#5 芸妓さんと舞妓さん


京都といえば舞妓さんのイメージをもつ外国人の方も少なくありません。
ですが私たち日本人にはなじみの薄い世界かもしれません。一見さんお断り、といわれていて敷居が高く、思われがちでした。
今は特別な紹介がなくても、ホテルやカード会社の紹介などで予約を入れるとお座敷に上がれ、料亭などで楽しむことができます。お値段はお店によってさまざまです。
料亭は高い、と思われる方は「都おどり」というイベントや舞妓体験で舞妓さんを身近に感じていただけるのではないでしょうか。

You can enjoy the atmosphere of the Gion Kagai(geisya quarters) when you walk on Hanamikoji Street.
南座から花見小路へ行きますと花街祇園の雰囲気を楽しむことができます。
昼間でも普段着の着物の舞妓さんが歩いているのを散見できることがあります。

“Kagai” are the traditional quarters where people have enjoyed entertainment since around the beginning of Edo period or the year 1600. Kyoto still have five of these districts.
花街とは江戸時代前後から伝わる芸妓遊びを楽しむことができる場所です。
現在、京都には5つの花街があります。

祇園甲部は京都最大の花街。祇園東、先斗町、宮川町、上七軒の五つです。
夜に歩きますと赤いぼんぼりに灯りがともり、しっとりとした風情となります。

At the Kaburen theater in Gion, a dance performance called Miyako Odori is performed in April.
祇園甲部歌舞練習場では、毎年4月に「都おどり」という舞踏公演が行われています。

Geisya are female entertainers. They perform traditional Japanese music and dances at exclusive parties. Geisya is a term used in eastern Japan. Geiko is a term used in Kyoto in western Japan.
芸者と芸妓は、日本の伝統的な唄や踊りを披露して宴席を盛り上げる仕事です。関東では芸者、関西では芸妓と呼ばれます。

Before becoming geisya or geiko, they are called hankyoku in eastern Japan, and maiko in Kyoto.
見習い中は、関東では半玉、関西では舞妓と呼ばれます。

They must have hard lessons in singing, dancing, playing instruments, as well as etiquette training to become a fully qualified professional.
一人前になるために、唄、舞、楽器のほかに、礼儀作法などの厳しい修行を積みます。

舞妓さんは昔縁故でなるものでした。今はインターネットを通じて全国から応募されています。現在は舞妓さんの90%が京都外の方です。
とても厳しい世界で、最初の一年で半分くらい辞めてしまうそうです。厳しく育て、それでもやりたいという子が残るようです。
義務教育を終え、踊りを習い始めて半年から一年後でデビューし、約5年舞妓を努め、一人でパーティをとりしきる力がついたら芸妓になるそうです。

For about 1 year, maiko become live-in apprentices in a teahouse where they receive strict training in manners and polite behavior.
舞妓は約一年間、お茶屋に見習いとして住み込み、行儀作法を厳しくしつけられます。
When a “maiko” reaches the age of 20, many becomes a geiko and start out on their own careers.
20歳を超えると多くの舞妓は芸妓になり、一本立ちします。

舞妓でやめる人が多く、その後は学校に通われたり就職されたりするそうです。
芸妓となっても結婚をして続けられることはないそうです。

You enjoy pleasant conversation and dance, or play amusement games such as “tora tora” or “Neptune’s ship” with musical accompaniment.
楽しいおしゃべりや踊り、とらとらや金比羅船船などのゲームをして楽しみます。

私は一度御茶屋さんでの宴会に行ったことがあります。当時はまだ若かったので、舞妓さんの世界とは入ってはいけない大人の世界なのか、と思ったら男女わけへだてなく気さくに話ができて、ゲームや唄、踊りや音楽を楽しむ、エンターテイメントなのだということがわかりました。外国の方も誤解されている場合があると聞きますので、 ガイドのときには大人の世界ではなく、食事と宴会を楽しむものだときちんと説明しておくといいかもしれません。

If you meet a real geisha or maiko during your tour of Kyoto, you are very lucky!
京都の散策中に本物の芸者や舞妓に出会えたらいいですね。

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