自#225「ぎんぎらぎんにさりげなく、不倫するなんてこと、多分、できないだろうな・・・」と

「たかやん自由ノート225」

月曜日に発売された今週号のアエラの表紙は、近藤真彦さん(まっちさん)。タキシードのようなお洒落な白いジャケットの襟は黒。胸ポケットのハンカチ、インナーのシャツ、ベルト、ボトムも黒で統一しています。写真を撮っているのは、蜷川実花さん。色彩の掴み方が、繊細で大胆。蜷川さんの写真が見たいから、毎週、アエラを買ってるってとこも、少しは、あります。12月11日、12日に、40周年ライブを実施する予定だったので、その告知の意図もあって、まっちさんは、アエラと翌日出た週刊朝日の表紙を飾ったと思われます。が、週刊朝日が発売された火曜日の朝、バライティ番組で、まっちさんの不倫が報道され、突如まっちさんは、活動を停止してしまいました。「ファンの皆様の期待を裏切って、申し訳ありません」的な謝罪をしていましたが、多くのファンにとっては、活動を停止することの方が、はるかに期待を裏切る行為だろうと、私は思っています。
「不倫したからって、何ねん。個人のプライバシーの問題ちゃうか。ライブとは関係あらへん」と、開き直っても全然、構わないような気がします。不倫は絶対に許さないと断罪する、ありえへんような世間の正義のGodが、どっかに存在しているとかと云う、根拠のない妄想に基づいて、こういう社会的な集団のイジメが跋扈(ばっこ)してしまうんだと思います。不倫にしても、ドラッグにしても、ひき逃げにしても、何かちょっとでも、モラルハザード(倫理の欠如)に触れてしまったら、相手を完膚なきまでに叩きのめす、イジメはいけないと言っているその同じ人が、同じ口で、イジメをやっているとしか、私には思えません。自分が傷つかないところで、無責任に騒いでいるだけです。テレビ局は、視聴率を多少なりとも取れるゴシップとして、トラブルを利用しているだけのことです。

 まっちさんは、5年間くらい、その不倫相手の方と、お付き合いしていたようです。
「5年も付き合ってるんだったら、もっと大事にしてやらんと、あかんやろ。手のひら、いきなり返すとかって、それはないわ。不倫の彼女も愛してる、女房も愛してる。二人を愛して、どこが悪い」と、きっぱり言って欲しかったです。ペアでそろえたスニーカーは、不倫相手さんとも一緒に履いて、奥さんとのスニーカーはブランドとか色とか変えて(片方がナイキなら、もう片方はアシックスで、色はアメリカ大統領選っぽく、赤と青とか)お互いにバレないように、ぎんぎらぎんにさりげなく、駈け抜けて欲しかったです。

 教え子が、不倫をしていたら、相手の家庭を壊してしまうし、最終的には、自分自身が一番、傷つくから、やっぱり別れた方がいいと、一応はアドバイスします。90'sでしたら「取り敢えず、バンコクに飛んで、カオサンの安宿でぶらぶらしながら、安い航空券を見つけて、どっか放浪して来い」と、レクチャーしてました。まあ、やっぱり空間的に相手と距離を置くことが、別れるためには、一番、手っ取り早い、効果的な手段です。が、どうしても好きだし、別れられないと彼女が主張すれば(彼女です。不倫をしている教え子の男の子もいるとは思いますが、男の子が相談に来たことは、一度もありません)、不倫の現場に、彼女のお母さんと一緒に乗り込んで行って、無理やり別れさせると云った風なことは、もちろんしません。All things must pass.、時間が解決してくれるのを待ちます。

 イクメンが不倫をしていたら、いきなりバッシングです。コレも、何ねんと思ってしまいます。ウチの旦那はイクメンで、あたしら、ほら、断然、幸せだからと、いきっている妻もろとも、世間がその家庭を、断罪してしまいます。今の世の中、不満を持っている人たちが、そこら中に、どっさりいて、その人たちのルサンチマンのはけ口としての、社会的な集団イジメみたいなとこも、多分、あります。

 一番の被害者は、不倫報道で叩かれまくった、ファミリーの子供です。その子供が、小中学生だったら、ほぼ間違いなく、学校でイジメられます。子供って、とんでもなく残酷です。基本、他人に対する思いやりなど、まだ全然ない時期なので、手加減をせず、徹底的に相手を追い込んでしまいます。まあですが、イジメられている状態で、学校に行く必要とか、まったく、ないです。そこで、我慢するメリットは、何もありません。さっさと学校を見限って、フリースクールにでも通って(小中は、別に通わなくても卒業できます)高校は、N高に入って、好きなことを模索しながら、将来に備えればいいんです。あっ、N高と云うのは、通信制のNHK学園のことではありません。ネットの高校です。NHK学園は、めっちゃ厳しい通信制です。都立の中堅校を中退した生徒で、NHK学園を卒業したと云う話を、私は聞いたことがありません。お金を出せば卒業できる通信制高校は、いくらでもあります。金で解決できることは、さっさと解決しておいて、二十歳くらいから、何かのテーマに、本腰を入れて、取り組めばいいんです。

 不倫がいいとは、無論、思いませんが、良くても、悪くても、好きになることは、止められません。自己抑制ができない方は、不倫のどろ沼に陥る、人生のあるあるです。私は、自分の母親が、不倫をしてくれた「おかげ」で、生まれて来ることができました。不倫が自分のレーゾンデートルでした。不倫を全否定することなど、絶対にできません。不倫をして、子供を産むのは、当然、ありです。苦労は、もちろんします。が、それは当事者のお母さんと、子供が苦労するだけのことです。周囲の者が、とやかく言うことではありません。

 不倫をして、記者会見をして、謝罪をする。これ、何ねん、一体、何の意味、あるんやとは思ってしまいます。世間に謝る必要とか、全然ないです。別段、世間には迷惑はかけてません。謝るべきなのは、自分の家族と、不倫の相方さんです。結果として、どちらも深く傷つけてしまっています。

 家族が幸せの聖地みたいな、都合のいい勝手な思い込みとかがあります。そんな筈ないです。どんなに幸せそうに見える家族だって、何らかの問題を抱えています。夫も妻も子供も、みんな妥協して、折れ合って、我慢して、生きているんです。妥協と、折れ合いと我慢を学ぶ、それも家庭の大きな役割のひとつです。

 30歳で結婚して、90歳まで生きるとしたら、60年間、たった一人の異性としか、関係を持たないことになります。それが、人として不自然だと思うのであれば、現行の結婚制度とか無視して、愛情のみを軸として、ゆるい関係で、パートナーと過ごせばいいんです。私個人は、結婚はした方がいいと考えていますが、多様性の時代です。いろんなあり方が、あっていいと思います。

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