ご飯大盛り!チキン南蛮弁当2
レジ袋を机の上に置いてベッドに倒れ込んだ。
ベルトの金具が腹に食い込んで痛い。へその下あたりがゴリゴリ押される。仕方がないので仰向けになる。スーツが皴になってしまう。ジャケットくらいは脱げばよかった。
まだ力が残っていた手足から余力が抜けてベッドと一体化していく。目に映る天井は確かに僕の家の天井で、だけどそこには何の思い出もない。こんなにまじまじと天井を見たのは初めてだ。寝ている真上にいつもあるはずなのに。
じっと天井を見ていると僕自身の存在が無くなっていく感覚を覚えた。ベッドに力を吸われ、この部屋に僕が吸収されていく。
アナログ時計の秒針の音が僕の意識をなんとか保たせていた。
続く
いただけたら牛丼に半熟卵とかを躊躇なくつけます。感謝の気持ちと共に。