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自伝”光の啓示”「第3章 帰路は長い道のり」

こんにちは、現在は世界初の新技法「ホログラムズコラージュ」のパイオニアとして活動しているTakayuki Hibinoと申します。

定期購読マガジン「光の啓示」では、1989年の夏、私がアート活動を始めたきっかけになった光の啓示から現在に至るまでの経験や出来事を記憶にある限り綴っていく実話です。

世界情勢が急激に変化していく中で、16歳からきびしい世の中をサバイバルしてきた私の経験が少しでもあなたにお役に立てれば幸いです。

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第3章 NYを満喫のつづき 帰路は長い道のり。

NYを満喫した、私とナレンダーは
最後の目的地デトロイトに向かった。
ナレンダー親戚に会うためだ。

デトロイトに居る親戚も医者をしているということだった。
デトロイトは治安が悪いといわれているが、
ここで1週間ほどホームステイした。

デトロイトの印象は、
どこへ行っても人はまばらで、閑散としている感じ。
デトロイトの美術館へ行った時、
ホームレスから小銭をしつこくせびられたり、
夜はあまり出歩かない方がいいと言われたり。
自己防衛をこころがけなければならない状況だった。

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これぞリアルアメリカン、
NYでも、危険区域は近づくなといわれていたが、
デトロイトは廃墟が多くてその区域がわかりづらい。

まあ、気をつけることに越したことはない。

そんなこんなで4日すぎ、
滞在の残りの3日間は帰国に向けての準備をした。

なぜなら日本に帰国するにはここで日本行きの
エアーチケットのブッキングをすれば直行で帰国できるが、
そのチケットを買う予算がないために、来た道を逆に帰るしかない。

これがきつい、
予算があれば直行便のエアチケットブッキングして
約14時間程度で日本に帰国できるのに、

悲しいかな今までの往復の航空券を使って、
アメリカ→ドイツ→UK→インド→日本と
1週間かけて帰ることになる。

3月に入ったといえ、体調管理は長旅の必須だ。
アメリカに来て、料理もよくなったせいか、
調子もいい。

それにしてもここまでの旅でお世話になったのは、
実業家、医者、市長、芸大名誉教授etc。

そんな人たちが世界中に散らばっている事実。
レディ家は、インドでも半端ない、
優秀な人ばかりで、
エリートの家系ということがよくわかった。

インドのような貧富の激しい国で
超一流の家系。
ナレンダー恐るべしだ。

ニューヨークでも学んだが、
アーティストはどんなに技術が良く絵がうまくても続かない。
極端にいえば、絵がうまいへたは関係ないのだ。
特にコンテンポラリーアートでは。

私もニューヨークで、これからの課題をクリシュナ・レディー氏に
教えていただいた。
日本に帰ってからその課題をどれほどこなせるかはまだわからないが、
このままアート活動を続けていくためには乗り越えなければならない。

これからは、試され続けるともいっていた。
アートで生きていくという「覚悟」ができているか。
その「覚悟」が常に試されることになるだろう。と

今回のこのインドの展覧会からのここまでの旅も
すべて試されているということか。

なにか、アーティストというより
「人生とは」とか「生き残るとは」などを
追及する哲学者になりそうだ。

そんなことを思いながらアメリカを出国するのであった。


つづく

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