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知ってほしい

ビビッと電撃が走って、ぼくはその歌にはまった。気づくと足と手が自動でリズムを刻み始めて、歌っている。彼にも彼女にもみんなにこの感動を伝えたい。花火の中心でぼくは叫ぶ。すぐにむきだしのスマホを開こうとする。二度くらいパスワードの入力に失敗した。やっと開いたLINEで僕の気持ちを必死に文字にする。ふと気づくと、ぼくは冷静になって、文字一つに恥一つを感じながら消す。気持ちの沈下に勤しむ。ぼくは知ってた。この感動は君には伝わらないってことが。
ピエン。

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