インターネットやめろ！嘘。やめないで。君のままでいて─

インターネットをやめろ！最近のトレンドらしいです。定期的にインターネットからの解脱が話題になるインターネット、それがTwitter。その度にインターネットと自分語りを結びつけた気の利いたtweetをするアカウントたち、2000年後に、人類も文明も総て死に絶えても、インターネットを続けてそうで結構好き。狂い続けろ！虚構の世界で..…

・ポテト冷めちゃった

マクドナルドのハンバーガー、好きです。サムライマック炙り醤油風ダブル肉厚ビーフがとても好きで、月に3回くらい食べている。せっかくなのでポテトも付ける。でもバーガーを食べ終わって、残りの冷めたポテトをちまちま拾ってる時間、すごく虚無じゃないですか？学生やカップルがワイワイと楽しそうに会話している中で独り、冷めたポテトを食べていると、自分だけが機械の体になって店内の皆に操られ、ポテトを食べ切るまで出られない謎の部屋に転移させられているかのような寂寥感に襲われ、妄想が加速する。
ああ、僕も人間たちみたいにハンバーガーが食べたいなあ。でも僕の手は古ぼけて錆びた赤いブリキ。全身の関節にはバネが仕込まれて常に揺さぶられているし、食事という行為にも自由意志は存在しないんだよなあ。こんなことなら機械の身体なんて手に入れなければよかった！永遠の生命なんていらない。ただ、ハンバーガーを食べ、草や花を愛で、人を愛したい..…
咀嚼する度に脳内で展開する、映像付きの連想ゲームは止まらず、僕の体はこの宇宙船地球号から乖離し、銀河の海を渡ってどこまでも旅を続ける。
人類最後の旅（ジャーニー）が、今始まろうとしていた。究極の孤独に、あなたはきっと涙する..…

「ハンバーガーを最初に全部食べないで、ペース配分を考えながら食べればいいんじゃないですか？」脳内に存在する後輩ちゃんの声が、確かに聞こえた。全くその通りだ後輩ちゃんはいつだって正しい。僕の持っていた正しさは、総てイマジナリーな彼女にあげたので..…
気がつくと、もうポテトは無くなっていた。嘘と正しさを炭酸の抜けたコーラで流し込み、僕は席を立ち、光化学スモッグで充満した虚構の街へと飛び出して行った。