【FX】トレンドラインとは結局の所「何」なのか?【解説編】
◆ 独自考案「次点トレード理論」とは ◆
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◆ 相場の模倣性を利用したK-lineとは ◆
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■ 本日のテーマ ■
トレンドラインとは結局の所「何」なのか?
トレンドラインの定義について。
◆ はじめに ◆
多くのトレーダーに利用されているトレンドライン。しかしトレンドラインがどのような物であるか具体的な説明を求められた時、その事に厳密なルールや明確な定義をもって説明している方はあまりおられないように感じます。
例えばトレンドラインをウィキペディア(Wikipedia)で調べると以下のように説明されています。
1.トレンドラインはテクニカル指標の一つ
2.上昇相場であれば、安値→安値を結んだ線
3.下降相場であれば高値→高値を結んだ線
4.テクニカルの基本中の基本
5.プロに言わせると一番難しいライン
6.ラインを超えても必ず相場が反転する訳ではない
7.だましも多く存在する
と書かれています。もしあなたがトレンドラインについてこのウィキペディア(Wikipedia)の内容が初めて触れる説明であったならそれは大変【不幸】な出会いだったと言えるでしょう。
トレンドラインの正体を解説していく前に、まずこのwikiの解説の何が問題であるのかから触れて行きましょう。
▼ トレンドラインはテクニカル指標の一つ ▼
チャート情報を使っているツールですから確かにテクニカル指標と言えるでしょう。これは問題ないようです。
▼ 上昇相場 → 安値~安値を結んだ線 ▼
▼ 下降相場 → 高値~高値を結んだ線 ▼
この解説は問題ですね。まずどのモデルで言う上昇相場(アップトレンド)、下降相場(ダウントレンド)であり尚且つ、その中のどの高値→高値、安値→安値なのかわかりません。
どこを高値を呼び、どこを安値と呼び、又高値が更新される毎に描くのか安値が更新される毎に描くのか。始点がどこかのか。この文面だと多くの想像に行き着いてしまいます。つまり単一解釈に留まれない。これは非常に問題のある解説と言えるでしょう。
▼ テクニカルの基本中の基本 ▼
▼ プロに言わせると一番難しいライン ▼
▼ ライン超え→必ず相場が反転する訳ではない ▼
▼ だましも多く存在する ▼
最後はまとめて相手をしましょう。一番難しいラインでもあり、騙しも多く存在するラインをプロが「基本」に置くというのはどうも矛盾しているように思いますがいかがでしょうか?プロが難しいという事は、その「プロ」の方々にとっては具体的な定義や信頼出来る精度の持ったトレンドラインが出力出来ないという事ではないのでしょうか?
加えて、難しいという表現からそれは裁量的・感覚的・経験則といった物があるからこその表現とも取れます。そのような曖昧な存在を「基本」と置くのでしょうか?
騙しが多く存在するのはそのラインの精度の問題ではないのでしょうか?そして最後に必ず相場が反転する訳で無いとして、それならば、
結局トレンドラインとは何のために描くの?
その理由・概念がどこにも書いてない事はwikiの機能を果たしてないと言えるでしょう。ではここから本題に入っていきます。
◆ 誰が何のためにどのように作ったのか ◆
いかなるツールを利用する時においても次の事が正しく把握されていなければそのツールを正しく利用する事は当然出来ません。
1.誰が→2.何のために作り→3.どのように作ったのか。移動平均線でもRSIでも何を使うのも自由ですが今、あなたが表示しているインジケーターやそのパラメーターの数値について「なぜ?」と説明を求められた時、その解答を述べる事が出来るでしょうか?
さてトレンドラインについて誰が、何のために、どのうように作ったかを調べる時、あらゆる書籍(そのツールの発生に近しい時期の情報→翻訳された古い有名書籍等から読むべき)を読んでいくと「トレンドラインの起源」がひどく曖昧ではっきりしないという事に気づきます。
「トレンド」に付帯するラインですから私は当初ダウ理論から生まれた物だと思っていたのですが違いました。その他の有名理論を扱った書籍でもトレンドラインというワードは出てきますがルールや定義がひどく曖昧で「~という使い方をするトレーダーもいる」というような解説が多く目につき唯一無二の定義やルールはどこにも語られていませんでした。
今となっては考案者を辿る事は困難であろうし、もしかしたらフォーラム等からそれとなく発生したのかもしれません。ですのでまず全体的な見解や概念をまとめて一旦トレンドラインを厳密に定義する必要があります。
◆ トレンドラインとは ◆
(1) 先行して必要な物
トレンドラインとは「トレンド」のライン、トレンドに付帯するラインです。つまりいかなるトレンドラインも大前提としてそのチャートモデルの「トレンドの定義」が先行して存在しなければ描く事は出来ません。
生成までの順序としてはトレンドの定義→トレンドの認知→トレンド内の安値、高値の認知→ルールに沿った安値安値・高値高値の選択→二点間を結ぶ→トレンドラインの生成。
もしあなたが誰か有名トレーダーの方のラインの描き方、今回で言えばトレンドラインを参考にしるとて、そのトレーダーの方がそもそもトレンドの定義と描写ルールを厳密に持っていないのだとしたらそれはひどく頼りない情報であると考えた方が良いでしょう。
(2) 各トレンドにとっての安値・高値の意味
次になぜ上昇トレンドに対する安値・安値、下降トレンドに対する高値・高値に描くのでしょうか?それにはまず上昇トレンドにおける「安値」、下降トレンドに対する「高値」がそのトレンドにとって「何」を指しているのか考えれば理解出来ます。
私のトレンドの定義とは違いますが、一般的なトレンドの定義として代表的な物を例に解説をして行きましょう。
一般的なトレンドの定義としては、
上昇トレンド → 高値・安値切り上げ
下降トレンド → 高値・安値切り下げ
そして上昇トレンドにおける最高値から見た直近安値、下降トレンドにおける最安値から見た直近高値はその各トレンドにとってトレンドの定義を崩す境界を意味します。
そのトレンドがそのトレンドの状態を保っていられなくなる境界です。そしてトレンドラインが無いとしたらその値がデッドラインとなります。
線としてのデッドラインである安値・高値はつまりチャート状に水平ラインとして描写出来る訳ですが、トレンドラインの大きな特徴として「角度」を有してるという点があります。
(3) チャート上で角度をもったラインの意味
チャートのいかなる点もそれは座標で示す事が出来、
( 値 , 時間 )
その座標二点間を結ぶと角度が生まれます。その角度の意味は値だけでなく時間と値を含んだ情報にアップグレードされA地点からB地点までの増加(減少)ペースを視覚化している訳です。
「その」トレンドに対して、例えば上昇トレンドに対する安値同士を結ぶという事は、そのトレンドの安値、つまりデッドラインを水平から斜線にする事が出来ます。
そして水平デッドラインを超えてはいないけれど、トレンドラインを割っているという事は下降バイアスが以前のペースより高まっている事が考えられ、その結果今後トレンドの崩壊が予想されるだろうと判断出来る訳です。
例.1 ルールにライン移動の無い場合
例.2 ルールにライン移動が有る場合
例.3 ルールにライン移動がある場合
※私のラインは性質上描き直し無し※
つまりトレンドラインとは、そのトレンドのデッドラインたる高値/安値に角度を持たせた物であり、意味としてはデッドラインと同じくそのトレンドがトレンドでいるために割られてはいけない「境界線」という事です。
よく支持抵抗線と混同している方がいらっしゃいますが、トレンドラインの本来の性質・役割はそのトレンドの境界であり行き先や支持抵抗線ではありません。ですが抜けた事がもう一つのトレンドの状態を指し示し、今度は逆向かいのボーダーになる事で副次的に支持抵抗線のように振舞っているだけです。
まずは本来の役割として扱わなければいけません。トレンドラインは行き先がメインではなく境界がメインです。
◆ 結ぶべき二点間について◆
先程、例として掲載した図1-2-3を見て頂けるとわかりますがトレンドラインにオリジナルと言える厳密なルールが存在しない以上何通りものトレンドラインのルールが存在すると思います。
ただ基本的には例1-2-3のいずれかのパターンでしょう。有名トレーダーの方の中には何度も書き直したり、複数本描く方もいらっしゃいますが個人的にはあまりそういった方を参考するのはお勧め出来ません。
又、私の場合には「トレンドラインはそのトレンドが生まれる前から決まっている」という前提の元にトレンドラインを算出しているのでいずれのパターンでもありません。
長くなりましたので次回の投稿ではチャート上におけるトレンドラインの発生~目的~解消、いつ生まれ~何を見て~いつ役目を終えるのかという三つのフェーズに照らし合わせて実践的な見方について解説して行こうと思います。
又、無料投稿内において話せる範囲で私のトレンドの定義やトレンドラインについても少し触れられたと考えています。
◆ 前半まとめ ◆
トレンドラインとは
各トレンドモデルおける
トレンド定義が先行して有り、
そのトレンドの定義に沿った
安値間・高値間の二点間を結んだ
そのトレンド維持・崩壊を仕分ける境界
補・副次的に支持抵抗線として振舞う
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また次回お会いしましょう。
高 山
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その情報の価値判断に用いず、
無料か有料かというあまりにも頼りなく
意味の無い価値判断基準を用いず
少し冷静になってその発言や
情報そして常識に向き合う時、
より論理的なアプローチが見えてくる。
「 考える 」という行為が
今の混沌とした時代を生き抜くための
最良必須のツールであると私は思います。
考える事を放棄してはならない。
それではまた。 高 山