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じわっと子育て応援(12)子どもが公共の場で泣き出した時には⑥〜感覚の力を使って落ち着き、泣き止んでもらう〜

こんばんは。尊田です。

機内や車内など公共の場所で、
子どもさんが大泣きしないようにできること、
もし大泣きが始まったら出来ること。

そういうテーマでしばらく書いてきました。

自分の内側と外側で、いくつかの気になる事があったので、3日間は、別のテーマで記事を書きましたが、また戻ってきました。

覚えていただけているでしょうか(^◇^;)

4日前の記事では、

ことばで言い聞かせる(理性)のではなくて、
触覚や嗅覚、聴覚など、感覚に訴えて、落ち着きを取り戻してもらう方がうまくいきやすいです。
理性に訴える=説明をするのは、感覚への訴えがうまくいって、ちょっと落ち着いてきた後の方が効果的です。
ちょっと長くなったので、具体的な感覚への働きかけ方の例は、次回にご紹介しますね。

というところで終わりましたので、
その続きとして、
大泣きが始まったあとの感覚への訴えかけについて書きます。

基本的には「強い刺激を与えない」ほうが良いと思います。

前回でNGとして例に挙げた「大きい声で叱り付ける」というのは、感情的にも聴覚的にもかなり「強い刺激」です。

子どもさんが大声で泣いていることが、聴いている大人にとってはかなり強い刺激なので、「それ以上に強い刺激でなければ対処できない!」とおもってしまいがちですが、そうすると、その強い刺激を受けたお子さんは、さらにそれより強い刺激で反応するので(つまり、さらに大声で泣くとか、暴れるとか)、なかなか落ち着くには至りません。

もちろん、そうやって、最終的には泣き疲れて寝ることもありますが、それまでにはかなりの時間を要します。

なので、それよりも早く、そして、お互いの心にしこりもなこさないように落ち着いてもらうために、強い刺激ではなくて、心地よい刺激を感覚に与えてみましょう。

「目」に訴えるなら、好きな絵本を取り出す。好きそうな動画を再生する。状況が許せば、窓の外を指差す。トイレに立つ(視界に入るものが自然に変わると気持ちが変わりやすい)。変顔をして見せるなど。

「耳」に訴えるなら、イヤフォンで音楽を聴く。静かに語りかける。お話を読む。お菓子を取り出そうとする(ガサガサと音がします)。お子さんによって好き嫌いは別れますが、耳をごしょごしょと手で触ってあげると喜ぶ子もいます。

「鼻」なら、飲み物、食べ物の香りでもいいし、ハンドクリームもアロマがわりになります。
ただ、嗅覚の場合は、好き・嫌いが個人で大きく違うので、あらかじめ好きなものを一緒に見つけている場合でないと、逆効果になることもありますし、周囲の方々に迷惑になる可能性もあります。

「口」に訴えるなら、チョコレートやアメはどうでしょうか。温かい飲み物だと味覚だけでなく温まることで落ち着く場合もあります。

「さわりごこち」に訴える場合は、背中をさする、手を握る、手のひらのマッサージをしてあげるなど、大人が触ってあげるのもいいですし、ぬいぐるみや柔らかいタオル、もちもちした食感のスクイーズなどを握らせるなど、お子さんの方が触る、というアプローチも使えます。

いくつかの複合ですが、飛行機の場合はCAさんを呼ぶ、というのもありです。

近寄ってくることで「目」に訴えかけて、やさしく語りかけることで「耳」に訴え、ひょっとしたらおもちゃやドリンクをくれるかもしれません。親以外の大人が、自分に接してくれる、ということで、その場のムードが変わり、その変化で落ち着く場合もあります。

いずれにせよ、
なるべく普段から、お子さんがどの感覚をより好むのか、同じ感覚器官の中でもどのような種類のアプローチが好きなのか、観察しておくと役に立ちます(子育て全般に!)。

ある程度わかったうえで、好きな感覚を満たすためのグッズを、親子で用意するのもいいと思います(それだけで、長い時間、機内や車内にいるんだ、という心の準備になるので、そもそも泣き出す確率がグッと減ります)。

将来的には、お子さんが自分で自分の、感覚の好き、きらいがわかるので、自分自身で主体的・積極的に対処できるようになります。
(例えば、中学の修学旅行に行く時に、自分でグッズを用意して、担任に使用許可を求めるなど)。それが、自律した大人への大きな一歩につながるのです。


大泣きしてしまう一般的な理由を通して、どのような準備があるといいのか、

そして、もし泣いてしまったとしたら、どのような対処法がありうるのか、について書いてきましたが、いかがだったでしょうか?

今度の家族旅行で使えそうなヒントが1つでもありましたら幸いです。

さて、次回はこのテーマのしめくくりに、周囲の乗客の方々にはどう対応するといいのか、について書きたいと思います。お子さんが大泣きした時に、そのことを親御さんがどう受け止めて、周囲に対してどのような反応するかによって、お子さんのその後の心の成長が変わってくると考えています。

それでは、今日は以上です。

今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。




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