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『現状維持』は悪なのか問題

先日、ある方とお話する機会がありました。

その会話の中で、その方が

「現状維持をしているのは、そこが心地いいから。でも本当にそのままでいいのか、それが自分のベストな位置なのかをしっかり考えるべき。」

と仰られていて、それを聞いてから自分の中で思うところがあったので、今回はこの部分について書いていきます。


はじめに言っておくと、これはその方の言葉を、ひいてはその方を批判したり非難するものではありません。

むしろ言っていることはとてもよく分かりますし、的を射ているとも思います。

人間は居心地が良ければそのままであることを望みますし、そこに執着するあまりその先にあるものを見ようとせず、ともすれば向上心のないまま惰性で生きていくことがあります。

世の中に対する愚痴や不満を述べたりすることもあって、でも自分から行動を起こしてどうにかしてやろうという気概もなかったり。

それは向上心を常に持っていて、自分を高めることに一生懸命でひたむきに努力している人からすると、とても心をざわつかせる存在だろうと思います。

例えば自分が必死にダイエットしている目の前で、「全然痩せられなーい」
と言いつつスナック菓子をボリボリ食べてる人がいたらぶっ飛ばしたくなりますよね?

それと同じような感じではないかと思っています(違うかな・・・笑)


しかし、ここで僕が気になったのは、

果たして現状維持というのは悪であり、いけないことなのか

ということです。

先程、現状維持は向上心がなく惰性でいることがあると述べましたが、それがいけないこととイコールにはなりません。

それに理由はどうあれ、現状を維持するというのも中々にエネルギーを伴う作業です。

いくら自分が変化を望んでいなくても、自分を取り巻く環境はそうはいきません。

社会は日々変化していくし、自分の周囲にいる人達も変わっていきます。
もっと言えば自分自身も、年齢を重ねることで心身に変化は訪れ、結婚や近親者との死別などといったライフイベントにも遭遇するでしょう。

そんな中でも変わらず、今を保つというのはそれもそれで相当な努力が必要です。

どうでしょう?こうやって見ると現状維持もそんなに悪いものではないように感じませんでしょうか??

もちろん向上心を持っている人、自分を高めたい人はそのまま自分がより良い場所を目指していけばOK。

ただ、世の中そんな人ばかりではないですし、それはきっと強要するものでもありません。

価値観は人それぞれで、だから自分と合わない人もいますが、そういう時は

「私はこう考えてるけど、あなたはそういう考えなんだね。でもそれもいいね。」

という姿勢でいいのです。それが昨今よく言われる多様性というやつではないかと思います。

そしてもう1つ、現状維持は自分が居心地よくいられるからそこに留まるということですが、それはつまり自分がストレスを感じることなく過ごすことができるということでもあります。

ストレス社会といわれる現代社会で、ストレスなくいられるのって結構貴重ではないですかね?笑


と、ここまで現状維持を肯定するようなニュアンスでお話してきましたが、結局のところは自分自身が何を望み、どうありたいのかが最も肝心ということだと思います。

自分が今、ベストな位置にいるのか疑問に思うなら勇気を出して環境を変えてみればよし。

自分が今いる位置がベストだと思うのであれば、そのままでよし。

別に難しく考える必要はなく、シンプルに自分が納得のいく生き方をできてると思っているかどうかというところが全てです。

現状維持でいるか、現状から飛び出していくか。
全ては自分の気持ちの赴くままに。そんな風に今日も生きていければOKかと。

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