ノート:WEB3が学校を変革する可能性の検討

Web3力を上げ、Web3人材をつくる「RabbitHole」
https://note.com/_m_7_3_8/n/nd8155aad037f#A3MV1


すごい!僕が言語化しようと苦心していたことがすでに先行されていた。車輪の再発明?やっぱり世界は広いと思った。微妙にショックだったので、まだメモに過ぎないが公開することにする。ご意見などあれば、ぜひお気軽にご連絡ください。
Twitter: @kishi_oshima


教科指導における各学力集団が抱える課題(ニーズ)
上位層:行き詰まり⇒主体的で専門的な多様な学び
中位層:こなし癖⇒より高度な能力洗練への関心育成=実効性の認識
下位層:意欲不足⇒外発的動機付けによる初学者における「静止摩擦」の軽減

現行のモデル【ペーパーテスト評価への帰着(学習活動の実質的一元化)】
上位層:「深くて広い学習も面白いけど結局点数で選別されるからほどほどにしなきゃ」
中位層:「得点して順位を上げるプレッシャーがあるから無駄なことはできない」
下位層:「どうせ赤点を取って補習を受けるのか、つらいな。わからなくてつまらないし」
★下位層に対しては懲罰的補習によるネガティブな動機付け
★中・上位層に対しては数値的評価不能な「資質・能力」への軽視促進

文部科学省も改革を進めているが…#入試改革 #高大接続 #新共通テスト
なぜうまくいかないのか?

学校を取り巻く困難な大状況
①資金不足:公費における教育費の占める割合はOECD諸国で下位25%*
②人材不足:免許更新制、労務環境の厳しさ認知、教員のキャリア展開が困難
③業務増加:安全管理・コンプライアンスの強化、保護者対応、生徒(生活)指導、部活動
*教育機関に対する総支出の対GDP比(2018年)
https://www.oecd.org/education/education-at-a-glance/EAG2021_Annex3_ChapterC.pdf?_ga=2.34029537.1790851493.1652148987-1557378142.1652148987

期待されるモデル【意欲の発達に応じた、実際的で有効感のある多様な学習活動の提供】
☆特に下位層(初学者)に対する学習に向かうポジティブな動機付け
☆学校で教わる資質・能力が現実社会で実際に活用されている場面との結びつけ
☆学習状況や意欲の発達に応じて学習者自身が主体的に活動を選択できる環境
☆数値化されない客観的評価制度の実現とキャリア形成上の有効化
キーワード #実効性の認識 #学習活動の多様化 #キャリア教育

セグメンテーションの転換【学力集団から意欲発達集団へ「まなざしの転換」】
テストスコアの数値評価による逸脱懲罰モデルから意欲の発達指標による受容支援モデルへ
・学習内容について、意欲を評価するアセスメントの必要
・生徒本人が発出する一元化されたさまざまな表現のビッグデータ(Wallet)から分析する
▲プライバシー保護の観点
・「成績不振者」というレッテル張りが学習者の意欲を損なうリスク
(ピグマリオン効果/期待の再帰性)

学習意欲を高める
①初学者
・外発的動機付け=行動に対するポジティブで直接的なインセンティブを用意する。
②中級者
・実際の場面での活用例を通じて資質・能力の有効感覚を体験する機会を設ける。
・「インセンティブをもらえるからやる」から「単に必要だと感じる・面白いから取り組む」という内発的動機付けへのシームレスな転換をサポートする。
③上級者
・主体的で専門的な多様な活動の充実

探究学習・PBL(プロジェクト型学習)
コンクールや外部検定への応募
全国高校生マイプロジェクトアワード( https://myprojects.jp/ )など
・自然科学探究「フィールドワーク、測る・比べる・疑問⇒仮説⇒検証⇒考察のサイクル」
・社会科学探究「社会的調査の手法」
・人文科学探究「読書指導と作文指導を中心に」

・コミュニティに対する貢献に応じたインセンティブを用意する。
☆様々な貢献の形を認め評価する手法が必要。コメント数だけではない。
▲日本型経営的「年功序列・終身雇用」の持続不可能性=どこから稼ぐ=どこに依存する?
▲多様さを担保する金銭的・人材的コストをどう賄うか

わからないつまらない知りたくない⇒わかるおもしろい知りたいへの移行を支援する。

提案:人格=表現としてのWallet(キュレーション)
購買履歴やコレクション、大小さまざまなドキュメントNFTを表現の束として捉える。
活用例
Walletから趣味嗜好、行動傾向、興味・関心・意欲モデルを引き出す。
・Amazonのように商品をレコメンドする。
・学習意欲の発達状況を測る指標として捉えて適切な学習コンテンツを提供するアセスメントに用いる。
▲プライバシー保護の観点

学び合いと協働の共同体
the community of learning & cooperation

【探究学習×ゲーミフィケーション×WEB3】
〇探究・プロジェクト型学習のゲーミフィケーション
 ←単元ではなくスキル(能力)によるカリキュラムの再編
・学習達成に応じてトークンが支払われる
・トークンをバーンすることで学習達成をNFT化できる
・NFTリストを設定しポートフォリオ評価する
△探究型学習
△ゲーミフィケーション
△WEB3
△キャリア教育・就職・採用


【Learning to Earn のトークノミクス】
ユーザー視点
①もらえる・ためせる(初学者)=基礎的知識習得
☆マーケティング・広告・エンタメサービス
☆初学者に対するペイの財源は市場の拡大や新規顧客獲得を期待する企業の長期広告料
【初期学習を流動化するインセンティブトークンの逓減モデル】
【学習の達成を対外的に証明するNFTの発行=トークンのバーンが必要】
⇒初めのうちは高効率でマイニングできるが次第に時間当たりの掘れる量が減少していく。
⇒「ゼルダの伝説」アイテムアイコンによる能力の可視化=パッケージ化

②つかえる・えらべる(中級者)=実際的演習活動(面白い・自分で稼げる)
☆労働者と企業のマッチングサービス
☆人事採用基準のNFTリスト化=募集情報の掲載料
【学習した能力(NFT)を活用できるクエスト化されたプロジェクト】
【一覧性のあるクエストマーケット・プラットフォーム】
【クエストの達成を対外的に証明するNFTの発行=トークンバーン】
⇒外発的動機づけから内発的動機づけへのシームレスな移行
⇒トークンをもらいながら身につけた資質能力を実際的場面において活用できる機会の提供
#キッザニア #キャリア教育 #ジョブシャドウイング #OJT #ポートフォリオ評価
#e-ポートフォリオ #キャリアパスポート

③つくれる・うみだせる(上級者)=応用的探究プロジェクト(イノベーション)
【新規プロジェクトクエストの立ち上げが可能に】
【トークンの発行権やDAOへの発言権】
⇒主体的で専門的な多様な学習活動の担保
⇒指導・助言できる専門的人材とのマッチング

企業視点
【学習・評価・証明】それぞれが有効なものとなるためには三揃(スリーピース)が必要

①学習コンテンツ:
・知識習得(ドリル、単語帳、演習問題、教科書、参考書、講義動画)
・課題演習(オンラインゼミ、体験型オフラインコンテンツ、オンライン添削)
・探究学習プロジェクトコンテンツ
#ツーリズム #市民教室 #習い事教室

②評価コンテンツ:
・テストフォームNFT(マークシート・添削問題)
・オンライン面談、口頭試問
・オンライン試合、ディベート(チェス、将棋、ボードゲームなど、eスポーツも)
・記述問題NFT
⇒採点結果と添削は全て公開して、受験者は不服な時有料で「チャレンジ」を申し込める。異議が妥当な時、採点の付け直しをした上で支払った以上の報酬を返す。
#CBT #入試改革 #記述問題

③証明コンテンツ
・身分証、成績証明、パスポート

プロローグ
【K君の場合】
 私の勤務する中学校では生徒一人ひとりにiPadを持たせています。昨年中学2年生の学級担任をしていたとき、私のクラスの生徒 K君が、日本史の試験対策として一問一答の知識問題をGoogle formで作成してクラスメイトに配布してあげていました。ところが、同じクラスの別の生徒が「 Kのformありがたいけど、俺は作らないな〜。自分の勉強時間がなくなってしまうから無駄でしょう。人の点数が上がったって仕方ない。」と話しているのを聞いてしまったんですね。私はこれは何かがおかしいと思いました。
 K君のふるまい(「giveawayの精神」と呼ぶことにします)は正しいと思うが、たしかに試験で良い点数を取りたいならば人が作った問題をフリーライドして自分が解くのが一番だということになってしまう。最も望ましいのは全員が利他的になって施し合うことで全体の学力は上がることではないかと想像できるが、既存の定期考査・相対評価の制度の下では生徒たちの集団はエゴイスティックになって学力も伸び悩むのではないか。
①K君に報酬が入る仕組みがあれば良い。単語帳や選択肢問題を作成して公開をする。それを別の人が受験すると作成者に報酬が入るようにする。
②①のテストに対応する授業動画を作る。動画を視聴した人がテストを受験したり合格すると報酬が入るようにする。(テストへのリンクを生成するときに頭金がかかり、それをテストの作成者に支払う。)
③単純な知識問題以外の指導・評価モデルもありえる。ビデオチャットを用いたゼミ形式での演習や発表のリアルタイム授業の実施。そして記述形式の試験は、採点者チームをオンライン上で組織できるようにして集団で採点させる。採点結果と添削は全て公開して、受験者は不服な時有料で「チャレンジ」を申し込める。妥当な時採点の付け直しをした上で支払った以上の報酬を返す。
着眼点としてはとても面白いと思いましたが、K君にとって問題作成というアウトプットが自分の学びにつながっており、インセンティブとしてすでに働いてるのではないかと思いました。また、記載されているように採点の質の担保もそうですが、問題レベルの担保等も難しくなってしまい構造的に複雑化していまいそうです。
ただこのアイデアから感じたこととしては、学校のクラスはDAO的だなと思い知らされました。この問題作成し合うのを各教科ごとに分担したり、採点係、問題チェック係などを設定して、共通のインセンティブ(報酬)を用意してあげると素晴らしいと思います。
実はさらに以前、生徒間で定期考査の予想問題作成を分担させたものの、それぞれの生徒がもつ能力の差によって仕上がるものの質に高低ができ、全体として集団に貢献しようという気質が醸成されにくいと感じたことがありました。そこで、個人がその能力に応じて集団に貢献し、貢献に応じて適切なインセンティブが(自動的に)返されるシステムがあれば、「やってあげてるのに」という失望がなくなるのではないかと。承認欲求の満足ではない実際的なインセンティブが適切に支払われることが重要だと考えています。

【A君の場合】

・コミュニティは自発的なものであるので、伴走はできるが強制的な誘導はできない。

学校の困難
・多忙化へのアプローチ:ブロックチェーン技術を用いたワークシェアリングの促進
学校が司っている様々な機能(教員の業務)
①可視化:何を取り組んでいるのか言語化・ナレッジ化の支援をする。
②組織化:
③分業化:


https://twitter.com/chriscantino/status/1489323945606082560?s=21&t=qHCLM0WE0eOiqpf2At_kGw

https://project.nikkeibp.co.jp/pc/atcl/19/06/21/00003/103000143/


経験をどのように評価するのか?
・複数の人の目で見る
=短期間で数値評価をフィードバックしなければならない大学入試で直接活用することは難しい。
・経験を測るに経験を以てせよ。
=再現できるならできる能力があると認められる。複数回できる実績を評価対象とする。

〇eポートフォリオ:eポートフォリオとは、従来の学習ポートフォリオをデジタル化しデータベースにしたものです。学習ポートフォリオとは、教科学習の成果だけでなく、部活や行事などの学校活動や取得資格のような、学校内外における総括的な活動成果を記録するものです。
https://kyoin.co.jp/column/e-portfolio/
×しかし、多くの高校では入試に役立つという部分だけがクローズアップされ、分析や指導改善などの活用がされず、とりあえずデータの蓄積だけが行われている状態です。また、蓄積したデータを入試に役立てるのではなく、入試に役立ちそうなデータを優先的に蓄積するという本末転倒も起きています。
×懸念されるのは、個人情報漏洩などのセキュリティ問題とデータ利用範囲の問題です。こうしたリスク対策として、JAPAN e-Portfolioではデータを暗号化し、個人情報とひもづかない保存方法をとっています。

〇「キャリア・パスポート」:とは、児童生徒が「自らの学習状況やキャリア形成を見通したり振り返ったりしながら、自身の変容や成長を自己評価できるよう工夫されたポートフォリオ」
https://career-ed-lab.mynavi.jp/career-column/1914/

〇探究学習
 探究学習とは、生徒自らが課題を設定し、解決に向けて情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・協働したりしながら進めていく学習活動のことです。探究学習では、生徒の思考力や判断力、表現力などの育成を目的としています。小学校や中学校では「総合的な学習の時間」の科目、高等学校では「総合的な探究の時間」などの科目において、探究学習を導入した授業が行われています
〇PBL(プロジェクト型学習)⇔SBL(教科学習)
① 問題に出会う(テーマを決める)
② どうしたら解決できるのか実践的・論理的手法によって考える(解決策を考える)
③ 相互に話し合い、何を調べるのか明確にする
④ 自主的に学習する
⑤ 新たに獲得した知識を問題に適用する
⑥ 学習したことを要約する。
https://career-ed-lab.mynavi.jp/career-column/929/

「プディングの味は食べてみなければわからない」
何が指導すべき要素なのか?探究学習の指導とはなんであるのか?
演習・課題解決の実際的場面で必要な資質・能力が「スキル」である。プロジェクトを複数回企図することでどんな「スキル」が必要であるか認識することができる。一回目のプロジェクトの実施においては、そもそもどんなスキルが必要であるのかがわからない。

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