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何もかも捨て去る(放下する) #禅 の言葉 9/3/2023

「影を弄して形を労す」という言葉がある。目に見えるものだけを気にして悩むということだが、目に見えるものを意識しているのは主観(本性)だということを知らないから悩むのだ。自分自身を見つめ直すことをせずに、周りを変えようとしても本末転倒なのだ。どうすればいいか? 答えは単純で、自我を無くして本来の自己に戻ることだ。余分なものを放下すればいいのだ。

一物(いちもつ)不将来(ふしょうらい) 一切何物も持って来ない(持たない)。迷いも、悟ったということも忘れ去った状態。しかし、この語句を取り上げて議論するようになるなら、それは「物を持つ」、「物を持たない」という二元思考をしている。

放下著(ほうげじゃく) 放下は捨て去るの意。著は助詞であり、意味はない。ああだこうだと分別すること、二元思考することをやめよ(放下せよ)という、趙州禅師の言葉。

細行(さいぎょう)を防がず、先手に輸(ま)く ものごとを言葉にしたり、行動したりする時には、決して雑に考えてはならない。それは墓穴を掘ることになる。ただし細かいことを気にしすぎるのもよくない。ただただ無心に、大極的に見て先手を打つのが良い。

凡骨(ぼんこつ)を洗清(せんせい)する 迷悟・凡聖、是非得失など一切の汚れを洗い清める。要するに念として出てくるものを放下する。

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