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MIYASHITA PARKの撮影許可と僕だけの君。


2020年7月に渋谷の宮下公園がリニューアルされて有数のオシャレスポットになった宮下パーク。



「宮下パークって撮影していいの?」



って言う疑問。
気になるカメラマンも結構いるのかなと。


先日、たまたま撮影場所の候補として名前が挙がって、気になったので調べました。



Twitterとか見てると「撮影禁止になった」なんて情報もあれば、親しいカメラマンに聞くと無許可で撮ってたら警備員がすぐ来たとか、普通に撮ってて大丈夫だったとか、、、何が真実なのか。




真実は



いつも



一つ。




蘭!




電話したり、防災センターに行って聞いてみました。
自分のように、モデルさんを外で撮る機会が多い人には参考になるかなと思ったので、今宵noteにまとめるという善行を積んでいます。



「パーク」と「商業」



まず、分かった事。
それは、屋上にある公園部分と、それより下の階(階段も含む)は管轄が違うという事。



ややこしや。



ちなみに、防災センター含む関係者は屋上の部分を「パーク」、下を「商業」と呼んでました。もし「自分、知ってます」感を出したい人は是非そう呼んでください。


画像1

この上のとこがパーク。


画像2

この階段とかも含めて商業部分ね。



まず、屋上の部分ですが(パーク言わんのかい)、こちらは渋谷区立宮下公園パークセンターの管轄のようです。



最初、管轄の違いなど知るハズもなく、まずここに電話しました。若い女性の方が対応してくれました。



「すみません、商業撮影ではないんですけど、撮影許可は必要なんでしょうか?」



「誰か人を撮影される、という事ですか?」



「はい、モデルさんを撮影する形になります」



「えーと、、、それは例えばお店で使うとか、広告とか、WEBサイトなどに使われるというわけでは、、」



「ないですね、商用ではないので」



「あ~、、、そうですか」



写真に関わらない人からすると、モデルさんを撮影するのに何にも使わないっていうのがピンと来ないようです。
改めて、自分と世間のズレを痛感しました。。。



「え~、、、そうしますと、特に何かに使わずに、、、自分のためにだけ、そのモデルさんを撮影したい、という事ですか?」



(、、、、え、まぁ、、、なんか言い方が気になるけど、、間違っては、、いないのかな)



「まぁ、、、そうですね。そういう事になりますかね」



「その、、、ご自身の用途といいますか、ご自身の為だけにその女性?ですかね、を撮影されたいという事、、、ですよね?」



コラコラコラコラ。



何か変態っぽく聞こえちゃってるよ!
御自身の用途とは!!??



電話なのに、鮮明に伝わってくる女性のドン引き感。5Gはここまで伝わってくるのかという衝撃と私のスマホは4Gであり何ならiphoe7であるという現実。誤解を解きたいけど、どう説明していいのかも分からない。高まる焦燥感。



「その、、SNS、、には投稿したり、、は、、、します、、けど、、」



弱っ。
俺のカウンター弱っ。



「そうですか、、、では特に何かの宣伝というワケではなく、ご自身のためだけにモデルさんを撮影するのですね」



もう、、、その「自分のためにだけ」のやつ、やめて。
ごめんなさい。
変な事聞いてマジごめんなさい。




「特にどこにかで宣伝用に使うという事が一切ないという事でしたら、特に禁止するというルールは設けてはございません。実際、多くのお客様もスマホで撮影してSNSに投稿されてますので、そういった意味では禁止する規定はないものの、あまり本格的な撮影をされている場合はお声がけさせて頂いたり、場合によっては、中止頂く事もございます。
三脚などは使用されますか?」




「いえ、使わないです」



「レフ板は?」



「使わないです。使うとすれば、階段の下とか暗いところでストロボは使うかもしれませんが、ダメならダメで大丈夫です」



「あ、商業エリアでの撮影ですか?」



「ショウ・・・ギョウ?」



「屋上の公園部分ではなくて、その下の階の部分で撮影されたいという事でしょうか?」



「まぁ、、両方ですかね。お店の前というよりは階段部分を使いたいという感じですけれど、、」



「あ、そうしますと、こちらでは屋上の公園部分以外については管轄が異なってしまうので、宮下パークの公式HPのお問い合わせからご相談頂いた方が宜しいかと存じます」



まとめると



とりあえず、私を変態扱いしたお姉さんとのお話から、屋上部分については、人の邪魔にならない事が前提で、三脚やレフ版を持ち込んだ撮影でなければ禁止する規則は無いし、逆に許可というのも無い。



ただ、オープン以来、色々とトラブルもあるようで、厳しくはなっているようです。階段で盗撮したりね。



これは決して「OKだよ」という意味ではないので、注意が必要です。
商用でなくてレフも三脚も使ってないとしても、その時の判断で中止を求められる可能性は十分にある、と考えておいた方が良いと思います。



「え?私は今、私自身のためだけに、私自身が楽しむためだけに、このモデルさんを撮っているのですが何か!?」


と言っても負けます。
と同時にモデルさんに嫌われます。



下の「商業」のスペースですが、ここは管理している場所や問い合わせ先を具体的には教えて貰えず、公式HPから問い合わせて欲しい、との事でした。防災センターの方も同じ回答でした。


公式HPにはご丁寧に「渋⾕区⽴宮下公園でのイベントや撮影、RAYARD MIYASHITA PARKでの撮影、sequence MIYASHITA PARKでのイベントや撮影に関するお問い合わせ」という項目があるので、そこからの問い合わせになるそうな。


屋上の撮影であっても、商業スペースであっても、公式HPに問い合わせると向こうで勝手に管轄に振り分けて処理するようなので、どっちの問い合わせでも良いとの事です。メールのみで電話番号はないので、問い合わせする場合は余裕を持って(回答に一週間くらいかかるとの事)。



一応、宮下パークのサイネージには無許可撮影禁止となってました。


画像3



とりあえず謝る



撮影中に何か言われたらとりあえず謝りましょう。
食い気味で謝りましょう。



「あのー、ココ撮影禁止ですよ」


「あ、そうなんですね、すみません!」


スピーディに、そして爽やかに。
早すぎると確信犯になるので、適度な間で。


昔、横浜の西洋館でゴリゴリのポートレートオジサンが「商用じゃない!記念撮影だ!」



と激昂してる現場に遭遇しましたが、秒でつまみ出されていました。
間違っても論破しようなどと思ってはいけません。
モデルさんもいるので、間違っても揉め事を起こさない。


向こうは商用であってもなくても関係なくて、本格的なカメラもって人を撮ってる時点でアウトとみなす人は多いので、もどかしいけど仕方ない。それだけトラブルも多いという事なんでしょう。



道端で撮影をしていると、邪魔にならないように、待っていてくれる人いるじゃないですか。慌てて「あ、すみません、どうぞ」と言うと、まるであっちが悪いように「すみません、、、」とそそくさ通っていかれる人。


なんとも申し訳なくなりますが、要するに、傍から見ると撮影はそれくらい周りにとって威圧感があるという事を知っておかないといけない、という事なんでしょうね。


とあるライカユーザーの哀愁



今回の件とは関係ない無駄話です。



街中でのスナップ写真を撮る人って、よくカメラの存在感は無い方がイイとか言うじゃないですか。周りの通行人を警戒させてしまうから、と。



ライカ特集の雑誌とか見てると「本物のスナップシューターはライカのロゴを黒く塗りつぶし、空気と同化する」とか意味わかんない事書いてたりするじゃないですか。真っ赤なロゴが主張して相手を警戒させるとか言って。



自分の友人で、スナップばっかり撮ってる人がいて。
たまに一緒についていってスナップを撮ったりするんですけど。



いつだったか、渋谷だったか代官山だったかで会った時に、Nikonの一眼からライカのM10か何かに買い替えてたんですね。しかもロゴを黒いテープで覆って。



「いや~、、やっぱライカいいわ。スナップ向きだわ。全然警戒されないし。撮り放題だわ。」



とか言いながら、レストランの前を通りつつ、ソールライターばりにパシャっと街の空気感を切り取ってたんですけど、



普通に店の人に怒られてた。



「え、何、勝手に撮ってるんですか?」



って。



「あ、すみません、、」



秒で謝ってた。



撮り放題ちゃうやんか。。。
ワンショットもいけてないやんか。。。



高かったろうに、、、ライカ。
肩を落としたその後ろ姿が愛おしかったです。



というワケで、撮影は周りへの気遣いを忘れずに。




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