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Laufey, Kristiane...今週のおすすめ 5 best Songs:2022-35

今週も新人の新譜から厳選して5組のアーティストを紹介します。音楽ブログ「abstract pop」の「5 best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

ポッドキャストも始めているのでぜひのぞいてみてください〜

Spotifyのプレイリストも更新しています〜

Laufey

2021年の個人的なベストEPにもセレクトした、アイスランドと中国にルーツを持つLA拠点のSSW、Laufeyの輝くべきデビューアルバムがリリースされました。Billie Eilishも以前彼女のデビューシングルを大絶賛しています。TikTokでも人気を博した彼女のスペシャルとも言える歌声は、デビューEP以降、瞬く間にさまざまなところで聴かれるようになりました。
バークリー音楽大学も卒業した彼女の奏でる音楽は、ジャズやソウル、ボサノヴァを基調としたオーガニックで清らかなサウンド、そこに少しハスキーだけど透明感漂う極上の歌声が重なる、桃源郷のような作品となっています。両親の影響でクラシック音楽をはじめ、Ella Fitzgerald and Nat King Coleといったジャズを幼少期から親しみつつ、Billie Holidayもルーツと語っているLaufey。そういう部分も含めて納得の実力を持った音楽性だなと感じました。本当に全曲通して体の芯から癒されるようです。いつか大自然のフェスとかで観てみたいアーティストです。


Kristiane

こちらのアーティストもこの企画で2回目の登場となる、LA拠点に活動するKristiane Alphsonによるソロプロジェクト、Kristianeが2作目となる新作EP『State Lines』を〈FADER Label〉からリリース。
前作からの鮮やかなインディー・ポップサウンドを継承しつつ、今作ではより叙情的で淡さ際立つエモーショナルな作品に仕上げています。彼女のクールでメランコリックな美声は、刹那的な部分を感じさせ、そこに疾走感のある90年代のクランジ〜オルタナを感じる歪んだギターサウンドが交錯するシネマティックな音像がマジで最高です。
今作では彼女のLAという育った地への想いや、不確定な未来への不安や混乱を表現しているとのことです。beabadoobea好きにはたまらない音楽になっているのでぜひ。


Stella Explorer

スウェーデン・ストックホルムを拠点に活動するプロデューサー/アーティスト、Stella ExplorerがデビューEP『Dorkay House』を〈YEAR0001〉からリリース。〈YEAR0001〉は最近のViagra Boysの新作、Yung Lean、Bladeeの作品をリリースしているレーベルです。
彼女の奏でる音楽は、悲愴的でドリーミーな質感のサウンドで、どこか忘れ去られてしまった近未来の都市に迷い込んでしまったような、Sci-Fiな雰囲気を醸し出しています。Vapor Waveやダークウェーヴ、アフロビート、ダンスミュージック、ディスコやR&Bなどを織り交ぜた、その独創的な音像は、体の底からじっくりとじわじわと多幸感を巡らせてくるもの。妖艶で夢見心地な彼女の歌声もどこか別次元のようなもので、これはまたすざましい新人が出てきたなと感じています。特にErika de CasierやSassy 009、Smerzに出会った時の衝撃と同様のものを感じましたね。


Similar Kind

LA拠点に活動する5人組バンド、Similar Kindが新作EP『Commercial Break』をリリース。彼らはSunflower BeanやHot Flash Heat Wave、No Vacationなどと対バンしてきているそうです。
彼らの音楽性は楽曲によってさまざまな色を見せてくるのですが、インディー・ロックやシンセポップ、ファンク、ソウル、ジャズなどをミックスさせ、カラフルで幸福感に溢れたオルタナティヴ・ポップを奏でています。そしてなによりもメロディーが一度聴いたら忘れないようなポップでキャッチーなもの。ボーカルの鮮やかで爽快な美声は、アメリカの西海岸をドライブで駆け抜けるときにはもってこいという感じで最高です。清涼感あふれる感じのバンドサウンドですが、リズム隊のグルーヴがしっかりとしていて、聴いた時の満足感がやばいです。もう解散してしまって悲しいですが、DAISYに通ずるようなサウンド感があってとても好みです。


danny orange

アリゾナ拠点に活動するベッドルーム・ポップ・アーティスト、danny orangeがデビューEP『fun while in lasted』をリリース。彼は映像チーム〈Overcast〉に所属していて、映像ディレクターとしても有名で、マルチに活躍するアーティストです。
ほどよく力の抜けたゆるさが作品全体的に漂っていて、インディーロックとヒップホップ、R&Bなどをブレンドさせたベッドルーム・ポップ・サウンドがたまらないです。彼のスムースで気怠げな歌声もレイドバック気味な曲調ともフィットしていて、とても心地がいいです。Roy BlairやDominic Fike、Kevin Abstract、easy life周辺好きな人にマジでおすすめです。


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