいた漫画を見せる)

学生2 あ!!お前勝手に読むなよ!!!

学生1 いやいやいやいや、手の届く場所に置いといたお前が悪い!

学生2 人にパン買いに行かせといてその言い草は無いだろ!

学生1 妹は脱出するよ

学生2 おい!ネタバレすんな!

学生1 ヒントはね、鏡の裏

学生2 おい!!

学生1 二つある時計が伏線になってるよ

学生2 こら!!!

学生1 なかなかよかった

学生2 批評すんな!!

学生1 うるさいなあ。こっちだって大変だったんだぞぉ。先生来た時とか必死だったんだから

学生2 それは・・・

学生1 ああああああ怖かったなぁぁあ!!

学生2 む・・・

学生1 急にネタバレすんなぁぁぁぁ!!!おらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!とか言ってくるんだもぉん

学生2 そこまでは別に言ってねえだろ!!

学生1 あぁあ~、口滑らせてこの漫画がお前のだって言っちゃうかもなぁ~。そうしたら~没収されちゃうかもなぁ~

学生2 お前汚いぞ!!!!

学生1 うるさい!(2の首を絞める)

学生2 ぐっぐお・・・(はがす)

学生2 あんまりこういう時に首は絞めねえんだよ・・・

学生1 さてと(机に戻る)

学生2 なんで冷静沈着なんだよ。怖えよ

学生1(アンパンを食べる)

学生2 しっかしさ、毎日アンパン食べてお前飽きないの?

学生1 うーん、飽きる飽きないの次元じゃないからな俺は

学生2 は?食べ過ぎて悟りでも開いたか?アンパン教か?祭壇にアンパンが祀られてるあれか?

学生1 何言ってんだお前。

学生2 ういい、辛辣ぅ

学生1 そもそも俺はアンパン食べたことないからな?

学生2 ・・・は?

学生1 だから、俺はアンパン食べたことないの!

学生1(アンパンを食べる)

学生2 いやいやいやいや

学生1 何だよ(アンパンを食べる)

学生2 ちょ、ちょっと待て待て

学生1 (アンパンを食べる)

学生2 アンパン食べてんじゃん

学生1 何言ってんだよさっきから

学生2 はあ!?

学生1(アンパンを食べようとする)

学生2 ストップ!!

学生1 なんだよ

学生2 それは・・・アンパンだよな?購買で俺が買ってきたアンパンだよ
な?

学生1 うん

学生2 ちょっと俺が言ったこともう一回言って?

学生1 ?それはアンパンだよな?

学生2 そうだよな!?アンパンだよな!?

学生1 購買で俺が買ってきたアンパンだよな?

学生2 そうそう

学生1 えーと、ちょっと俺が言ったこともう一回言って?そうだよな!?アンパンだよな!?

学生2 もういいもういい!!ループすんな!!

学生1 なんだよお。お前が言えって言ったのに

学生2 とにかく!今!お前は!アンパンを食べてる!そうだな!?

学生1 ううううううううん

学生2 ええ・・・迷うとこじゃねえだろそれ

学生1 そもそもさ、アンパンって何かお前分かるの?

学生2 そりゃ分かるに決まってんだろ。小麦粉で出来た生地にあんこが包まれたあのアンパンだろ?

学生1 う~ん・・・

学生2 え・・・何、じゃあお前が思うアンパンって何なの・・・?

学生1 いやね、お前が言ってたのも悪くは無いと思うんだけど・・・例えるなら・・・神?

学生2 こっっっっわ。こいつこっっっっわ。やっぱりアンパン教じゃん。毎晩蝋燭をアンパンに刺してんだろ?こっっっっわ

学生1 んなことしてねえよ!

学生2 ていうかさ、アンパンが神だったらそもそも食えねえじゃん

学生1 そうだよ?

学生2 は?

学生1 じゃあ何?お前は食べることの出来ないアンパンは存在しないと思ってるの?

学生2 そりゃそうだろ!

学生1 ・・・ほんとに?

学生2 ・・・まあ、食品サンプルとかを除けば・・・(1のアンパンをとって食べる)ほら!食べた!とにかく!今!お前はアンパンを食べてる!食べられるアンパンを食べてるんだからお前はアンパンを食べてる!アンパンを食べてるからアンパンを食べてる!!それでいいだろうが!!

学生1(まわりを気にする)

学生2 周りを気にするなぁぁぁぁぁぁぁああ!!!(周りに向かって)何見てんだこらぁぁぁぁぁああああああ!!!!??ああああん!?

学生1 うるさいなあ

学生2 お前のせいだろうが!!!!

学生1 まあ話を戻すけどさ、お前がさっき定義したアンパンを、俺が今食べてるとは限らないだろ?

学生2 ・・・おん?

学生1 まあいいや。絵に書いてみよう。はい、アンパン書いてみて。(紙とペンを2に渡す)

学生2 ええ・・・(書き始める)

学生2(絵を見せて)ほらよ

学生1 ほら、やっぱり違う

学生2 は?いや、確かに上手いとは言えねえけどよ、アンパンだってことくらい分かるぜ?多分

学生1 だから、アンパンじゃないって。

学生2 なんだよさっきから!

学生1 う~ん・・・とにかく、これはアンパンじゃないんだよ

学生2 まさか「この絵のアンパンは偽物だ!」とか言うんじゃないだろうな?

学生1 ・・・ちょっと違うんだよなぁ

学生2 は?

学生1 お前が書いたこれはさ、お前が定義したアンパンだろ?小麦粉で出来た生地にあんこが包まれてるっていうあれ。

学生2 うん

学生1 つまり、だ。この絵はお前の想像上のアンパンの模造品ってこと。

学生2 ・・・・・・・・?

学生1 だからさ、お前が思い描くアンパンをAとすると

学生2 アンパンのAだな

学生1 うるせえな殺すぞ。お前が書いたこの絵はそのAを真似したA’になるってわけだ

学生2 ・・・おう

学生1 分かった?

学生2 なんとなく。要は、お前が食べてるそれもAの模造品のA’ってことだな?

学生1 ん~、まあ平たく言えばそういうこった。

学生2 ん・・・?待てよ・・・?じゃあオリジナルのAってのはどこにあるんだ?

学生1 ん?

学生2 だってよ、俺が持ってるAってのも元々は他のアンパンの影響を受けてるからA’なわけで・・・

学生1 そのAだってA’なわけで、もっともっと言えばA’’だな

学生2 だろ!?じゃあ本当のアンパンって何なんだ!?

学生1 ・・・だから言ったろ?いわば神だって。

学生2 え?

学生1 アンパンは、いやアンパン様は!常に我々を見守ってくださっている!!そのお導きに従うもののみ救われるのです!

学生1 ・・・なーんちゃって

学生2 怖えよ!!

学生1 ごめんごめん

学生2 全く・・・。ああ~、騒いだら腹減ってきたわ

学生1 お前自分の分買ってなかったのかよ

学生2 昼の購買戦争なめんなよ?血で血を洗う闘争が起こってんだから

学生1 なんだそれ怖えな

学生2 まあさすがにもう空いてんだろ。行ってくるわ

学生1 おう。ちなみに、アンパンがおすすめ

学生2 ああ、さっきからアンパンの話しすぎて完全にアンパンの口になってるわ。

学生2はける

学生1 ・・・よし、勧誘ノルマ達成っと。



いただけたら牛丼に半熟卵とかを躊躇なくつけます。感謝の気持ちと共に。