ネガティブな発想は煩悩に結びつく

ネガティブな自我は、執着心へと変わっていきます。その結果、妄想・煩悩の原因となっていきます。妄想・煩悩は、自分の中の「自分が」「自分は」という意識上に起こります。そのような妄想・煩悩の基本的で代表的な煩悩には、六つあります。(1) 貪[とん、あれがほしい、これがほしいと過剰に貪(むさぼ)る心]、(2) 瞋[しん、自分の思い通りにならないことに対して過剰に怒る心]、(3) 痴[ち、無知であることから真理が分からない我痴の心]、(4) 慢[まん、他人と比して自分がうぬぼれる我慢の心]、
(5) 疑[ぎ、真理を受け入れずに自己防衛的に否定する我愛の心]、(6) 悪見[あっけん、自分主体の間違った思いでものごとを見る我見の心]これらの六つの煩悩は、実は凡賢の差なく誰にでも起きるのです。聖者・賢人と凡人の違いは、煩悩が起きたときに、煩悩自体を引きずり執着するかどうかにあります。煩悩を引きずり執着するのが凡人です。煩悩が起きても、すぐに捨て去ることができるのが聖人・賢人なのです。大切なのは、なぜ煩悩が起きたかを省察して、不要な煩悩を早く捨て去ることなのです。

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