ふかふかの椅子にうずもれて 口の横にクリームをつけながら 頬張るシュークリームは 頑張って 歩いて 並んで 喋った 一日の疲れを包み込んで 浅煎りのアメリカンが 秋の爽やかな夕方の散歩にぴったりだった 台風が去った 日曜日
ビートルズの音楽よりも スプーンがお皿に当たる リズミカルな音が お腹と心を満たすBGMになって 24年間変わらないのは キチンと卵にくるまれた チキンのケチャップオムライス
”甘さ”には多分 ”口づけ”と”抱擁”の二種類があって アマンダは完全に”抱擁”だった 羊を抱き締めたような 心地よさと温かさと優しさ アマンダ ¥480(tax in) ルワンダ シティロースト ¥510(tax in)
ここのバンズは 例え終盤にサルサソースが染みたとしても 顔の濡れたアンパンマンみたいな 情けない表情にはならないのですよ 何といっても行列のできる バゲットラビットのバンズですからね サルサチーズバーガーランチセット ¥1270(tax in)
わたしには芸術の才能がありません 中学生の頃 写生大会の絵が廊下に貼られるのは 公開処刑だと思っていたし 平野紗季子みたいに 美味しそうな料理の写真撮りたいのに 毎回指とか服とか おしぼりの袋とか入ってるし それでもわたしは 食べる楽しみを分かち合いたい そうだ、わたしには ことばがある わたしのことばで イメージしてほしい わたしの愛おしくてたまらない たべものたちを そんな気持ちを込めて 「活字と想像の復活」 という副題を付けました
家族四人で円卓を囲む中華も 食いしん坊仲間との 食べて飲んでの大宴会も 東京で暮らす親友との隔月ランチも 意外なあの人からの口説かれ飯も 第二のおねーちゃんとのごちそうごはんも 全部全部かけがえのない大好きな時間だけど つまらない仕事も ぱっとしない恋愛も 不安しかない自分の未来も 今この瞬間はすべて忘れて お皿の上の食材に そこに込められた想いに耳を澄ます ちょっとだけ勇気を出して お店の人と会話する 24歳の食いしん坊は そんな楽しみを見つけました それ