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ポートレート撮影におけるトラブル(ハラスメント編)

先日、女性ポートレート写真では著名な藤里一郎氏によるモデルへの性加害の記事が出でいたことも記憶に新しいけど(作風が好きな写真家だったので残念)----ここでは、男性カメラマンによる女性モデルへのハラスメントについてつれづれに書いてみたい。

モデルとの雑談、モデルから相談されることもあるけど、大なり小なりモデルがハラスメント被害に合うことは身近にある。もちろん、何をハラスメントに感じるかは個人差があるし、世代間の差もあるので中々難しいテーマだけど。

①身体接触

まぁ、セクハラというより、犯罪なんだけど----ヌード撮影なんかでレイプされそうになったというハードなものから、ポージングの指示や小物を使った撮影のときや、撮影代金を渡されるときに触られた、ってものもある。

②性的な言動

こちらも、興奮してカメラマンが服を脱ぐとか、さらには脱いでセルフでおっ始めるとかの犯罪レベルから、モデルの嫌がるポーズを強要する、モデルが嫌がる衣装を着させようとする、モデルが嫌がる性的な言葉を言うまで、色々ある。

③過度なアフターの誘い

撮影後にモデルさんとお茶や飯などしたこともあるのだけど、あくまでもそれがモデルさんにとってOKな場合だし、サラっと誘ってダメなら、サラっと引くのがマナー。また、お茶や飯はあくまでも撮影のためってのが大前提で、はなから撮影以外の関係も作りたいという下心を持っては歪んでしまう。アフター前提で撮影を依頼するカメラマンの話もチラホラ聞く。

④撮影とは関係ないメール/SNSメッセージを送る

いわゆる「おじさん構文」的なやつ。

⑤モデルのプライバシーに立ち入る質問

お互いの緊張をほぐすためとか、関係づくりのためにお互いの背景を聴く・話すことは定番の方法ではあるものの、具体的な個人情報を聴くのはアウト。

⑥過剰な要求(高いクオリティを要求しすぎる)

お金を払う以上、カメラマンは「お客さん」なので、ある程度成果を求めるのは当然だけど、かといってモデルも人、調子の良い悪いもあるし、まだまだ駆け出しでこれからって人もいるし、そもそもカメラマンの力量も大きく影響する。「お客様は神様」ではない。成果を求めるにしても節度を持つべきだ。

⑦撮影代を値切る

値段交渉自体は当然あってもいいけど、しつこく値切るとか、撮影の小物の出費をモデルに出させようとするのはいただけない。

⑧ガチ恋

人が人を好きになるということは否定されるべきではないし、いろんな出会いの形や馴れ初めはあるけれど、金を払ってモデルをお願いする立場の(おっさん)カメラマンが若いモデルと付き合えるとかHできるというのは、よほどの金持ちでイケメンで恋愛コミュ力極めた人であって、基本的には無理な話だし、ファンタジーかアダルトビデオの世界の話だと思った方がいい。

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