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深圳で歯の詰め物が取れて、鹏爱歯科(上場してるらしい高級な歯医者。日本語通訳も常駐)に行った。3310元(約5万円) 海外で治療を受ける際のマナーなど

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歯の詰め物が取れた。こまった。

僕は中国の深圳で働いている。他人から言われた仕事はそんなにないし、もう春節が近いのでそんなに忙しくないけど、ガジェット触ったり原稿書いたり、自分で自分を忙しくしていることはいっぱいあるので、「やりたいけどちょっと今は手が回らない、年内ぐらいなら行ける」リストはいつもパンパンだ。

そうした充実した日々のなかで、歯の詰め物が取れた。一回取れたときにそのまま注意して歯医者に行っておけばよかったのだけど、その後ちょっと面白そうなことがあって翌日まで忘れていたうちに、外れた詰め物はどこかに行ってしまった。
「詰め物を入れるだけなのと、新しく詰め物を作っていれるのは大違いで、新しく造るのはとてもお金がかかる」という知識だけはあった。さあ困った。
まだ到着したばかりで旅行保険の対象期間ではあるけど、歯科は対象外だ。中国での健康保険はまだ手続きが終わってない。

外人向けとローカル、どっちの医師に行こうかなあ。

僕は日本人として給料をもらいながら、特別手当などはないけど、物価の安い中国に暮らしているので、深圳の外国人の中ではお金がない方だけど、普通の中国人よりは困ってない。
でも、お金に困ってなくても、「外国人だから」ということで高いお金をとる商売は好きになれない。贅沢は嫌いじゃないから、外国人があまり来ない高級店とかでご飯を食べたりお茶を買ったりするのは好きだ。
深圳で献血もしてるし、中国人だけの場所に行くことに嫌悪感はない。
とはいえ、歯医者で安物はヤバそうだ。

そんな感じの分相応な歯医者を探そうと思っていくつかググったら、このブログが一番面白かった。

ローカルの高級店だと1000RMBぐらい、通訳が常駐しているような外国人も見る超高級店だと3000RMBはくだらない、みたいな相場観を入れて、深圳でのここぞというときの価値判断には一番信用している村谷さんと藤岡さんに相談したら、藤岡さんから Shenzhen Fanの荒木さんから聞いたとして、鹏爱歯科を紹介された。
藤岡さんの中国語はパーフェクトだけど、日本語対応のここにいってるなら、良いんだろうと思って予約をとった。

南山駅周辺には超高級な歯医者がいっぱい

南山駅をおりて、案内された住所に向かって歩きだしたら、周りは高級そうな歯医者でいっぱい。

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中国の街はなんでも集積させるけど、歯医者は集積させてなにかの長所があるんだろうか。転職がしやすいとか。

到着した鹏爱歯科もやっぱりすごい高級そうなお店だった。

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お見積り 3000元(5万円ぐらい)

お見積りは、やっぱり詰め物を新しくつくる時点でとてもお金がかかる。日本で保険請求ができる金属のやつ(いわゆる銀歯)だと2800RMBから。金属の種類で何種類かあるそうな。セラミックだと4000RMB以上のものがたくさん。数百元の樹脂のやつは、今回の僕のケースだとあんまりおすすめしづらいそうだ。

僕のアパート家賃が2700RMB,コワーキングスペースの契約でこないだ払った前家賃3ヶ月とデポジット3ヶ月で7200元。一発で3000RMBの出費はちょっとびっくりだ。一回抜けてローカルの高級店に連絡しようとおもったけど、先のブログに書いてあった臻美歯科が移転して遠くになっていたし電話も出ず、店の外で鹏爱歯科が一部上場してることを知り、「まあここでいいか」とおもいなおした。
予約した、身なりの良い中国人のお客さんがいっぱい来るし、ひどい医療チェーンが上場できるほど今の中国ビジネスが甘いとも思えない。理由があって高いなら、3000元はかまわない。歯医者探してる時間で記事でも書いたほうがマシだ。

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待合室は身なりのいい人たちでいっぱい。

献身的なスタッフたち

日本語通訳のヤンさんがついてくれて、診療室へ。今日に型取りをして新しい詰め物を作り、次回に入れるらしい。
おなじみの診察台に横たわり口を開ける。

僕は日本語通訳がいても、極力中国語を話すことにしている。腫れ物に触るような扱いをされるのは嫌だし、自分がいることで周りに余計な気遣いをさせたくない。
とはいえ、僕が習ってるのは貿易中国語だし、歯医者での会話はそこまでよくわからない。
「中国の医者は、一般的に麻酔を使いたがらない。麻酔は副作用や、アラートとしての痛みを感じなくなる」みたいな説明を理解することはできない。
また、無保険の高級店なので、インフォームド・コンセントがメチャメチャしっかりしていて、助手にライトもたせてスマホで撮影した写真を見せてくれながら色々説明してくれる。

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最奥の歯(左、上、7号)が取れた歯。
・黒くなっている部分は虫歯なので、ぜひ削ったほうがいい。
・隣の歯との境も悪くなっているのでちょっと処置したほうがいい。
・この場合、削ったり処置するたびに痛いし、診察台にいる時間は伸びる。
払うお金は詰め物に対してがほとんどなので、たいして変わらないけど、痛いことや、「中国の歯医者で仕事してもらう量を最小限にしたい」(すぐ日本に帰るとかで)みたいなニーズも有るので、説明して選択してもらうことにしているようだ。

治療方針を決める

僕はしばらく深圳から日本に行く予定はない。ひょっとすると数年ずっと出国しないかもしれない。なので、歯医者の仕事が増えるかどうかの判断は、お金がどのぐらいかかるかだけだ。
青天井で高い詰め物をするのにも興味があったけど、今回は日本でも有るような(ひょっとすると保険が効くかもしれない)銀歯にした。
あわせて、
・痛いのや、診察台に座る時間が長いのは構わない。
・普通の中国人が平気なケースなら、僕も麻酔無しでOK
・もちろん痛いのはイヤだけど、それは僕の不摂生の問題だ。いい仕事を是非お願い。
みたいなことを中国語で伝える。
診察台に座っていたのは1時間あまりだろうか、削るのは痛いけど、我慢するところと無理しないところのアラート判断などについて、患者として信用された感じはした。削られてる最中の感じは、日本の医者と何も変わらない。

お医者さんに気持ちよく仕事してもらいたい。僕はプロデューサーでありプロジェクトオーナーだ。

この病院のほとんどのお客さんは中国人のお金持ちだと思うけど、別室ではやりとりで僕の部屋まで聞こえる大声を出してる(そんなにひどい言葉ではなかったけど)日本語も聞こえた。歯医者の仕事は(他の仕事も)物理的な作業なのでクオリティがある。この作業、大失敗ではないけど、もう一回やったほうがいいなみたいなときに、相手の態度でもう一回やるかどうか決めるみたいなことは絶対あると思う。というか、僕ならそう判断する。
なので、痛いときは正直に痛いというけど、自分の痛みは相手のせいじゃないと思ってもらうようなやり取りを心がけた。難しい話じゃなくて、途中で一回うがいしたくて休憩入れてもらったときに、「お疲れ様、大丈夫大丈夫」っていうような小さいことだ。

仕事は(僕の基準では)とても丁寧だった。日本ではやる、目に何か入らないためのガーゼとかはないけど、かわりに殺菌ほかの機材は見たことないものもあったようにおもう。(日本の歯医者だとまずレントゲンとる気がするけどそれはなかったので、本当に丁寧かは自信が持てない。
僕は歯には気をつけていて、日本では薬事法的に売れないフッソ盛り盛りのリステリンをまとめ買いして使ってるので、最後に歯医者行ったの4-5年前だし)

治療中に何度か「痛い!....OK...」を繰り返す僕に、「麻酔しようか?」と言いかけた通訳に、「大丈夫、もう終わるよ」と歯医者さんが返答するなど、仕事が上手くいってるサインも見えた。
そういう事を気にしていれば、自分が痛いことは耐えられる。これは共同作業するプロジェクトであって、僕だけが不幸に立ち向かっているわけではない。そして、僕がお金を払っているのだからプロデューサでありプロジェクトオーナーだ。スタッフに幸せに仕事してもらうべきだ。

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色々削られて、その後型取り。上と下の方をとって、かみ合わせも見るなどの仕事の後、UV硬化樹脂(光ってたからたぶんそう)で仮の歯をいれて、次の予約は一週間後。

「多分間に合うけど、春節だからちょっと遅れるかも。その場合は連絡します」とのやりとりを経て、wechatをヤンさんと交換して、お金を払って今日は終わり。

日本の保険でいくらか戻ってくるかもしれない。

今回の鹏爱歯科(の通訳のヤンさん。でも、鹏爱歯科のサービスは標準化されてそうなので、他の人でも大丈夫な気がする)は、日本の保険について知っていて、海外医療保険制度で僕の治療費がいくつか戻ってくるかもしれない。

スイッチサイエンスの社会保険をしてるけんぽのサイトには必要書類と手続きの一覧がある。領収書や「いつから海外にいます証明」とかはともかく、
-治療内容の詳細(日本語で。誰かが翻訳した場合、翻訳者の連絡先が必要)
-費用明細(日本語で)
はハードルが高そうだけど、日本で適用外の治療を海外で受けるのを防ぐためにはしょうがないんだろう。
鹏爱歯科では実績があり、書類をあとでヤンさんに送ったら対応可能だと言ってくれた。ありがたい。
今回の治療費3310RMBのなかで、詰め物の2800RMBが適用範囲だそうだ。この2800RMBが日本ではいくらが適正と判断されて、その7割がいくらになり、どういう諸経費や手数料がかかるのかはわからないけど、処置の詳細を日本語で書いてくれるなら、他の情報(僕の銀行口座とか)は自分の方でできそうだし、そんなに面倒でもない。
お金がいくらか帰ってきても、リジェクトされて帰ってこなくてもネタになりそうだし、やってみよう。これでちゃんと戻ってきたら、鹏爱歯科に来る日本人が増えるだろうし、海外在留邦人が「やっぱり日本の健康保険はすばらしい!」と思うだろう。それは良いことだ。

※5月10日付けで7651円が振り込まれてました

困ったらShenzhen Fanの荒木さんに相談しましょう

今回はShenzhen Fanの荒木さんに(藤岡さん経由で)とてもお世話になりました。日本人のための情報サイト深圳ファンをいつも頼りにしています。

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