自#313「キングダムを読んで影響を受け、その後、結構、漢文を読みました。儒家はやっぱり、がちがちの正義。が、それじゃしんどいので、アンチテーゼとしての道家の考え方が、生まれたんだと思います。中国の過去の賢い人たちは、儒家と道家のバランスを取りながら、上手に生きていたんだと思います」

           「たかやん自由ノート313」
 週刊現代で、「捨てたもの、やめたこと」という記事を読みました。私は、20代で、原則、やめたことがいくつかあります。まず、タバコとアルコール。それから、薬、車の運転。冷暖房を使わないこと。20代の頃から、やめたいと思っているのに、自分の判断でやめられないのは健康診断。これは、最低限、どうしても受診しなければいけない検査のみ、受けています。薬も健康診断も、3割くらいは必要かもしれませんが、7割くらいは、医療ビジネスのために存在すると私は考えています。自分の心身のことは、自分が一番、良く判っていると云う自信があります。検査で、わざわざ病気を「発見」してもらう必要はないです。が、まあ勤めている限り、健康診断は義務なので、最低限の検査のみ、文句を言わず、受けています。

 原則として、病院にも行きません。「突破者」を読むと、著者の宮崎さんが、京都のレストランで、腹部を拳銃でヤクザに撃たれたのに、病院に行ったら、関係者に迷惑がかかると判断して、出血をシャツで抑えて、車で横浜まで帰って来て、市販の薬を買って来て、何とかしのいだみたいな話が書いてあるんですが、もうめちゃめちゃ感動しました。拳銃の弾も、おそらく自分で取り出しています。ヤクザの息子として、バトルの場数をいっぱい踏んでいたからこそ、こういう自力の対処が可能だったんだと思います。

 もう30年以上前の話なんですが、足立区の学校に勤めていた時、時々、通っていたお好み焼屋がありました(あっ、お好み焼とか焼きそばとかもんじゃとかは、今でも普通に食べます。炭水化物をやめていると云うわけではありません)。そこのママさんの息子さんが、ケンウッドのアメリカ支社に勤めていました。休暇で帰って来た時、その息子さんが、いつも飲んでいる、いくつかの種類のサプリを見せてくれました。アメリカじゃ、みんな普通にサプリを飲んでいると言ってました。アリナミンとか、ハイシーとかは、サプリですが、サプリと云う言葉は、当時、まだ使われてませんでした。今は、もうサプリだらけ。普通に食事をしていれば、サプリは不要だと思いますが、人々の不安や心配に、ぐいぐい食い込んで、今やサプリは、巨大産業です。新聞に両面広告を出せるのは、お金をそれなりに持っている、いたいけないお年寄りをターゲットにした、サプリの広告だけです。サプリを飲めば、すべてバラ色みたいな、誇大広告です。で、まあ、今、新聞をちゃんと読んでくれるのは、主に年寄りだけですから、広告効果も、それなりにあるんだろうと想像できます。

 サプリは無論ですが、私は、食事以外は、水と砂糖なしの紅茶しか口にしません。お菓子やジュースとは、小さい頃から、まったく無縁の生活です。若い頃、コカコーラーだけは、コークハイにして、飲んでいました。自販機で買うのは、ミネラルウォーターだけです。が、ミネラルウォーターも、もう買うのはやめようと考えています。ボルヴィックのみ、普通の水道水よりも美味だと思います。あとは、私の判断では、水道水と同じレベルです。水道水のレベルが上がっているとも言えます。普通の家庭の水道水と、学校のそれとでは、明らかに学校の水道水の方が不味いです。お正月明けの社会科準備室の水は、不味くて飲めませんでした。学校の水は、屋上の貯水槽にいったん貯めるので、どうしても、長い休暇明けの水は劣化してしまうんです。

 今年から、学校の水道水を飲むことを、やめました。自宅でペットボトルに水道水を入れて、それを持参しています。去年の巣ごもりが始まった頃から、自宅では、水を飲まなくなりました。いったんポットでお湯を沸かして、それを冷ましたぬるいお湯を飲みます。これが、身体に一番、やさしい飲料です。もう、体育館の800人の生徒を、いきなり静かにさせると云った仕事は受け持たないと思いますし、アリーナの一番後ろから、ステージの司会者に突っ込みを入れるchanceもないでしょうから、声を出す前に、水を飲む必要はなくなりました。水じゃなくて、ぬるいお湯を飲むのが、年寄りのおそらく正しい作法です。私よりほんの少しお若い理科の先生が、エナジー系のドリンクを飲んでいて、「コロナ対策です」と仰っていました。「エビデンスあるんですか?」などと云った突っ込みは、もちろんしません。「えっ、そうなんですか」と、忖度しまくりの相づちを打ちました。人それぞれの好みです。エナジー系でも、糖分過多の炭酸系でも、歳を取れば、何でもありでいいと思います。糖分過多の炭酸系などを、意識して控えなければいけないのは、育ち盛りの若い人たちです。

 週刊現代が、日本の卵は危ないみたいな特集をしていました。私は、朝、納豆と生卵とショウガと、おろし大根をかき混ぜて、それが朝食だったりします(納豆のタレとか醤油とかは一切使用しません)。普通に生卵を食べているわけです。割った瞬間に、この卵はダメだと、判別できたりします。私は、16歳の時、パーラーのバーテンで、毎日、200個近い卵を割って、焼いていたんです。どういう卵が、ちゃんとしているのかは、即座に判ります。割った殻の感触で判りますが、黄身と白身のつなぎの部分が、薄くなっているので、多分、誰が見ても判ると思います。つなぎの薄い卵は、弱っています。一応、女房には、このケースの卵は良くないと伝えます。半熟や生で、子供たちには食べさせないでくれと云う意味です。私は、その弱っている卵を、まあ普通に平気で生で食べます。値段の高いヨード系の卵の方が、弱っている確率は高いです。弱った卵を、平気で食べるのは、もう失うものがたいしてない、年寄りだからです。食品添加物とかが、入っていても、もう後は死ぬだけですし、全然、平気です。が、食品添加物が、大量に入っていた場合、身体に変調を来します。身体の一部が痒(かゆく)くなったり、発疹が出たり、偏頭痛を起こしたりします。長年、割合、健全な食生活をして来ただけに、ちょっとした害悪にも、身体が過剰に反応するんです。昔、自然食の食堂のマスターに、「ニシモリさんみたいに、こだわり過ぎると、東京じゃ生きていけませんよ」と言われたことがあります。まあ、ですから、そうこだわって来た訳でもないんですが、今でも電子レンジの調理はNGですし、冷凍食品も、できあいの惣菜も口にしません。概ね、健全だったわけです(すべて女房のお陰ですが)。いまさら、「添加物、上等。かかって来いや」、大上段に偉そうに構えても、対処できないわけです。今、ヴィーガンとか流行っていますが、それをずっとやり続けていると、逆に身体が弱くなってしまいます。過ぎたるは及ばざるが如し。何ごとも、ほどほどの中庸がベストです。

 タバコを吸わないのは、正しい選択ですが、正しさだけを追求し過ぎる人生も、窮屈です。まあ、寿命が短くなることを覚悟して、吸いたい人は、吸えばいいと思います。アルコールをやめた私が言うのは矛盾していますが、アルコールは、ほどほどに飲めた方がいいです。私がやめたのは、ほどほどに飲めなかったからです。

 いろんなことをやめて、断捨離をなさった中村メイコさんは、「人間は、過剰な量でなければ、好きなものを飲んで食べるのが一番」と仰っています。ガチガチに自分を縛ってしまうと、それがストレスになります。ストレスは、ここ一番で頑張る時には、必要ですが、まあ、それもやっぱりほどほどにって感じです。

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