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正解よりも最善を目指そう

正解と最善

あなたは、目の前の問題に対して正解を出そうとしていますか?
それとも最善を求めようとしますか?

いきなり抽象的な質問となりましたが、正解と最善、どちらの言葉があなたにとってしっくりくるでしょうか。

今回の記事では、言葉遊びにも聞こえる「正解」と「最善」の違いについて考えていきたいと思います。

特に学生時代に成績が良かった方ほど陥りやすい、「正解」を求めることのデメリットを考え、最善を求めていく必要性についてまとめていきます。

まずは言葉そのものの定義から見ていきましょう。

正解:正しく解答すること。正しく解釈すること。また、その解答や解釈。
最善:いちばんよいこと。いちばん適切なこと。できるかぎりのこと。ベスト。
(Weblio辞書から引用。辞典・百科事典の検索サービス - Weblio辞書)

正解とは「正しさ」を求めることで、
最善とは「いちばん良いこと」を求めること、となります。

それでは、まずは正しいことにどんなデメリットがあるのかを考えていきましょう。


正しさの裏にあるもの

正しい、一見すると良いことのように思われますが、実は大きな落とし穴が2つあります。

1つ目は、正解以外のすべてを否定してしまう考え方であることです。
「正しい」の対義語を考えてみると、「間違い」となります。

つまり、正しいことがあるということは、それ以外は全て「間違い」になってしまいます。

学校のテストなどは事前に問題が与えられていて、それに対応する「正解」を多く出すことで点数が上がります。

そのため、学生時代に成績が良かった方ほど、「正解」にこだわる傾向が強い印象を持っています。

学生のテストは正しいか間違いかの二択なのでそれで困ることは少ないです。
しかし、社会では正解がある方が少ないのではないでしょうか。

このような背景もあり、正しさを求める人ほど、その正解以外を間違いとして否定してしまう傾向があります。


2つ目は、「正しいと思われていること」は時代の進化とともに変わってしまうということです。

例えば、体幹トレーニングが流行りだしたころ、いわゆるプランクと呼ばれる方法が体幹を鍛えることに有効であると言われて多くの選手が取り組みました。

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しかし研究が進むにつれて、深部体幹筋の収縮はそれほど大きくないことや、腹圧というパフォーマンスにおいて重要な指標も、多くの競技動作で必要な値まで上がらないことがわかってきました。
(プランクトレーニング自体を否定しているわけではありません)

体幹トレーニングとして「正しい」と思われていたプランクは、
競技やその選手の能力によって必ずしも体幹を強くするわけではないことがわかってしまいました。

こうなると、それが正しいと思って正しさを主張し、それ以外を否定していた人はなかなか新たな知見を取り入れることが難しくなります。

このように、正解を求めることは同時に間違いを生み出し、すごいスピードで変わっていく世界に着いていくことが難しくなります。


最善は変わり続ける

それでは、「最善」はどうでしょうか。

冒頭で述べた定義を見ると、
いちばん良いこと、できるかぎりのこと、とあります。

つまり先ほどのプランクの例で考えると、プランクトレーニングが出てきた当初はそれが最善だったとしても、続く研究によりもっと良い方法が解明されたときは、その新しい方法が最善に変わります。

いつでも自分が考えうる一番を最善としつつ、他の情報に対して常に受け入れる姿勢が求められるのです。

それは日々の会話やディスカッションにおいても同様です。

新たなプロジェクトや企画を考えているとき、正解を求めるほど他の意見に対して否定的になり、逆に最善を求めていることで多くの意見を取り入れることができます。

最善とは、変わり続けることを前提としているため、異なる意見を受け入れる準備ができているとも言えます。

逆に正解とは、それ以外が間違いという前提があるので、異なる意見を受け入れる準備ができていないことが多いのです。

この記事を読んで、正しいことを少し求めていたかもしれないな、
と感じた方はぜひ、今日から「最善」を尽くしていきましょう。

絶対的な「正しさ」も「間違い」も、ないはずだから。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

理学療法士
JARTA認定スポーツトレーナー/NLPプラクティショナー
平山鷹也

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