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2016年2月の記事一覧
イタリア料理を楽しむにあたって 総括~高須賀の美食入門11~
各論の初めとしてイタリア料理を取り上げます。この後の記事を読めばわかりますが、全ての西洋料理の原点はイタリア料理にあるからです。ここを抑えれば西洋料理の9割は制覇したと言っても過言ではないでしょう。
まず初めにイタリア料理店に行ってからの大雑把な流れを書いていきます。よくわからない場所に踏み入れるのは勇気がいりますが、大体の全体像がわかれば無駄にドギマギせずにスマートに過ごせます。本場に行っても
イタリア料理ってどんな料理?~高須賀の美食入門12~
イタリア料理の特徴を一言で言い表わせば、"素材の旨みを上手に引き出した料理"であると言えます。
一般の方々はイタリア料理といったらピザだとかトマトだとかを想像すると思うのですが歴史的にみれば実はそれらは比較的最近もたらされたものであり、元からイタリア全土に共通するものではありません。そもそもイタリアってカチッと統一された国じゃなく、20州の様々な個性を持った地区が喧々諤々、色々いいながら何
イタリア料理 成立過程~高須賀の美食入門13~
まずはイタリア料理の成立過程をざっとつかむこととしましょう。古代ギリシャ時代~現代に至るまでのイタリア料理の流れを把握できるようになると西洋料理の文化史が根本からわかり、理解できる範囲がグッと増えていきます。
後で述べますがフランス料理も元をたどればイタリア料理に行き着きます。西洋の料理を理解するにあたって、まずイタリア料理を理解することは非常に大切な事なのです。
どこの国の料理で
パスタの歴史~高須賀の美食入門14~
パスタはイタリア料理の代名詞のような存在ですが、誕生してから1000年程度と意外と最近の食べ物です。原料となる小麦が育てられたのが紀元前9000~7000年頃、パンが食べられていたのが紀元前3500年ほど前になりますから、小麦製品の中ではかなりの新参者といってもいいでしょう。
もっとみる日本イタリア料理史~高須賀の美食入門16~
日本におけるイタリア料理の始まり
日本におけるイタリア料理の始まりは1881年に新潟で開かれたイタリア軒を端とする。イタリア軒は当時の日本人が開いたナンチャッテ・イタリアンではなく、なんと店主は本物のイタリア人でした。
もともとイタリア軒はこの地にできる予定は全くありませんでした。当時、曲馬団をしていたイタリア人・ピエトロ・ミリオーネ氏が来日中に怪我に倒れてしまい、仲間が母国へ帰る中、一人日本
トリュフの話~高須賀の美食入門17~
トリュフとは地下生菌類の、あるグループを総称した呼び方です。地下に生えて、石ころのような塊状の形態をなしています。日本にあるキノコと比較すると、ちょっとこれ本当にキノコ?と呼びたくなるような形態を示しています。ちなみにトリュフはフランスでの呼び方で、イタリア語ではタルトゥーフォ、英語ではトゥラッフルといいます。
いわゆる黒トリュフ、白トリュフは学問的な分類ではセイヨウショウロタケ科に分類されてい
その他様々なイタリア料理雑感~高須賀の美食入門18~
イタリア地方料理
リゾット
リゾットはイタリア料理として有名ですが、実際問題イタリアではあまり食べられていません。イタリア人一人当たりの米消費量は年間4.5kg程度とされており、これは我々アジア人の2~3%程度です(アジア人一人当たりの米消費量は170kg)。イタリア人の米消費率はヨーロッパでも最低の部類であり、やはりイタリアの主食はパスタやパンなのです。
本物のイタリア料理が食べられるお店・三店~高須賀の美食入門19~
正直言って、日本のイタリア料理店はかなり美味しい。先程も書きましたが、イタリア人に言わせば日本は21番目のイタリアの州であり、イタリアの次に美味しいイタリア料理が食べられる国でもあります。
東京には様々な価格帯に応じて、美味しいイタリア料理店が数多あります。ただここではTOKYOイタリアンの美味しいお店は取り上げず、本場イタリアの郷土料理を出しているお店のみを取りあげることとします。