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Meduulla, Claudia Isaki…今週のおすすめ 5 Best Songs:2023-42

今週も新人の新譜から厳選して5組のアーティストを紹介します。音楽ブログ「abstract pop」の「5 Best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

Spotifyのプレイリストも更新してます〜

Meduulla

ジンバブエで生まれ、その後UK・マンチェスターで育ったDJ/ラッパー、MeduullaがデビューEP『Oblongata』をリリース。主に90年代のヒップホップや近年のKendrick LamarやChance The Rapper、Nonameなどに影響を受けているそう。
煙たく低音が効いた重厚なブーンバップビートに、ソウルやジャズ、ボサノヴァなどを融和させたスムースでメロウなトラックが魅力的で、そこに彼女のリズミカルでエッジのあるフロウが乗る印象的な作品に仕上がっています。Little SimzやENNYなどに通ずるような、独特な節回しを行うユニークなラップスタイルには耳を奪われてしまいますね。


Claudia Isaki

コンゴにルーツを持つフランス出身で、現在はロンドンと行き来して活動するSSW/プロデューサー、Claudia Isakiが新作EP『More Flowers』をリリース。
13歳から作曲を始め、フォークからゴスペル、ルンバ、R&B、ジャズなどからインスピレーションを受けて育ってきたという彼女。透明感がありつつも深みのある優雅な美声は、オーガニックで豊かな響きからラップ的な節回しを感じさせるフロウまで巧みに使いこなす才能あふれたもの。そして幅広いバックグラウンドのある彼女の生み出すサウンドは、厳かで洗練されつつも親しみのあるメロディアスな旋律に魅了される仕上がりとなっています。Lianne La HavasとJorja Smithを掛け合わせたかのような秀逸なアーティストではないでしょうか。


Stemlines

アトランタ出身でニューヨークを拠点に活動するアーティスト/プロデューサー、Stemlinesが新作アルバム『L4TA』をリリース。
正直あまりインターネット上には情報がないアーティストなのですが、作品全体的にエクスペリメンタルなもので、異様な空気感を放つアルバムに仕上がっています。テクノなどのダンスミュージックやグリッチやY2K、トランスなども含んだエレクトロニック、アンビエントなどを盛り込んだSci-Fiで退廃的な音像が特徴的で、そこに幻想的で浮遊感漂う彼女の歌声が重なる、独創的なサウンドを響かせています。TirzahやJohn Glacier、JovialeなどやVegyn主催のレーベル〈PLZ Make It Ruins〉を想起させるようなアーティストかと。


FACESOUL

ロンドンを拠点に活動するシンガー・ソングライター、FACESOULが新作EP『A Beautiful Patience』をリリース。2021年のデビュー作『YSRA』で多くの聴き手を魅了したアーティストで、COLORSには2回ほど出演しています。
昇天してしまいそうになるほど神々しくシルキーな歌声には驚きを隠せません。第一声の滑らかな歌声でやられてしまう人は多いのではないかと思います。さらに磨き抜かれた美しくオーガニックなサウンドも素晴らしく、心に沁みるような作品に仕上がっています。


Eden Rain

ロンドンを拠点に活動するシンガー・ソングライター、Eden Rainが新作EP『But I'm Alright Now』をリリース。The Carpentersといったクラシカルなアーティストやヒップホップなど影響を受けたという彼女。
最近のオルト・ポップやベッドルーム・ポップ界隈のアーティストはどんどん出てきていますが、その中でも彼女は秀でた才能の持ち主だと個人的に感じています。特にメロディアスで耳に残るポップな旋律は印象的で、思わず口ずさんでしまうほど。ローファイなドラムにインディー・ポップやインディーロックを絡めた曲を軸に、しっとりしたピアノの弾き語りも加えた作品に仕上げています。初期のbeabadoobeeやgir in redなどを彷彿とさせるようなアーティストかと思います。



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