なぜ食を仕事に選んだのか。
「自信を持って好きだ。これは良いよ」
と人に伝えられる物や事って何があるだろうか?
僕の学生時代はむしゃくしゃモヤモヤしていた。
なんでも好きな事をやりなさいと言う親。
毎日テレビの事や友達や彼女の事でその場だけ盛り上がる友人たち。
とりあえずルールルールとうるさい教師。
特に問題のない、誠に有難い環境であったのは間違いない👏
けれど、
誰もこれしかない!これが最高!これが好き!
なんて答えは持ってないし教えてくれないし、そのくせダメな事は指摘してくる。
当時の自分は、どうせ、無駄、無理、面倒くさい。
が口癖のばかやろうだったなあと思う。
高一のある日学校帰りに友達に借りたCD、ブルーハーツのファーストアルバム。
歌詞や歌の真っ直ぐさになんだかわからないけれど痺れた。
そこから僕は音楽にハマったというより、
ブルーハーツとパンクにはまった。
手に入るアルバムを片っ端から聞いたり、
クラッシュ、ラモーンズ、ピストルズ、ボブマーリー、ジミヘン、ベルベット、ブルーススプリングスティーン、グリーンデイとかニルヴァーナとか、なんでも聴いてみて、ブルーハーツ聴いた時のあれはなんだったのだろかとまたモヤモヤしながら、自分も楽器をやってみたらわかるかもしれないと思ってアコースティックギターをやってみたり、友達とママチャリで歌いながら100キロを往復してみたりした。
けれど、わかんねぇ。。。
もうこれは多分要するにどうやら東京に行くしかない。きっと答えはここには無いのだ。と、
若さゆえの安直な決定と精神錯乱により、
毎朝起きて普通科高校に通っている理由がよくわからなくなり、通信制に編入し、地元のイタリアンレストランでバイトしながらの3年間の間に決めた。
18歳。
東京に来た。
2年間の服飾専門学校、
4年間の社会人、
苦労もあったし、挫折もあったし、恋もした。
けれど、求めた答えはなかった。
その間に僕がした楽しかった事。
・宮崎マンゴーにハマって人に売りつけた。
※なかでもレッドキーツは最高
・ゴールドバレルにハマって、人に売りつけた。
※タダオゴールドはデカくて甘くてすごい
・BBQを主宰して美味い肉を売りつけた。
※肉は塊で買うと楽しい。
気づけば「美味いから食ってみ?」
ばかりしていた。
自分がそれまで音楽のライブに人を呼んだり、営業で機械やシステム売ったりしてた時は、正直あまり楽しくなくどことなく後ろめたかった。
当時ははっきりとした答えはなかった。
好きを仕事にする。
よく言うけれど、そんな格好良く前向きなことはわかんないし難しいしうさんくさい。
けれど、美味いから人に食わせる。
意識せず気づいたらやっていたこと。
前述の好きだから頑張ろう。って思ってやってることなんて自己洗脳的で実はその時限りだったりする。
けれど、勝手に人生の隙間に入ってくる謎の予定。というか習性?
それを続ける事は自然だし、意識してやってみたらより好きになった。
(他にある習性は、良く寝ることと漫画読む事くらいだから仕事になるのが見つかってよかった。)
そしたらけなされたらムカつくけど何くそと頑張れるし、褒められたら嬉しい。
それが僕にとってたまたま食だった!ようだ!
最初は料理なんて全然出来なかったから、野菜売ったり、果物売ったり、シェフと商品開発したり、道の駅やアンテナショップのプレゼンしたり、食に関わればなんでもと思って仕事していた。
決めたら後は走るだけと、人生でこの時やっと久々前向きになれた。
自分の足で前に向かってやっと歩き出したなあという気持ちになれた。
けれど、しばらくして何だか物足りない気持ちになってきた。
当時なぜだかわかんなかったことが今はわかる。
「美味いから食ってみ?」が成長したのだ。
理解が深まりより好きになったと言い換えてもいい。
自分で作っていない食材や味付けの事がわからず自信をもって薦められなくなってきてしまった。
これはダメだ。。
そこでうーんうーんと悩みながら、創業して1年後にやってみようと始めたのが飲食店事業。
そうして天国と地獄の境目を歩き始める生活が始まるとは思ってもみなかったけれど。
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