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Jordan Nash, sona blue...今週のおすすめ 5 best Songs:2022-31

今週もたくさんの新人の新譜から厳選して5組のアーティストを紹介します。音楽ブログ「abstract pop」の「5 best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

Spotifyも更新しています〜

Jordan Nash

ウェスト・ロンドン拠点に活動するプロデューサー/SSW、Jordan Nashが新作EP『Seventy One』をリリース。今年のNick Monoに続けて天才だと感じた、Dominic Fike系統のサウンドを奏でています。
メロウで脱力感たっぷりのサウンドに、ゆるくレイジーな彼のボーカルが、真夏の灼熱の暑さにもぴったりです。レイドバック調の陶酔的なギターやオーガニックなアコギのストローク、スロウ〜ミドルテンポのグルーヴがマジでたまらないです。ベッドルーム・ポップ的なサウンドに近い作りですが、インディーやネオソウル、ヒップホップなどをミックスさせ、彼独特のエッセンスを加えた、シネマティックな仕上がりをみせています。
影響を受けてきた音楽もベートヴェン、Elton John、Young Thugなどとかけ離れたアーティストを挙げる感じも最高ですね。


sona blue

イーストロンドン拠点に活動する Jack Adamsonによるソロプロジェクト、sona blueがデビューEP『saint』をリリース。映画の『ロスト・イン・トランスレーション』や『憎しみ』などを観て、音楽やファッション、ビジュアルを繋げるようなこだわりのあるアーティスト活動をしているそう。
淡くノスタルジアな彼の音楽は、今にでも壊れてしまいそうな繊細なメロディーに、滑らかで優美な美声が交錯するもの。メランコリックなムードに、夢見心地で透明感あふれるサウンド作りも彼の魅力です。
彼の音楽の影響源は、Frank OceanやJames Blake、Prince、Mazzy Starなどを挙げており、それをしっかりと彼自身の音楽の世界観に反映させているのが才能の塊だなと。


Treasure Bloom

ロンドン出身のマルチ奏者/シンガー/ラッパーでもあるTreasure Bloomが新作EP『But Does It Make Sense?』をリリース。去年出した前作の『Nostalgia』がUKの各メディアでも絶賛されています。
そんな彼の作り出す音楽は、実験的なエレクトロニックミュージックやアンビエント的なサウンドを、ネオソウルやR&Bに取り入れた、クールで洗練された音楽を奏でつつも、荘厳さも兼ね備えたムードを漂わせています。そしてとろけるような甘く優美な歌声も素晴らしく、そこに時折に彼独特のラップのフロウも重ねてくる感じもアクセントとなっています。Frank OceanやBlood Orangeを通過したような現代的なアレンジが光っていて、今後も個人的に楽しみなアーティストです。


RICEWINE

オーストラリア・メルボルン拠点に活動するタイをルーツに持つアーティスト、RICEWINEが新作アルバム『In Valley』をリリース。ベッドルーム・ポップが流行り始めた2017年あたりに出した、彼のアルバム『Mornings』も最高だったのですが、2020年の『Lovesick』を経て、2年ぶりとなるアルバムです。
より磨き上がっている印象を受ける今作は、インディー・ポップやドリーム・ポップテイストのサウンドを基調に、R&Bやジャズ、AOR、ボサノヴァなど織り交ぜた、爽やかで癒しも与えてくれる音楽に仕上げています。鳥の囀りなどのサンプリングやサックスやオーボエなども仄かに入っていて、湿度も少なく涼しげで、早朝の木漏れ日が漏れる森の朝の情景が浮かび上がるような、オーガニックでゆったりとしたサウンドがマジで極上です。都内の喧騒も忘れさせてくれるくらいヒーリンング的な側面もあるのでぜひ全曲通して聴いてみてください。


Coast Contra

先日Pigeons & Planesの「Best New Artists」で知って、久しぶりに「お!」と思った、LA拠点に活動する4人組のヒップホップグループ、Coast Contra。今年の3月にリリースしたアルバム『Apt. 505』がめちゃくちゃかっこよかったです。メンバーの兄弟、RasとTajが、Ras Kassの息子らしいです。彼らはYouTubeやTikTokでフリースタイルのラップをアップロードしていて、それが反響を呼んで、先日〈The Tonight Show〉に出演したそうです。
オールド・スクール的なブーンバップビートを現代的にアレンジも加えたトラックに、4人それぞれの個性のラップが光る作品に仕上げています。やはりあえてクラシックなヒップホップをいまやるというのもかなりかっこいいなと改めて思いました。


そしてポッドキャストも始めてみました。今回で10回目となります。このnoteで更新している「5 best Songs」の内容を話したりしているのでよかったら覗いてみてください。先週の更新が以下になります。


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