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Uber EATSで豚丼が届くかわりに日本中からご意見が届いた騒動の顛末

この投稿が思いも寄らず拡散され、騒動があった10月5日の深夜から数日間の出来事。実はこのタイミングがものすごく悪くてややこしく、今まで情報を出せる状況にありませんでした。この背景・Uber EATS公式の対応・麻布警察署の対応・夕飯(豚丼)の結末についてまとめます。各地からご意見届きましたがこの件に関して自分から発信するのはこれが恐らく最後です。※内容は上記ツリーを遡れば大体掴んでいただけるかと思います


「豚丼食べたいだけなのに」騒動の経緯

10月5日(水)22時ごろ、乃木坂の作業場に引きこもり一人で制作作業中。翌々日に自社展示を控え会場入りの40時間前、2作品は未完成・シフトも未決定。作業大詰めで夕飯を食べにいく余裕がなくUber EATS で豚丼を注文。乃木坂〜六本木も近いので到着時間は約10~20分程だった。作業を再開したが豚丼が届かないことに違和感をもち、アプリ画面を見ると配達員のGPSは有楽町あたりを指していた。連絡するも全く日本語が通じず、「これは配達員のスマホがセットされた自転車が商品ピックの瞬間に盗まれたのでは?」とスクショで記録を残すことに。六本木からほんの少し先の乃木坂に豚丼を届けてくれるはずだった自転車は、皇居を通り、お台場を超え、競輪選手さながらの爆速で、東へ東へと移動していていった。


GPSはディズニーランドを通過し、更に東へ爆走。

向かっていったのは千葉県エリア。これがまたややこしいことに実家が近辺で、最初は実家に届けてしまったバグなのかと設定を再確認するも正常。GPSは実家付近を通り過ぎ、当時通っていた学校がある千葉市海沿いエリアに向かっていった。(道は確かに最終地点まで一本道だし、最終的に高校は通り過ぎていったので、こればかりは本当に奇妙な偶然だった、はず。)そしてGPSが江戸川を越えてしまったときには既に豚丼は諦めていた。


通報したいけど・・・

このあたりから通知が鳴り止まず制御不能に。「通報しろ!」と言われても(そもそも死ぬほど時間がないから Uber EATSを注文していたのだが)、こちらの事情を差し置いても対応は難しかった。集まった仮説の中でも、大きく5方向。多数集まったお強めなご指摘やありがたいDMですが、書いてることが全てではないし、書ける状態でないこともあるし、こんな形で問い合わせ来た側も困惑するし、誰もが事情あることをもう少しだけご想像されると良いのでは、と思います...。

①スマホだけが盗まれた説
であればすぐにアプリで配達キャンセルする気も。
スマホがセットされた自転車が盗まれた説
車に積む手法があるらしく最も可能性高め。
③配達員がスマホと誘拐された説
初期場所が人通り多いため可能性は低め。
④本人がキャンセル待ちでタダ飯狙い説
ピックアップしてなさそうなので可能性低い。
⑤本人が注文に気がつかずにいる説
リアクションが毎回あるため可能性低い。

これでどこにどう報告を入れるのか問題。

<Uber EATSへ通報>
深夜に電話直通問い合わせ見当たらず、選択式の報告を進んだ先にある意見フォームからのコンタクト。割と早めに送信済み。しかし、24h全員に即時対応できるものではないし、そんな窓口あったら24時間なりやまないし、プラットフォームとしてそんなことはどこもできないはず。責めすぎないであげて...

<警察へ通報
そもそもアプリでは配達員のフルネームもわからない、背格好もわからない、そもそも④⑤ではなくて本当に被害を受けているのか、被害を受けていたら①②③のどの被害にあっているのか、その場合どんな自転車で、積み込んだ車は何なのか、全て不明な状態でとにかくGPSを追ってくれと、110番で深夜に動いてくれる気もせずリアルタイムでは連絡見送り後日警察へ。もちろんそれでも即通報するべきというスタンスもあるが、作業中なこともありUberEATSへの報告で限界だった。

考察が集まってきたあたりでGPSは千葉県某所のファミレス・サ◯ゼリヤ近くで静止。その様子を投稿すると、特定班やサ◯ゼに突入しようとする方々が大量にでてきたので、大部分モザイクとはいえ特定能力を甘く見積もったのと、地図画像を投稿したのは反省。深夜の出来事だったのでリアルタイム突入者はいなかったが、「翌日異常ありませんでした!」のような自主パトロール班の報告も多数。お気持ちは大変ありがたいのですが、現場からもうGPSは出ておらず、これ以上は迷惑になるのでお控えください。


とはいえ怒っていたのは事実。キャンセルできず注文もできない二重苦。

食べにいく余裕がないから死ぬほど忙しいからUber EATSを頼んだのに。制作大詰め、一人の深夜作業で空腹で数時間放置。こちらからキャンセルすると返金はされず、注文中は仕様上で他の店舗に頼めないジレンマだった。そもそもツイッター触る場合でもないが、(盗まれていたとしたら配達員さん程でないにしろ)こちらも少しは怒る理由があったので、多少の感情の吐露は許していただきたい。。。

※これより拡大した投稿もツリー内でしていたがnoteでは割愛。

>複数のレストランから注文することはできますか?
1つのレストランから複数の商品を同時注文することはできますが、1回の注文で複数のレストランの商品を注文することはできません。

>配達パートナーが注文をピックアップする前のキャンセル
配達パートナーが注文をピックアップする前にキャンセルした場合は、原則として返金されません。
ー https://help.uber.com/ より抜粋 

ファミレス付近でGPSが動かなくなってから少し経つ。キャンセルできず動きもないので、置いてあった「たけのこの里」をつまみ、通知オフをにして作業に戻る。ほぼ朝方に無事印刷会社への入稿が終わり、スマートフォンを見ると、アプリ側で自動でキャンセル処理がなされ500円のクーポンが発行されていた。その時点でコメントとRTの数は伸びに伸び、この投稿自体も自分の手元からは遠くまで離れてしまっていた。

ツイッターを止めざるを得なかった理由

これは完全な私情なので読み飛ばしていただいて構いません。現状を共有できなくなったのは展示直前で忙しかったのもありつつ。もう一つの理由が、その展示が「入場無料」で直前に告知をしてしまっていたこと。関係者・お世話になっている方が多いイベントで会場は大きくなくしかもフリードリンク・フリーフード。事前申し込みは既にキャパギリギリ。1200万インプレッションの通知の元で下手に動くことができなくなっていた。年に一度の展示会が豚丼の行方で持ちきりになるのは避けたく、予定していた事前告知も全て諦めツイッターを封印することに。関係者から様々な人に「ツイッターで宣伝しなよ!」と言われても、万人に知らせるには相性も最悪、かつ被害者が他にいる可能性も高いので告知する気にもならず、展示が終わるのを静かに待つのみだった。展示なんて興味ないよと思うかもしれないが、住所すら明かしていない千葉県某所のサイゼ◯ヤに突入した報告を大量に受け取っている自分からすると、全然リアリティある話ではあった。


展示終了後に麻布警察署へいくも・・・

展示は金曜ほぼ終日、土曜翌日に残りの片付けも終了してからようやく時間がとれ豚丼屋から近い麻布警察署に。窓口で言われたのは下記。想定と近い内容ではあったがやはり対応は難しそうとのことだった。

<麻布警察署の担当者見解>
・不特定な情報が多すぎるためやれることがほぼないこと。
被害者も被害状況も事件性の高さもわからない事案対応は難しいこと。
・そのため110番していたとしてもGPSをすぐ追うのは難しそうとのこと。
・今のところ麻布警察署にそのような被害届はまだ出ていないこと。
・被害届出た場合に情報提供する旨伝えたところ、それは警察とUberEATSの連絡になるはずだから(今こちらでGPSは見えず)また何かあったらUberEATSから連絡が来るのでは、ということ。

もし当日、自分が業務中でもなくて警察が一緒に取り合ってくれていたとしても、こちらから取れる配送者の情報はほんの少しで、Uber EATSも24時間対応できるわけではないので、結局捕まえることはできなかったのだろうと思う。その後、Uber公式チームからツイッターで連絡をいただき、今後何かあったときの対応は別途やりとりしています。


こちらの住所と名前が見えているのはやっぱり怖い

Uber EATSにもやれることは限られているはずで、プラットフォーマーの難しさとジレンマが現れていた。提供側の実名や情報がある程度見えることはサービスに安心感が生まれるけど、自分のような注文側の従居情報が向こうに見え続けてることは、このような不測の事態に限ってはとても怖いと感じた。実名で仕事していることもあり、地元にGPSが向かって行った時には、可能性は低くてもいろんなことを勘繰ってしまった。ちなみにUber EATSの規約として推奨されているかはわからないが、機能的には登録名称は実は変更可能。この一件があって本名からイニシャルに一旦かえました。有名インフルエンサーの投稿で作業場の大体の場所も名前も拡散されてしまったので時すでに遅しですが、万が一わかったとしても突入はお控えください。(豚丼持ってこないでください。フリではなく切実に・・・)



Uber EATS公式さんへ

いつも利用してお世話になっているので、こんな大騒ぎにしてしまって申し訳ありません。緊急事態の際の、注文側・配送側のやれることに関しては、難しいとは思いますが何かしらすぐに連絡がとれるところがあるといいなと思いました。500円のクーポンは大事に使い、また豚丼頼ませていただきます。


配達員の ◯◯ さんへ

スマートフォンと自転車が盗難にあっていたとすれば、本当にお気持ちお察しいたします・・・。投稿上では隠していますがニックネーム表記やアイコンは記録してますので、もしどこかで巡り合いましたらご飯でも御馳走させてください。自分はクーポンもいただき実害は大したことないので、あったかいご飯ご一緒しましょう。美味しいとんかつ屋さんが乃木坂にあります。


豚丼屋さんへ

せっかくの豚丼が食べれず、取りにもいけずなんだかごめんなさい。お店側の仕様はわかりませんが、何らかの形で補填されていることと願います。とても楽しみにしていたのでまたリベンジさせてください。


豚丼食べたかっただけなのに、結末。

皆さんが心配いただいてた豚丼は食べれずに、たけのこの里で場を繋ぐ。結果的には、朝方にコンビニで唐揚げ弁当とチョリソーを買い、注文してから6時間後、ついにご飯にありついたのでした。長々とこの奇妙な実話にお付き合いいただきありがとうございました。いずれにせよ自分として思ったのは、スマートフォンはパクられたらこのご時世では色々と詰むことには間違いないので、みなさまもこれからはご注意ください。完。


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今後自分のSNSでわざわざこの情報について発信することは恐らくありません(何か大きな進展があれば追記はあるかもです)、通常は作品やイベント告知に使っているもので、これを最後に通常運用に戻ります。今まで手掛けた最近の仕事以上に話題になってしまったことも作り手として悔しく、今後また被害者がいないポジティブな作品を作れればと思っています。メディアの方も引用可能ですので、豚丼の結末が気になっている方々に対し、情報をお届けいただければと思います。

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