見出し画像

Eden Samara, Clara Mann...今週のおすすめ 5 Best Songs:2022-45

今週も新人の新譜から厳選して5組のアーティストを紹介します。音楽ブログ「abstract pop」の「5 Best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

Spotifyのプレイリストも更新してます〜

Eden Samara

カナダ出身で現在はロンドンを拠点に活動するシンガー/プロデューサー、Eden Samaraがデビューアルバム『Rough Night』をリリース。彼女は既にLoraine Jamesのアルバム『REFLECTION』に客演で参加するなど、界隈から注目を集めています。ちなみに今作にLoraine Jamesも参加しており、その他全面的にRyan Pierreがプロデュース部分を担当しつつ、Call Super、Shanti Celeste、TSVI、Peachなどが参加しています。
アルバム自体はめちゃくちゃやばくてドープです。ハウスやテクノ、レイヴ、レフトフィールドといったエレクトロニックミュージックとR&Bが見事に融合したサウンドに、彼女の透明感ありつつソウルフルな美声が絡み合う、最高に踊れる作品に仕上がっています。ポップな質感ではあるのですが、ジャケットの藍色のようなアングラなダークさも潜んでいて、そのバランス感というかソングライティングセンスがずば抜けていますね。ビートも硬質で低音が効いていますが、彼女の洗練された歌声によってソフトでスムースなサウンドに落ち着いているのも最高だなと。マジでやばいアルバムなのでとにかく聴いてみてください。宇多田ヒカル好きな方はおそらく速攻ハマるかと。


Clara Mann

UKのブリストル拠点に活動するシンガー・ソングライター、Clara Mannが新作EP『Stay Open』をMatt MalteseやMatilda Mannを擁するレーベル〈sevenfoursevensix〉からリリース。既に2021年のロンドンのPitchfork Festivalに出演するなど注目を集めつつあるアーティストです。
アコースティック・ギターの柔らかく温かみを含んだ旋律と、弦楽器のストリングス、年代物のピアノの深みのあるメロディー。それぞれが溶け合ったインディー・フォークサウンドに、滑らかで伸びやかな彼女の美声が合わさり、牧歌的で清らかな音楽を奏でています。木漏れ日がちらつく木陰の下で、優雅なひと時を送りつつ、ノスタルジアに浸るような、美しいEPに仕上がっています。今後も要注目のシンガー・ソングライターですね。


Kwaku Asante

ガーナにルーツを持つ、ロンドンを拠点に活動するシンガー・ソングライター、Kwaku Asanteが待望のデビューアルバム『Wanderlust』をリリース。2019年のベストEPでも上げましたが、めちゃくちゃ待ちに待った作品でした、、、。いままで2枚のEPとシングル、Tom Mischと共同制作した曲などを発表し、先日来日したSamm Henshawの前座を務めるなど、着実に彼の才能が拡がりはじめた中での今作は、これまでの彼の素晴らしさを凝縮した美しくロマンティックなものに。
ネオソウルやゴスペル、インディーR&B、ジャズなどをブレンドした麗しくメロウなサウンドですが、その奥行きが深く濃厚なんですよね。耳に一音でも入れば鳥肌ものです。極めつけは、天にも上るような流麗でソウルフルな彼の美声です。一声一声が研ぎ澄まされていて、その歌声を聴くだけで心が洗われるような、天賦の才を持ち合わせています。Frank OceanやMoses Sumney、Samphaに続くような最高のアーティストになることは間違い無いです。


Angélica Salvi

ポルトガル出身のソングライター/ハープ奏者、Angélica Salviが新作アルバム『Habitat』をリリース。2019年のデビュー作『Phantone』が音楽ファンの中でも絶賛されたそうです。
今回のアルバムはハープの優美で透明感漂う旋律に、清らかでたゆたうアンビエントサウンドが絡み合った、ヒーリングミュージック的な作品に仕上がっています。幽玄で奥ゆかしいサウンドは、大自然の中で森林浴しているような神聖な雰囲気も感じられますね。ニューエイジやポスト・クラシカルな作品でもあるのですが、メロディーが非常にポップで聴きやすい部分も彼女の魅力的な一面です。ぜひじっくり目を瞑りながら癒されてください。


Emmeline

UKのウェスト・ヨークシャー出身のリリーシスト/シンガー、EmmelineがデビューEP『Satellite Navigation System』をレーベル〈70Hz Recordings〉からリリース。このレーベルはAdeleの「Set Fire To The Rain」やStormzyのアルバム『Gang Signs & Prayers』を手がけたプロデューサー、Fraser T. Smithが運営していて、今作も彼が作曲とプロデュースで参加しています。
そんな間違いない布陣で出来上がった今作は、デビューEPとは思えない重厚でクオリティーの高いものに仕上がっています。まずEmmelineのダウナーで芯のあるクールなフロウに心が奪われます。またアンビエントやジャズ、R&Bを絡めた重心低めのダークなトラックも最高で、彼女の歌声と相性バッチリ。さらにトラックで被せてくる彼女の妖艶な歌声は、シンガーとしての才能も秘めていると感じますね。ちなみに「Frank」という曲は曲名通り、Frank Oceanから影響を受けて制作したとのこと。今後の活躍もめちゃくちゃ楽しみです。

ここから先は

0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?