ドラゴンクエスト ユアストーリーについて

ドラゴンクエスト ユアストーリーを観た。
全てはナオプーナさんの影響である。ナオプさんのせいで俺のTwitterタイムラインはRPGの話題に続いてユアストーリー一色である。
一石を投じる人だなあ。ほんとすごい。

とにかく、さっき観終わったので感想を書きなぐることにします。
ちなみにドラゴンクエスト ユアストーリーのネタバレは全開だと思うので、観ようかなと思う人は観てからで!
あと、多分インディーゲーム「One Shot」の感想(ネタバレ?)も出てくると思いますので、そちら未プレイの方も注意です。






いいね?ネタバレありですよ。












ユアストーリー。結論から言うとすんごい良かったです。
ほんとにマイストーリーだったので、何度も涙腺がやられそうになりました。

…なんでこれ炎上したの?最後のアレか?メタ的な展開で拒否反応が出た人が多くいたのかな。
でもメタ的なものに対するアンチテーゼだと思ったけどな、俺は。
この辺りは「One Shot」がすごく良かったところとつながるので後で書くけども。

さっき観たばっかりでうまくまとめられる自信が皆無なので、箇条書きで…

  • まず序盤からCGのクオリティめちゃいいじゃん!!ってなった。ディズニーっぽくしたのは大正解だと思う。単純にこの世界はドラクエだ…と思えた。あと脚本・演出もよくない?全然引っ掛かることなく観れた。「もともと2Dのドット絵での演出」というのと「極端な表情をつかったディズニー的な演出」というのが相性いいのかもな。いやらしさも感じないし、セリフもなじんでていいじゃん… あれ、もっとダメダメなんだと思ってたんですけど?おかしいな?

  • 序盤のすっ飛ばし方は、さすがにドラクエ5未プレイだと厳しいだろうなとは思った。でも明らかにこの映画のターゲットは「JRPGと共に育った世代でドラクエが好きな人」だよ。そのターゲット層が“ニッチではない”と判断したんだろうな、制作陣は。ラストでなぜすっ飛ばされていたのかの伏線回収もあるしね…うんうん。

  • ブオーンを殺さずに仲間にしたのはちょっと笑っちゃった。「人んちのタンスをあさるな」とか「罪もない敵モンスターをレベル上げのためにやっつけるなんてひどくね?」などの批判もされてきたドラクエが「不殺」をやるんだと思って。ドラクエって言われてるほど残酷な世界じゃないよ!!っていうメッセージ性を感じて苦笑い。

  • ボーっと見てたらナオプさん出てきて大爆笑。ナオプさんのアイコンこれだったのかー!!(個人的な伏線回収)

  • しばらくして気になったのが「そういえば主人公が喋ってる…」という点。(しかもリュカだって。ノベライズの久美沙織さん怒ってたよなあ。)ふうみいさんがこないだ「しゃべらない主人公じゃないと入れない」って言ってたのをすぐに思い出した。しゃべらない主人公つまり「プレイヤー=主人公」といえばドラクエだけど、そこどうするのかな?映画だからそれは仕方ないってことかな?でも「ユアストーリー」って言ってるしなー、しかもあの副題の鬼である堀井さんがなー、なんかあったらすごいなー、くらいの感じでぼんやり。(結果、見事に「マイストーリー」でした。主人公は俺だった。そのことについては後でまた。堀井神~!!)

  • ビアンカフローラ問題をこんな形でケンカ両成敗にしてくるとは…!フローラもビアンカもいいじゃん~!!どっちも好きだー!断然ビアンカ派とか言ってごめーん!!!ってのが今の俺の気持ちです。

  • 「今回の」ワードが出てきだした辺りから、きな臭い感じを察知。「これがメタ要素なのかね…?」という感じで不安になる俺。

  • ところどころドラクエファン向けの小ネタが効いててうなる。主人公の名前がリュカ(ノベライズ)で、息子の名前アルス(ロトの紋章)て…全部通ってるファンにはたまらんのだが?そしてなんと、ラストのゲマ戦でアルスがアバンストラッシュしたよ!!わーなにこの歴代ライダーが全員集合する感じ…アツすぎる!!!

  • 主人公ずっとバギマで戦ってるのウケる。でも確かにバギマの印象あるな。

  • 過去でドラゴンオーブをすり替えるシーン、最高だった。俺の脳内演出を超えていた。「結婚するなら、なんでも言い合える人と」(だっけ?正確に覚えてないけど)ってお前が言うてたんかい~!!素敵やん… あとパパスとの再会、過剰でなくとても自然で伝わってくる演技でよい!!

  • ドラゴンオーブ持って帰ってナオプさんがマスタードラゴンになるシーンは入れてもよかったんじゃないの?あそこ唯一「ぶっ飛ばしたな」って思ったところ。人型に戻るシーンはあるけども。

  • ジャミとゴンズの最期…あっさり過ぎてちょっと切なかったな。ゲマはよかったなあ、ゲマはああじゃないとな。やっぱな。

  • 問題のミルドラース=コンピューターウイルスの場面。「ああ…そういうことね……ほーん…」て感じで見守ってた。このメタ展開を使って何を語りたいのかは最後まで観ないとわからん、まだわからんよ…

  • 「今回の」はそういうことね。「今回のリメイクでは」ってことね。

  • 「大人になれ」に対する「俺たちの冒険はもう一つの現実だったんだ!!」で心が動きまくる。そうだよ、俺もそうだった…ここで完全に主人公が自分に重なってマイストーリー化した。俺はドラクエとかのJRPGと一緒に育ってきたんだよ…。

  • 現実のシーンは実写で撮ってもよかったんじゃないかな、と思うなどした。絶対そっちの方がよかったって!

  • ミルドラースが消滅した後、ゲーム内世界は元通りになったけど、主人公はこれはゲームなんだって気づいてる状態なんだよね… にもかかわらず、駆け寄ってくるアルスやビアンカとこれまで通り接するのめっちゃいい。気づいちゃったからどこか達観してる感じもちゃんと出てるし。

  • ラストシーン、主人公がビアンカに叩かれてのセリフ「ほんとに痛かったんだ」はもう最高。この一言に全部込められてる。「たかがゲームと人は思うかもしれないけど、俺にとってはほんとうの冒険だったんだ」ってのがズバッと伝わってきた。このラストのセリフで「はい、これはもうめっちゃ良かった確定です」ってなった。

あの、ひたすら書きましたのでまとめます。
ユアストーリーのメッセージはとってもシンプルで「ドラクエはゲームだけど、それを通して君がした体験は本物だよ。それはユアストーリーなんだよ。」ってことだと思いました。全くその通り、むち打ちになるくらい激しく頷けました。

ところで、2022年上半期にプレイしたゲームで一番心に残ったのは「One Shot」なんですが、込められたメッセージ性に共通点がめっちゃあるなと思っていて。
「One Shot」もメタメタなゲームなんですけど、奇をてらってメタ構造にしてるんじゃなくて、逆に「それでも強く信じる」ってことを意識させるために機能してるんですよね、メタがね。プレイヤーが強く信じることでその世界やキャラクターが「実在」できるんだよっていうことを言っていて、それにすごく感動したんですけど。
ユアストーリーを観て、それをめっちゃ思い出しました。

俺は良かったです、ユアストーリー。

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